劇場公開日 2024年5月24日

「企画・プロットが全ての映画」関心領域 LittleTitanさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5企画・プロットが全ての映画

2025年3月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 アマプラで鑑賞。公開当時、映画館で観なかったのには明確な理由がある。それは、話題作として作品の概要を繰り返し聞く内に、すっかり観た気になったから。もっと正確に言えば、「アウシュヴィッツの強制収容所で行われている事を知ってても、その隣で何食わぬ顔で日常生活を行うドイツ人が居た」というコンセプトを知った時点で、本作のメッセージの90%を受け取れた気がしたから。
 実際、アマプラで鑑賞しても予想通りだった。本作の正しい見方は、舞台がアウシュヴィッツと知らずに観始めて、「ユダヤ女から宝石を取った」という台詞でもしかしてと思い、中盤でアウシュヴィッツと明言された処で、やはりねと確信するべきなんだと思う。TV等でアウシュヴィッツが舞台と宣伝しまくった時点で、本作を観ても残り10%を確認するぐらいの価値しかないと、本作への「関心」が奪われてしまった。
 それでも本作の実験精神は素晴らしい。ただ、説明をナレーションベースにした30分弱のドキュメンタリーでも、同等のメッセージは十分伝わる気もする。

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LittleTitan