PERFECT DAYSのレビュー・感想・評価
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この映画を観ると心が引き締まる
世界への愛、世界への信頼が、この映画を通して、自分の中で取り戻された。社会の中にどっぷり浸かるわけではなく、社会との接線を持って生きる人の生活には、社会からはみ出しそうな人たちにとって、ある種の確かさと純粋さに写り、憧憬であり誘われるものだろう。姪のニコが来て去るまでのシーンが、PERFECT DAYSという映画の最たるPERFECT DAYS。この部分だけで何度も繰り返し繰り返し観たいと思うし、彼の日々の光景、些細な出来事、陳腐にならないルーティンといった、同じ世界の中で彼が住む世界の優しさを味わいたいと思う。
1回目はこのシーンまでで良いとさえ思った。後半のドラマ的要素で彼の完璧な生活が崩されていくのは、少し見てられなかったし、あまり強い感情が露見するのにも違和感を覚えてしまった。
ストーリーを全て分かった上で改めて観ると、完璧な生活は、ちょっとしたことで崩れやすい純粋な脆さがあるが、他のどんな生活よりも脆さに直面しながらも、この生活、この世界を選び取った以上は、それも含めて、それも引き受けて、とにかくも生きていく、そうした力強さと覚悟も織り込まれている、ような気がした。
ヴィムベンダースの感じた美しい日本
日本人の表情は外人には理解しずらいらしいですが、今回は自分でも理解不能でした
役所広司がカンヌ国際映画祭の主演男優賞を受賞
日本国内のキャッチコピーは「こんなふうに生きていけたなら」
??????
え、こんなふうに生きていきたいの?
70近い男性が文化住宅に一人暮らし
仕事はトイレの清掃員
一見、とても不幸にしか見えないのに、実は幸福だって言いたいのか?
ぜんぜん理解できません
役所広司の最後の泣き笑い
あれはハッピーエンドに見えるんですか
僕にはこんな状況になってしまった人生への後悔にしか見えなかったんですが
監督の意図がこんな生活を肯定しているようには全然見えなかったけど
ラストシーン、涙を流しながら口はわらっている
あれは、三浦友和に対して自分を幸せだと感じたという浅はかな表現だとは思いたくはないんですが
そういえば、軽薄な同僚との絡みの後も訳のわからない笑い方をしてました
これが、精神状態の木漏れ日なんでしょうか
意味分かりません
年寄りの男性の一人暮らしほど惨めなものは無い
最近、おすぎとピーコのおすぎさんの不幸な記事が出ていましたよね
歳とったら、人は1人では生きていけないんですよ
その時のために、ちゃんと準備をしておかないとね
その日暮らしの主人公にはそれが全くできていません
お先真っ暗ですよ
彼は真面目で、規則正しく生活しているように見えますが、おかしい所が沢山あります
実は彼は金持ちの息子だったとわかるんですが納得できます
慎ましやかなようで、毎朝、自販機で飲み物を買う
スーパーで買いだめしとけば安いのに
自炊を一切しない
ヤカンで湯を沸かすのに、コンロに火をつけてから、ヤカンに水を入れる
ガスがもったいないですね
なんか、地に足が着いていない
トイレ清掃中に子供を保護した時は、作業していたゴム手袋をとったはいいが、子供を抱えた時、手に持ったままの手袋が子供に接触していました
色々雑なんですよ
いいかげんな若い同僚に、金を貸してしまうのもお人好しのええカッコしい
金持ちのお坊ちゃんですよね
金持ちでないうちの親父はそれで破産しました
銭湯の常連さんくらいの歳になって働けなくなるまでのマダラな時期なだけ
それが木漏れ日ですか
結局、日本のトイレが外国人にとって不思議に思うくらいキレイなのにひっかけて、底辺と思われる職業のトイレ掃除と幸福のギャップを表現したかっただけじゃないでしょうか
海外では、社会からはみだして1人で生きていける人をリスペクトしている映画が多い
でも彼らは、社会で生きていくうえでの義務を放棄しているだけです
義務を放棄すれば、人一人生きていくだけなら、たいして難しくは無い
でもそれは社会があってこそであって、なければ、のほほんと生きてはいけないんですよ
義務を放棄しながら、社会の恩恵を受けているズルい生き方です
例えば、人は育てられた恩を親の介護で帰してヒフティヒフティです
今回は、あからさまに実は”金持ちのボンボン”の設定ですから好きなようにできますが、
庶民は子供の世話にはなりたくないと言っても限度があるからね
そういう意味では、”こんなふうに生きてみたい”になるのかな
おかしな作品です
おかしいといえば
二階建ての文化住宅は上の階は別の人が住んでいるはずですよね
彼の部屋は階段があって二階にも部屋があったんだけど、どうなってるんだろう?
メゾネットタイプの文化住宅ってあるんかな
変わらないなんて事はないという変わらない日常。
木漏れ日のような大人の映画
身の丈にあった幸せってなんだろう?
