「語らずとも語り尽くす作品」関心領域 あさちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
語らずとも語り尽くす作品
朝イチ封切り初回を新座で鑑賞
映画はアウシュビッツ収容所でのホロコーストの残虐な行為を直裁に描くことなく
塀を挟んだ収容所の司令官宅の平穏な家族の日常を冷酷かつ冷徹に淡々とスケッチしてゆく
ネタバレするのでもう書かない
おそらく監督は多くを語らず、余白を残して観客に感じ取らせる覚悟なのか、史実をなぞることもせず、一切説明を省いて家族だけを撮っていた
ホロコーストの史実に向き合って学んだ者には充分な量の政治情勢も断片的だが盛り込まれていた
怒りで身体が熱くなることもなく、戦争犯罪を犯して来た日本を含めて多くの国々のことも脳裏をかすめながら、ココロも身体もジワリ芯から冷えて体温が3℃くらい下がるA24らしい夏向きの作品に仕上がってる
あまり深く学習する機会も持ち得ない我々日本人はネットでホロコーストの復習してから観るべきかもしれないね
記憶に残る映画
カンヌ映画祭グランプリ、納得
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