劇場公開日 2024年7月12日

「続ける嘘、言えない真実」メイ・ディセンバー ゆれる真実 サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0続ける嘘、言えない真実

2024年8月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

あっぶねぇ。まじギリッギリ。
いつもの映画館が朝8時とか誰が見れんねん!?って時間にスケジュール組んだせいで見ることが出来ず、公開終了とのことだったので1ヶ月以上ぶりに他の映画館へと遠出することに。全く、やれやれだぜ。1週間体調不良で映画見れなかっただけで、こうも苦労するのか。いかに自分が映画に囚われているのかを実感した月でした。

オススメされた作品だったから見たんだけど、ごめんなさい。あまりハマれなかった...。Filmarksと映画.comで評価がかなりわかれてるから、映画に対する向き合い方とか考え方で好き嫌いが顕著に現れる映画なんだろうなと。
まだまだ自分は映画好きと名乗るには生半可なもので、男の子が喜ぶようなヒーロー映画や全身に訴えかけてくるバイオレンスアクション、ヒヤヒヤしてスリリングな気持ちになれるサスペンス、今にも踊りたくなるような音楽映画なんかばかりに高評価を与えちゃうから、こういうじめっとしたスローテンポの映画にはまだまだ慣れておらず、自分の趣向に引っかかるものが自ずと少なくなる。

しかし、映像表現的な観点から見るとかなり面白い。ストーリーはハマれなかったけど、その点においてはすごく評価できる。ドキュメンタリーのようなリアリティのある作りをしてるんだけど、垣間見える映画感が見る人の心を揺さぶる。
いけないところに踏み入れてしまったのか。人の心を覗くこと、理解しようとすることの怖さや、どんな人でも抱える心の闇(それを真実という)なんかがすごく繊細に描かれていて、この作品が伝えたいメッセージは何となくで正しいかは分からないけど、読み取れた気がする。ナタリー・ポートマンがとにかくいい顔してた。

自分がハマれなかったのは、映像表現すごい!だけで終わっていて、実際に起きた事件を追いかける物語として未完成のまま幕を閉じているようなそんな気がしたから。なんかフワッとした、地に足着いていないような物語の進め方がどうもこのテーマとは合っておらず、もっとキツイ...苦しい...頭悩まされる...みたいな感情で満たされていたはずなのになー、とどうしても思ってしまう。観客に対してちょっと不親切な映画。でも、映画的になかなか興味深い作品だった。

サプライズ