公衆トイレの清掃で細々と生計を立てながら、東京の下町で一人ひっそりと暮らす中年男”平山”の日常を淡々と描いた作品。無口な彼の変わらない日常をかいま見せてくれるだけですが、それでも、見る者には、彼が訳あってこのような世捨て人のような生活をしていることが薄々分かってきます。Perfect days - 「満ち足りた日々」とでも訳したらよいのでしょうか?主人公は平凡な毎日を飽きもせずに繰り返しているようですが、それこそが、彼が探し求めていた心の安寧だったのでしょう。そして、おそらくですが、私達にとっての身の丈にあった幸せも、平凡な日常とほんの少しばかりのさざ波のようなハプニングさえあれば得られるものなのかも知れません。役所広司さんの好演が際立った、心に沁みる作品でした。(細かいことですが、自転車で飲酒はやはり微妙ですよね...)
「完璧な日々」は完璧か
この映画は、普段スポットライトの当たらないトイレ清掃員が主人公なのが特別なのではない。
淡々と繰り返される日常、丁寧に向き合う仕事、そして小さな幸せ…。
最初はそれらを通して、「働く意味」を問うているのかと思った。
しかし後半、様々な人との関わりを通じて様子は若干違って見えてくる。
毎日同じ暮らしさえ確実に守っていれば、変わらない日常は続いて行く。それは幸せな事だろう。
しかし「完璧な日々」は本当に完璧なのか…。
人は人と関わらなければいけない以上、同じ日々は一つとしてない。
「完璧な日々」は、些細なきっかけで脆くも崩れ去る。
最後は「完璧な日々」は、完璧過ぎるが故に「檻の中の日々」でもあるのかもしれないと思った。
最後に見せた、平山の泣きそうで泣けない笑顔が、
変わらない日常から抜け出たくても抜けられない、
抜ける勇気など無い自分への涙に見えた。
考えれば考えるほど奥の深い映画で、それを最小限の台詞と映像と音楽で表現した本作には、頭が下がった。
キーワードは“ 木洩れ日・影・人 ”
公開当初は、もう一つ見たいという気にならなかったのに、カンヌ映画祭で男優賞を受賞したと聞き、見る気になったのに、風邪を引いたので、エラク遅い鑑賞になったけど、良い映画でしたネ!
貧しくても、お天道様に恥ずかしくない、まっとうな生き方をしている主人公を、何度も出てくる木洩れ日越しに太陽を見る姿で、象徴している様に思いました
日々の生活を淡々と描写する中で、救われたのが、「トイレの神様」を当然知らないスマホ世代の姪っ子が、トイレ掃除を手伝ってくれた所でしたネ! お金持ちの娘の設定でしたが、まっとうな良い娘でしたね 結婚したくなる程の、清楚な美人だったし!
それに比べて、あの青年は「オレオレ詐欺」の闇バイトをして人生を潰すことになるんじゃないか?と、心配になったのは私だけでしょうか?
主人公は人生経験から帰ってこないお金と分かっているのに、あの青年の儚い夢の為に、持ち金のほぼすべてを貸す人の好さをあれで表したのでしょうね!
最後に突然出てきた三浦友和のお陰で、最終的にはスナックのママと一緒になるかも?!と思わせてくれたのも、この映画を見てよかったと思える設定で、なぜかホッとしました
作者達が言いたかったのは、人は勿論一人でも自由気ままに生きて行けるけれども、人は文字通り「支え合って生きる」ことが大切だ
映画の中程でもでて来た「影」というキーワードが、木洩れ日の影には陰影があり、ぬくもりのある人との影は濃くなるという事を終盤の影踏みを通して表し、ぬくもりのある人と支え合う事が大切だと言っているのではないでしょうか?!
「格好良過ぎる」
予想通りの良作!
同じ日なんてない
虚無の目をしたOL
けっこういい
見る前はどうせ眠くなるだろうし寝てしまうのではないか、少なくとも面白くはないだろうと見るのをためらっていたら公開から何週間も経っている。役所広司がトイレ掃除して古いロックを聴いて若い女の子と少し触れ合う。銭湯に行って外食ばかりする、そんな日常が描かれる。大して面白くないし、面白がらせようと言う意図がないのだけど、見ていて退屈せず、場面が心に残る。
カセットテープに値段が付くなど聞いたことがないし、古いロックファンはそもそも公式カセットなど買わずレコードを買ってカセットにダビングする。
東京の下町にメゾネットの風呂なし物件で軽トラックと自転車を持って、駐車場も借りている。家賃でけっこう掛かっている。風呂なしでも5万以上はしそうだし、駐車場は3万はしそうだ。パートナーがいる場合もあるけど、あんな感じでトイレ掃除は一人でできるのだろうか。悪意でウンチを壁に塗り付けるような人も中にいるが、そんなひどい掃除はなかった。賃金もよさそうだし気ままな、悪くない仕事に見える。
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