テノール! 人生はハーモニーのレビュー・感想・評価
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居場所とは? 運命とは? 人生とは?
含蓄のあるセリフは、その書物や映画の良し悪しを決める大切な基準の1つになっている
オーディションの直前の手紙は、まさにそれ!
しかも手紙を書いたのは、死を間近に控えた恩師
遺言の如きメッセージだ
いびつな家庭で愛に飢えた人生を送っていた女性をして「人生は喜びに溢れてる」と言わしめたオペラ
彼女に、人生の総決算として、突如現れた最後の生徒を彼女は『天が与えた最後の贈り物』とさえ称している
そんな彼への渾身の手紙
あれを読んでから歌を聴くと、歌詞の深い意味は分からなくとも「私は勝利する!」と歌い上げる彼の声で自然と涙する
使命を終えて星へと旅立つ人と、これから星を掴み星のように輝く人との運命の瞬間は、人生とは何かを強く強く訴えかけてくる
具体的な答えは、この映画を観た人それぞれに違えども、確かな'勇気'を'希望'をもらえることは間違いない
エンディングに流れるこの映画のための歌もグッと来るので見逃さないで!
PS 劇中でのノリノリのロワゾー
どうして外国人はあんなに上手く楽しく踊れるのだろう
あんな風に死の直前まで人生を謳歌したい!
オペラ座のラッパー
異業種からの成り上がりでしかも音楽もの、と当時惹かれていたのを、やっとこ鑑賞。
もっと「オペラなんて」的なとこから始まるかと思いきや、意外にも興味津々。
それもそのハズ、会計もラップもやりたくなかったのね。
個人レッスンはいいとして、アカデミーのクラスに特例参加?は許されるんでしょうか。
ラップとオペラの発声なんて全然別物だろ、と思ったけど、実際に本物がやってるから何も言えない。笑
どんどんオペラにのめり込むものの、やはり3足のワラジは履きこなせず。
隠し事も手伝って、色々ギクシャク。
先生、兄、友人など全方面とモメつつ、意外なヤツに助けられて最後は認められる展開は王道そのもの。
ただ、ちょっと要素を詰め込み過ぎかな。
兄の留置所送りに恋の三角関係、マリーの生い立ちや病気、ジョセフィーヌの継母、ピカソ地区との対立etc…
お陰でクライマックスの集合が雑だし、ライバル的なマキシムも活かしきれず。
序盤の配達の押し付け合いに雑な案内とか、余計なとこ多いので、もっと本筋濃くしてほしかった。
才能一辺倒で技術的に悩む描写もなく、成長を描ききれていないのも残念。
プロを目指すのかとか、アントワーヌの目標も特に示されないし。
とはいえ、全体の雰囲気やキャラ立ちは良かった。
「出会い系は登録済みよ」とか「日本語で喋れ!」とか、なかなかに笑えるところもアリ。
未回収要素も多いので、続編あったら観たい。
【”中途半端な人生を送っていたパッとしないラッパーが、オペラの魅力に嵌って行く様を、彼の煩悶する姿を絡めて描き出した作品。オペラをやるのに身分、社会的地位なんて関係ないのである”】
ー 今作は、主人公アントワーヌを演じたヒューマンビートボクサーのMB14がオーディションを勝ち抜いた実際の経歴がストーリーに反映させているという。-
■ラップは巴里でも、下町の若者が愛し、オペラは上流階級に愛されているようだ。
だが、今作は下町の若者アントワーヌが、偶々オペラの練習場に寿司を配達に行った際にオペラの女性指導者ロワゾーが、アントワーヌが戯れに歌ったそのテノールの美声に惹かれて可なり強引にアントワーヌをオペラに引き込む所から始まる。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・アントワーヌはラップバトルに出場するも、パッとしない。兄ディディエは闇ボクシングをしているし、クスリの横流しなどもしているようだ。
ー だが、アントワープは会計学校にも通い、現在の境遇から脱しようともしているのである。ー
