「【ベストセラー作家の女性が夫の殺害疑惑により、法廷に立った時に次々に明らかになる真実。今作は被告の人間性を暴く法廷劇であり、相手の立場や心を理解する大切さ、寛容さを鑑賞側に問いかけて来る作品である。】」落下の解剖学 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【ベストセラー作家の女性が夫の殺害疑惑により、法廷に立った時に次々に明らかになる真実。今作は被告の人間性を暴く法廷劇であり、相手の立場や心を理解する大切さ、寛容さを鑑賞側に問いかけて来る作品である。】
■ベストセラー作家のサンドラ(ザンドラ・ヒュラー)が自宅で女子大生からインタビューを受けている。すると上の階で民宿にするために自宅を改造していた夫、ヴィンセントは大音量で音楽を掛け始め、インタビューは中止になる。
その後、散歩に出ていた事故により目が不自由になったダニエルが父の遺体を発見する。
自殺か、他殺か、様々な捜査が行われ、サンドラは被告人として法廷に立つ。
◆感想
・被告人席に座ったサンドラは涙を流すことなく、毅然とした態度を取っている。そして次々に判明する事実。
1.ダニエルはヴィンセントが付き添うはずだった時に、世話役に夫は仕事を委ね車に撥ねられて、視力を失った事。サンドラはそれを恨んでいた事。(最初は数日・・、と言っているが、そんなことはないだろう。)
2.ヴィンセントはロンドンでサンドラと出会ってから作家を目指していたが、芽が出なかった事。そして、サンドラがそれを詰り、経済的にも追い詰められた二人が、彼の故郷の山奥の仏蘭西の家に越してきた事。
更に、サンドラのヴィンセントの小説のアイディアを自分の本のネタにしたのでは、と言う疑惑。
ー ドイツ生まれのサンドラとフランス生まれのヴィンセントとの言語の溝が、彼ら夫婦の溝に繋がっている事も良く分かる。-
3.ヴィンセントの死の前日の二人の間に、激しい喧嘩があった事。(彼がUSBに記録していた。)
ー サンドラはヴィンセントが作家として芽が出ないのは、努力が不足している事を激しく詰る。サンドラがヴィンセントに対し、如何に不寛容で冷酷だったかが分かるシーンである。ー
4.サンドラがバイセクシュアルであり、過去に浮気をしていた事。(回数はサンドラに寄れば一回。)
- これだけ、新事実が出てくれば有罪が有力視されるが、検察も決定的な証拠が出せない。-
・膠着状態の中、裁判は長引く。
そんな中、ダニエルは裁判官から出廷しない回(夫婦の喧嘩が、暴露される回。)を申し渡されるが、ダニエルはその回にも敢えて出廷し、両親の間に何があったかを聞こうとする姿が、健気である。
■サンドラは、ダニエルの最終心理の前、裁判官から息子と家の中で出来るだけ会わないように言われて、初めて車の中で大粒の涙を流すのである。
サンドラは確かに様々な事実を隠して来たが、それは息子を思っての事が多かったからであろう。
<最終心理の日、ダニエルは2度目の証言台に立つ。
そして、ダニエルの視力喪失を自分のミスと思い、妻からも常に詰られ、悩んでいた父から車の中で言われた言葉を喋るのである。
”人間は、いつか死ぬんだ。”と運転しながら、淡々としゃべる父の横顔。
ダニエルの言葉を聞き、静かになる法廷の人々。
そして、無罪を言い渡されたサンドラ。
【だが、本当に彼女は無罪なのか?夫を死に至るまで追い詰めたのは、誰であったか!!】
今作は、夫婦間の溝を描きながら、観る側に相手の立場や心を理解する大切さや、寛容さを問いかけて来る作品である。
主演したザンドラ・ヒュラーの名演も忘れ難い、見応え深き作品でなのである。>
共感ありがとうございました。
NOBUさんのレビューはつくづく私の見逃しをフォローしてくださり、とても助かりますw
なんで主演女優賞?と思いましたが、納得のノミネートでした。
おはようございます!
昨日仕事だったんですね!
モッコリ劇場に足を運んでるかと思いました。
私も仕事でしたが連日出掛けてるので、昨日は昼飲みしてまったりしてました。
今日は仕事帰りに行きつけの焼肉屋でランチしてまた昼飲みって感じっす!(笑)
あと、来週中にもう一度ゴジラ-1.0鑑賞してやろうと思ってます!
あと後追い上映でperfectDaysがまた観れそうなんでスケジュールに余裕あったら観に行こって感じです。
飛んでる鳥をも止め振り返らせる男前と止まない雨をも止ますNOBUさんおはようございます!ご存じだと思いますがそうですSAKURAIです。
長尺使ってうやむやな感じが…100分位で終わるなら何かありだと思うんですけどね個人的には。
またNOBUさんの場合、学生時代の経験知もあるって事で違う観方が出来るんでしょうね。
今週の新作は「4月になれば彼女は」は早く観たいなって感じです。
観る前からあれですが私の中では既に☆5です(笑)
キャストがたまらないっす!
おはようございます。
あ、もう昼でした。既にどこかの劇場に?
この作品、アカデミー賞では、作品、監督、主演女優、脚本、編集の5部門でノミネートされてます。どれも納得の部門ですよね。
コメントと共感ありがとうございます。
花束ってNOBUさんステキな旦那さまですねー。
私もトルコ桔梗すきです。
特に八重のが可憐ながらゴージャスで。
夏のお花ですが年中あるのも嬉しいですね。
この作品も楽しめて良かったです。