「やや映画としては見にくいが、イタリア映画は数が少ないから。」墓泥棒と失われた女神 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
やや映画としては見にくいが、イタリア映画は数が少ないから。
今年261本目(合計1,353本目/今月(2024年7月度)24本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
(前の作品 「越境者たち」→この作品「墓泥棒と失われた女神」→次の作品「エス」)
こちらの作品です。シネマートでイタリア映画って珍しいですね…。
まぁ形式的にいえば「墓泥棒」なのでしょうが、その背景にある事項は映画で描かれている通りで、実際に現在でもリアルでもイタリアの各地ではこうしたものが見つかることがあるので盗掘者が一定数いるようです。それを描いた映画ということになりますね。これに対する法規制も国によってまちまちです(この点後述)。
タイトルからすると「墓泥棒するちょっとマナーの悪い人たちかな」というイメージですが、そのシーンはありつつも、重要文化財などを勝手に持って行ったりとまぁやりたい放題ですね。この辺は国によって考え方が違います(日本のように宗教感情がある程度存在する国では墓荒らしのほうが印象が悪いということもありうる)。ここは文化の違いにすぎませんので減点なしの扱いです。
ただ、他の方も書かれていた通り、映画の撮影(本番の撮影部分)方法が特殊なのか、いきなり画面が回転するように見えたり、ライト(盗掘するシーンがあるため)のライトが厳しかったりと、やや画面が「ぐるぐる」で「光耐性」がないと厳しいかなといったところです。
ただこの点は公式サイトなどで見ることができますので確認の上いかれることをお勧めします。日本や韓国など似た文化の国と、まるで違うイタリアのそれの文化の違いの差など論点としてあって教養としてもよかったです。
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(減点0.3/光の点滅が厳しい部分がある)
一応、自信がない方は後ろ側の席推奨といったところです(とはいえ、この映画もミニシアター中心なのであまり選ぶ余地がなかったりする…)。
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(減点なし/参考/日本における盗掘行為)
日本でも犯罪になるレベルの盗掘はあまりみませんが、例えばネタとして徳川埋蔵金だの何だのと言った話は出ますが、これらは文化財にあたるため、発見者(と、土地所有者)が民法通りに独り占めしたり折半できるものではなく、特別法にあたる文化財保護法が優先適用されます。
この場合でも発見者に対して一定の報酬が支払われうる(価値があると認められた場合に限る)ことは一緒ですが、価値の高いものは美術館博物館等に展示して国民(ここでは広いい意味で合法に適法する外国人等含む)に見てもらうという部分も否定できないため、個人の所有物になる民法通りの適用とは異なります。
この点、日本では徳川埋蔵金はまぁ特殊すぎるとしても、毎年ままこうしたニュースは流れるところ、扱いがイタリアのそれ(映画の描写)と違いますので注意が必要です(見つけて勝手に隠匿などしていると今度はそっちで処罰されます)。