・アントワープはオペラの練習にも励み、ジョセフィーヌと言う白人美女で自宅にホールがある金持と良い仲になるが、幼馴染のサミアとは疎遠になって行くのである。
ー ”ジョセフィーヌ、今宵はもう満足じゃ・・。”分かるかな?分かるかな??-
・ラップ仲間とも疎遠になる中、兄がクスリの件で警察に収監。
- 母親から掛かってきた電話に、咄嗟にアントワープは”ディディエは日本に行っている”と嘘をつく。ディディエが留置場にどう見てもオカシイ(富士山の前に清水寺がある訳ないじゃん!)日本のポスターを張って、母親と話しをするシーンは笑える。-
・オペラの練習も疎かに、学業も疎かになる中、アントワープはオペラの練習時に声が巧く出せず、女性指導者ロワゾーにこっぴどく叱られる。
ー だが、最初は嫌味な男だった金髪7・3分けの男が彼を慰めるのである。アントワープは自分みたいな下町育ちがオペラをやっても良いのかな、と悩んでいたのである。ー
■アントワープはロワゾーに2パックのCDを貸し、ロワゾ―はアントワープに蝶々夫人のCDを貸すシーンは良かったね。
音楽をやるのに貧富の差は関係ないよね。
ロワゾ―が実は末期の癌に罹っていた事も、物語に深みを与えている。
<そして、アントワープはオペラ座で、オペラ歌手としての試験を受ける。それまで距離があったサミアがアントワープの部屋で試験の事を知り、下町の仲間、皆でオペラ座に駆け付けるシーンは良かったな。その姿を見てアントワープは”トゥーランドット”の「誰も寝てはならぬ」を見事に歌い上げ、審査員や仲間達からスタンディングオベーションを受けるのである。
MB14の美声には驚くが、流石<THE VOICE>で決勝まで行っただけはある。物凄く練習したのだろうなあ・・。
今作は、”オペラをやるのに身分、社会的地位なんて関係ない!”という事を描いたヒューマン・ドラマなのである。>
<2023年8月13日 刈谷日劇にて鑑賞。>
オペラ座であんなことやそんなこと?!
ラップとオペラ、相見えることの無いジャンル
世の中、何がきっかけで道が開けるか分からない。
ド定番の特にひねりもない物語ではあるけれど←言い方w
フランス映画のセンスの良さが随所に散りばめられていました…🇫🇷
それぞれがおすすめするCDを聴いて
ノリノリに踊るマリー先生は可愛らしいし
ロベルト・アラーニャのアリアを聴いて
心震わせるアントワーヌ、本人役で出演していた
アラーニャの歌声は素晴らしくてもっと
聴きたかったぁ😂
意地悪だったライバルがアントワーヌの
実力を認めたら意外といいやつだったり
可愛いあの子がまさかのビッ○だったり🤣
音楽の素晴しさ、格差社会、兄弟愛に親子愛
ちょこっと恋愛も含ませ、まったく飽きのこない
作品でした🎶
思った通りの内容でした。だがそこがいい。
予告見たときに、多分こういう映画だろうなぁと思った通りの映画でした。
でも、そういう映画が見たくて行ったのですごく満足です。
フランスの一般の方の家族関係や文化・生活様式を知らないので、主人公の生活の状態がどんなものかあまり理解できてなくて少し引っ掛かってしまって、多分そこを解ってる方(本国の方とか)はもっと楽しめたんだろうなぁとは思いました。
でもあまりそこも気にせずに楽しめました。
極上の映像美(フランスの街並みや建物の美しさ含む)、極上の音楽を浴びる極上の時間でした。
ちょっとだけネタバレ(多分解ってても問題ないレベル)
・先生がベリーキュート。本当に素敵だった。
・最後、結果がどうなったかはちょっと気になってます。
よい兄貴がいて
人のいい親友や幼なじみ、仲間、実はいい奴のライバル。そのうえ、よい師にも恵まれ、自分のやりたいことが見つかるなんて。アントワーヌは、なんて幸せな人なんだろう!
最後の「トゥーランドット」を聞くだけでも、この作品を見る価値あり。音響のよい劇場で鑑賞したい作品。
楽しい1時間41分!
登場人物たちがとっても良かったよーーー!
