「落ち着いてみることはできるおすすめ枠。&2023年の映画の振り返り(その2)」枯れ葉 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
落ち着いてみることはできるおすすめ枠。&2023年の映画の振り返り(その2)
今年441本目(合計1,091本目/今月(2023年12月度)42本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))
大阪市では今日から公開という変わったスケジュールでした。
それにしてもこの超硬派な内容、シアタス心斎橋(イオンシネマ系列)で扱っているようなんですけど、意味あるんでしょうか…(普通は無難なアニメが多い)。
ということで、硬派な映画がみたいならシネリーブルということでそちらに。
まず映画の描写内で「驚くほど」時期を推測できるところが少ない、というところがあります。もっとも多くの方が書かれている通り、ロシアのウクライナ侵攻や、スマホを使っているシーン(1か所だけでしたっけ?)があることから、2023~ということはわかりますが、こうしたシーンが出る割に、舞台はフィンランドですが「反戦とも何とも述べていない」という映画です(「戦争」の話はラジオかテレビかで言っているシーンでしか出ない)。
見ていて「落ち着く」映画ではあるのですが(人を不愉快にするような描写はまるで出てこない)、一方で「この映画の「枯れ葉」が何を意味するのか」という点まで考えると答えが出なかったりします(調べた方もいらっしゃる模様。どうもそれで正しいことを確認。他の方の投稿確認のこと)。こういった事情があるので「木の話なのか」「葉っぱの話なのか」というのは全然違うし、まして「人にたとえて」「年老いた老婆などをこのように表したもの」でもありません(主人公は多少年を取られていると思いますが、それで老婆というなら全員老婆になってしまう)。
こういった点があいまって「映画として見る分にはいろいろ考えさせられる部分は多いが、何が枯れ葉なのだろう?」という点がわからず結構混乱しそうです(しかもフィンランド映画であり字幕などは丁寧ではあるものの、妙にこなれない日本語が出てきてわからない部分も出てくる)。こうした点がやや厳しいかなぁ…といったところです。
よく私はフランス映画について「余韻を残すタイプ」だと書きますが(そうでないものもあるけれど)、これに近い形です。言語こそフィンランド映画ですが、限りなくその「典型的な」フランス映画という部分に結構似ているなといった印象です。
採点にあたってはとくに差し引く要素はないので(ただ、何度か見るのが想定されていると思います)、フルスコアです。
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(減点なし/参考/2023年の映画の事情)
2021年、2022年とコロナ事情で映画館が全部閉まったり、20時ルールや「1つ座りルール」ができたりとしたこの数年間ですが、やっと平常に戻りつつあるのが2023年の5月の5類移行の後で、2024年はそれが本格的に「1年」あるのでそれが試される年なのだろうと思います。
そんな中でも「ベスト3」については前のポストで書きましたが、ほか気になった映画をいくつか紹介。
「君は放課後インソムニア」 → 石川県を舞台にする高校生の恋愛と天文ネタ。ただし映画では天文に関することは少な目(原作アニメのほうではどんどん出てくる)。ここは評価が分かれそう。
「 ルー、パリで生まれた猫」 → 実話ものではないですが、実質的に実話ものといっても差し支えがない作品。登場人物も数名と猫「だけ」で(エンディングロールもあっさり)、「子供が猫を飼うということはどのような道徳的責任が求められるのか」「親は子に対してどのような命の大切さを教えるのか」といった論点があります(フランス映画)。
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