「そんな満ち足りた日々」PERFECT DAYS 白波さんの映画レビュー(感想・評価)
そんな満ち足りた日々
ヴェンダースが新作でとんでもない物を作りましたね。
古き良き日本映画のようで、ものすごく細くて美しい。
劇伴は無く、葉擦れの音くらいなのも良い。
また役所演ずる平山。これはヴェンダースの敬愛する小津の「東京物語」の平山からでしょうね。
箒の音での目覚め、小さな植物達に水をあげ、缶コーヒーとクラシックロックで出かける、粛々とするトイレ掃除、ふとした○✕ゲーム、木漏れ日の写真、仕事あがりの銭湯、福ちゃんでの一杯、寝る前の読書、電気を消し微睡の中で見る一日のこと、そして箒の音での目覚め。
何とも美しい、そんな満ち足りた日々。
実に素晴らしい作品でした。
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みかずきさんのコメント
2024年2月28日
共感ありがとうございます。
確かに、平山の生き方は理想的ですが、
仕事、人間関係、そして自分の時間のバランスが取れていることが必須条件であると思います。平山の激怒がそれを良く現わしていると感じました。
仕事、人間関係の柵に時間を奪われ、自分の時間がなかなか作れない
現代日本人には、理想的ですが、実現するのは至難だと感じた次第です。
ー以上ー