映画を見てる間に彼らのことがどんどん好きになった。
脳筋兄貴、好きにならずにいられんし、
その兄貴から自立していく主人公も、すごくよかった。
金持ちの子達の描写も良かったな。
フレンドリーだけどちょっとパリピすぎるガールとか、マルフォイな感じのライバルかと思ったら育ち良すぎてどんどんいいやつとか。
あと、なぜか日本がかなりフューチャーされていたので、嬉しかった。(なんでかな?あとで調べる)
この映画面白かったな…
ほんっとーに観に行ってよかった。
ちょっと観ててわかんなかった部分が、オペラのことバラしたのって仲間のナンパ男?なんで?アホだからってことかな。。
また配信されたら、家で友達とやいのやいの言いながら観たい映画だった。楽しみだっ
見つけだされた才能。
昼は学生&デリバリー寿司で働き、夜はラッパーのアントワーヌの話。
デリバリーで向かった先がオペラ座ガニエル宮、そこで歌ってたジョセフィーヌの歌声に見惚れてしまってたところ、その場にいたオペラ歌手の卵の一員の男に配達終わったなら「帰れ!」と言われ、ラップでその怒りを返し、最後に見様見真似でやったオペラが、オペラ歌手一員の教師マリーの目に止まった事で、ラッパーからオペラ歌手へ転向するアントワーヌのストーリー。
どんな感じの作品何だろ?と動画サイトで予告を観たところ、ラッパーがオペラ?(笑)何か面白そう!で観にいったんですが個人的には大当たり!これがあるから映画を観る旅はやめられない。
オペラに出会う前のアントワーヌ、私も一時期そっち側の世界にもいたからビートボックスにラップ、ラップバトルと凄く観てて楽しめた!
ラッパー仲間達には隠してたオペラ。
バレた時は白い目で見られたけど、ラストのオーディション会場に駆けつけてくれた兄、仲間で感動、アントワーヌの歌声で涙しました。
「誰も寝てはならぬ」の力は大きい
パリの低所得層エリアに生まれ育ち、昼間は寿司の配達人、夜はラップバトルや地下格闘技に明け暮れる若者が、オペラ座に配達しに行ったときに、ひょんな事からオペラの一説を歌い上げてしまったのがきっっかけで、声楽教師に半ば強制的にオペラの教室に入ってオーディションを受けるまでの話。ラストはありきたりの良くあるパターンなのだが、「誰も寝てはならぬ」のお陰で感動的なものになっている。泣くもんかといくら頑張っても泣けてくるなあ。
MB14を満喫しました
ふらっと映画を見に行き、へぇ、MB14が映画!? という興味で飛び込みました。開始すぐのビートボックス、そのうちオペラの歌声、初めて見る彼の演技も堪能できて良かったです。
周りの人も、お兄さんは弟を守り育てて母親に心配かけないようにしてたり、ジェニファーは翻弄しがちかもしれないけど、あのクラスで世話を焼いてくれたのだから良い人と思うし、マキシムもそのうち良い奴で歌うま(と思ったら本業の方ですか)、先生も懐が深い人で…ストーリーはありがちかもしれないけど、いろんな魅力に溢れて後味良い作品でした。アニキ好きですね。日本柄のタペストリーかけて電話待つとか可愛いしかない。
フランスのまだまだ階級意識とか差別とかある感じもリアルでしたし、オペラ座は美しいし、私的に文句なしです。先生が店長に色仕掛けとか、2pacにノリノリとか、寿司のデリバリーの中華感とか、いろいろ異国情緒ありました。
屋上でヘッドホンで蝶々夫人とか新鮮。音楽がものすごく日常生活に溶け込んでるの良いです。良いもの見させて頂きました。
ラップとオペラ 上流生活とスラム街生活 〓対比と融合 現代社会で、昔良き時代の映画ドラマ展開で観る映画
主演のMB14(ビートボクサー、ラップ)とロベルト・アラーニャ(オペラ歌手)の組合せで、曲を堪能➕ストーリー展開、どのように絡んでいくのかが見所の映画と劇場予告で期待して鑑賞。
映画始まっては、警察の取締の狭間で決闘試合での収入を得る者、地域の勢力争いをラップで競い、地域を守ろうとする者の集団を見せていく。その中にラップのトップの実力を持つアントワーヌ(MB14)が、バイトの寿司配達で行った先でオペラ教師に出会い物語が始まる。
住む世界の違う(上流階級の生活とスラム街の生活)➕(オペラとラップ)〓それぞれの対比の描き方で見せて行く。
