「山崎ハコにちゃんと歌唱報酬あげてね」花腐し カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
山崎ハコにちゃんと歌唱報酬あげてね
テアトル新宿には85歳ぐらいのおばあちゃんが観に来ていて、ビックリ。
女は灰になるまでなんていいますからね。
花腐し。読めません。教養ないんで。
ほな・いこか(さとうほなみ)お目当て。最近の彼女の出演作は4作続けて。なので☆ひとつおまけ。
いちばんリアリティーを感じたのは心中した監督のお通夜で、いまおかしんじ(ピンク七福神のひとり)に殴りかかる男。いまおかしんじは確かに短期間に作品を乱発してる。この映画はまさしくピンク映画業界の話。
20年前の高校の同窓会でY君が【演出】とだけ肩書きの書かれたシンプルな角の丸い名刺をくれて、ソフトオンデマンドなんだと言ったときのショックと羨ましさといったらありませんでした😎ピンク映画が衰退し、一般映画の監督として活躍している人もたくさんいます。本作もそんな監督の作品。
山崎ハコの歌がセリフにかぶって流れる飲み屋の場面。歌に聴き入ってしまいセリフが入ってこない(笑)
松山千春の恋。
堺正章の街の灯り。
ダウンタウンブギウギバンドの「知らず知らずのうちに」もありました。
山崎ハコのカバー曲を聴けるだけで幸せ。しかし、荒井晴彦監督はすでにCD化されたものは版権が高くつくので、ハコに新しいカバーを歌わせて経費節減したとか言っている記事を発見。とてもがっかりしました。言わぬが花なんではないでしょうか。花腐しですわ。かなりゴーマンな御仁なんでしょうね。くせ強めの映画も昭和の匂いがプンプン。2012年じゃないよね。
山崎ハコさんは新宿K’s Cinema で年末に瀬々監督のヘブンズストーリーがかかる度に自主的に入り口で丁寧に挨拶してくれていたのが印象に残っています。わたしにとって今でもフォーク界のアイドル。オリジナルのみならずカバーした楽曲の出来も素晴らしい。私は阿久悠作詞のざんげの値打ちもないがとくにお気に入り。瀬々監督もピンク四天王のおひとり。この日は新宿K’s Cinemaでピンク七福神の坂本礼監督の「二人静か」も鑑賞しました。ちょうど、まえの映画で主演の和田光沙さんがフロアに。見かける度に顔すごくちっちゃくて感動しちゃいます。どちらも脚本は偶然にも中野太さん。
マキタスポーツが弾き語りが達者なのは知っていたけど、大瀧詠一の「君は天然色」のギター弾き語り要る???
思い出はモノクロームじゃなくて、カラーだった。
延滞している家賃をまけてもらうことを条件に立ち退きを拒んでいるアパートの店子の退去を強要される監督(演出)のクタニ(綾野剛)。ドアをノックすると女の喘ぎ声が聞こえた。柄本佑(イセキ)に上手に丸め込まれ、モルツで酒盛り始めちゃう。よっぽどウマがあったんでしょうけどねぇ。女は押し入れの中? 誰?まさか襖の奥にもう一つ部屋があるとは思わなかった。イセキは本当にゲスの極み。面白いやつだけど。
山崎ハコがママの韓国スナックに場所を移してまだまだ続く。マッコリ、JINROを追加
ホクロのくだりでやっと気付いた?
もっと前から共有していたよね。
名前を確認。
全然驚く様子なし。
回想シーンではさとうほなみの首の左と肩と腕にホクロが3つ。拝まさせていただきましたよ。
あいだあいだに挟まれる裸体映像はかなり大盤振る舞い。
主役は祥子役のさとうほなみですね。
綾野剛は極力色気を殺した演技で風采のあがらない男を演じきる。
🎵 今度生まれてくるとしたなら やっぱり女で生まれてみたい だけど二度とヘマはしない あんたになんかつまずかないわ
男はいつも待たせるだけで 女はいつも待ちくたびれて それでもいいと・・・
ゲスの極み乙女。のドラマーのさとうほなみがカラオケで歌う山口百恵のさよならの向こう側。エンドロールのあとに続きが。綾野剛がタバコを咥えながらデュエットに参加する。心中した監督役の吉岡睦雄がカウンターの灰皿を綾野のほうへそっと近づける細かい演技。モモエのようで、桜田ずん子のようなこぶしまわし。シンプルなビートのテクノポップ調の曲が多いゲスの極み。しかし、彼女はもっとエモーショナルに盛り上がる曲やドロドロした人間臭い役をやりたいんでしょうね。オイラもドラムが歌い過ぎとギターによく怒られたりするのでなんとなくわかるんです。
いい女ですなぁ。
マジックマッシュルーム部屋のレズビアンシーン以降はちょっとやりすぎ。
荒井晴彦監督75歳過ぎているのに攻めてきますね。ポール・バーホーベン監督みたいになっていくんでしょうか。本当にこわいですね~
イセキ(柄本佑)の部屋のノートパソコンに書かれた花腐しのシナリオ。クタニ(綾野剛)の後悔と逡巡を描くシナリオの消去や書き込みを繰り返すシーン。
モザイク入れのバイトで知り合った中国人女子留学生とマジックマッシュルームに夢中のイセキがクタニから聞き出した話を短時間でシナリオに書きあげるとは到底思えない。もう幽体離脱しているかのよう。
失ったあとでわかる大切なひと。
でも、クタニは祥子を心から大事にしていたようには見えなかった。それも業界の体質とか腐ってしまった成れの果てか?
万葉集の和歌。
春さりて 卯の花腐し 我が越えし 妹の垣間は 荒れにけるかも
の句はなんだか綾野剛と柄本佑には似合わなかったような。
卯の花って、おからの味付けしたオカズじゃないのはなんとなくわかっているけど。
あのおばあちゃんは・・・もしかしてだけど、万葉集の映画だと思って見に来たのかも。御指南いただきたく存じます。このあわれな教養とは無縁のわたくしを救いたまえ。
教養のないわたくしからすれば、題名は万葉集だけど、内容は昭和歌謡メロドラマだったような。
妹の垣間は、あの娘の生垣の隙間と現代訳するらしい。荒れてしまったのはお手入れをサボったから?お手入れとはアレをいたすことですよね。匂ってくるようなヤらしい和歌。
🎵 卯の花の匂う垣根にホトトギス早も来鳴きて・・・忍び寝漏らす 夏は絹
返信ありがとうございます
実は、川瀬陽太に凄く似ているバーのマスターがいたんです だから親近感が湧いているのだと思います ご指摘の作品、私も拝観しておりますw
友情出演という名の脅迫オファーは、存じ上げませんがまぁ、あの世界は狭いですしね(苦笑
私は精神的に弱い人間だから、あの世界のバイオレンスには遠慮しますが、あくまで観賞者として遠巻きに眺めている分には面白いです
勝手な自分語り、失礼しました
失礼します
共感ポイントありがとうございます
いまおかしんじに殴りかかる男は、川瀬陽太だったと思いますが、違っていましたか?
彼も、OP映画の常連で、演技が一際光っていました そこからあれよあれよと沢山の作品に出演し、数えくれない位、バイプレイヤー、たまに主役なんてのも配されてますね
彼が出演する作品は間違いないと認識しておりますw
失礼しました