劇場公開日 2023年12月22日

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「能の世界のような」PERFECT DAYS しのたかさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0能の世界のような

2024年1月28日
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鑑賞方法:映画館

知的

いい映画だった。欧州で受けるのもわかる。

映像は美しい、東京の様々な表情をとらえている。時々、主人公の夢か脳内か、抽象的な映像が出る。
音楽は60年代等のものが流れて時代を感じる。
役者は豪華。主演の役所の笑顔が素晴らしい。表情の変化もある。その他、贅沢に実力派を配している。
トイレ掃除という地味な仕事、カセットやフィルムカメラ、銭湯という昔のもの、小さな植物、ちいさな日常を描く。誰にも、家族や悩みがあることも描かれる。読書の知性が人生のスパイスのよう。

そうだ、表現が能に通じるものがある。セリフも少なく、余分なものをそぎ落とし、観客のイマジネーションに委ねる。ただ、能のストーリーは劇的なものだが、この映画は小さな日常のストーリーだ。

若い時に観てもわからなかったかもしれないと思った。

自転車乗りとしては、自転車の飲酒運転はいただけないなあ、苦笑

しのたか