また、音楽自体の歌詞の違いも根底が違うものと見るものに浸透させ、この2つの音楽の違ったモノの融合を期待させました。
MB14は映画中でも後半オーディション出場に絡んできますが、本人も、オーディション番組「THE VOICE 」からでてきた天才ともいうようなボイスの持主。映画ではラップからの始まりですが、ただのラップボーカリストではなく、ボーカルからのあらゆる音色を出せるボーカル・シンセザザーのような方で、あらゆる楽器、環境音、パーカッション、リズム、ボーカルを表現出来るイケメン。
興味ある方はYouTubeでも見ることができます。
オペラの方もオペラ歌手本人出演
、ロベルトが歌唱(ドニゼッティ 愛の妙薬、ヴェルディ リゴレット)あったり、教師マリー役のミッシェル・ラロックの歌唱など見所あります。
ボイスレッスン他で歌われる曲もドビッシー、ヴェルディ 椿姫 他、ビゼー 真珠とり 他、プッチーニ 誰も寝てはならぬ、等々。
オペラ知らない方にも、ラップ興味ない人にも、サット話は進行していくので重くなく、入門的に観ても(今までにどこかで耳にしたような曲もあるかも)できている。興味ある方は、もっと聴かせての気持ちになるかもです。
ストーリーとしては、いろいろな背景を詰め込んだため、軽く展開していって、昔の映画繁栄時代の王道展開で、今の社会性入れたものの・・・古き良き時代の映画展開(上映時間も)見るには良いと思います。もう少し時間使ってえがいたらストーリーに厚みがでたのではないでしょうか。
最後の展開は・・・どうとるか好みの問題かと。
★シネスコ サイズ
★Digital5.1ch? 鑑賞
★重低音 0
★音圧 0
★分離度 1
★サイド(左右、後、活躍度)0
★サラウンド 0
ほぼスクリーン側のみの左、中央、右の音声のみ。
もともとの収録されている規格がわからないので 映画館自体のものか、素材の問題なのかわかりませんが、音楽映画が主旋律な映画だけに残念な音声鑑賞になってしまいました。最近鑑賞のTAR映画の音声、音響観(聴いた)が素晴らしかっただけに・・・。
(オンライン試写会は一律ネタバレ扱い)音楽(合唱)が好きな方にはおすすめ
今年159本目(合計810本目/今月(2023年5月度)16本目)。
私自身は15までエレクトーンをやっていたという程度ですが、エレクトーンでも合唱を求められたりすることはあるので、まったくの無知というわけではありません。実際、映画内ではタイトル通り「テノール」と出るなど、「一定程度の」音楽に関する知識は求められます。
そうですね…。この映画自体、オンライン試写会は今日当選してみたのですが、映画館自体では予告編は流れていたと思うのですが、「スシ職人」が出ます(ここはネタバレではない)。よって「スシ」から連想される「ある国」(ネタバレ扱いですが、どこかはわかりますよね?)も出ます。この音楽(合唱)とはおよそもってリンクがない分野との融合、またいわゆる兄弟姉妹愛など(ネタバレ回避のため広めに書いています)が論点になっています。
フランス映画ですが独特な余韻を残すタイプではなく結末がはっきりしているタイプの映画だし(解釈はどうやっても2つか3つかにしか取れない)、登場人物も多くないし丁寧に進むのでフランス映画はちょっと…という方にもおすすめの一本ですが、Youtubeほかで「テノール」ほか合唱に関することは事前に把握しておいた方が良いかなと思います(5/15時点で公式ホームページには用語説明など何もない)。
評価は下記を考慮して4.7を4.5まで切り下げたものです。
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(減点0.3/一部、突如わかりにくい字幕が出てくる)
・ 「スシ職人」や「兄弟姉妹愛」がテーマにあるかと思えば、実は簿記会計論の話にも飛び、「勘定科目が何か」「貸方借方が何か」という話(登場人物が簿記会計の指導をされている方のため)を突然しはじめるのが、やや簿記会計に明るくないとわかりにいかな…という字幕が出るところです(日商簿記3級程度の知識があれば足ります)。
※ フランスではそういえば一般的な三分法を採用しているのでしょうか…?
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