ミッシングのレビュー・感想・評価
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人間の深層心理を掘り下げるようなストーリー展開
「空白」や「ヒメアノ~ル」と同様に、吉田監督ならではの人間の深層心理を掘り下げるようなストーリー展開に引き込まれました。「ミッシング」でも、観る者はその緻密な描写に圧倒されます。特に、石原さんが演じる母親が、娘の失踪という絶望的な状況の中で徐々に心を失っていく様子は、胸が締めつけられるほど切なく感じました。
母親としての感情が揺れ動き、時にはエゴや錯乱を見せる姿は、観ている私たちの心にも強く訴えかけ、感情移入せざるを得ませんでした。彼女の苦しみと葛藤は、痛々しいほどリアルで、観客もまたその心情に引き込まれていきます。しかし、最終的に彼女が平常心を取り戻していく様子は、決して安易な解決ではなく、深く考えさせられるものでした。
SNSで好き勝手に無責任に心をえぐるような書き込みに耐えられませんでした。SNSの匿名性を利用した誹謗中傷は、まるでナイフのように主人公の心を切り裂いていきます。ネット上の言葉は、一度発信されると簡単には消し去ることができず、その影響は長く尾を引きます。この作品の恐ろしいところは、そんなネットの闇が、現実世界に生きる人々の心を深く傷つけてしまうことを、生々しく描き出していました。
吉田監督の作品は、毎回観終わった後に、自分自身と向き合わせられるきっかけを与えてくれます。「ミッシング」もその一つであり、ただのドラマにとどまらず、私たちの心に問いかける作品だと感じました。
人物の心情や葛藤がとても丁寧に描かれていた。
観始めてから終わるまで凄く感情揺さぶられた。単に事件解決にむけてとかの角度ではなくて、当事者達の心の動き、変化が凄く丁寧に描かれているなぁと思った。
ちゃんと言語化したいので長いけど人物毎に書いていきたい。
母親
もうこれは何と言ったら良いやらなんですが…役作りが話題になってたけど、特にイタズラ電話でのシーンがとても現実だった。お子さん産んでからこの役を演じて大丈夫だったのかな?メンタルケア受けてるかな?と心配になる程。
終盤、別の子が行方不明になり我が子の手掛かりも求めるもそうはならず、ただ無事に見つかった事を自分事のように「良かった良かった」と涙する姿に母親って凄いなって、台詞の如く感じた。お母さんてすごい。
終盤、みかんを見て「綺麗」と思ったシーンでやっと彼女の世界に色が戻ったのかなと感じた。それと反比例するように父親がチラシ作成に必死になってるところが何とも表現し難い感情なんだけれども。
父親
どうしても女性目線で見ちゃうので序盤の探してる温度が違うって感じてしまう葛藤とか、ヒス構文の様な捉え方をさせてしまう言い回しとかちょっとソワソワしたけど、そんな事なくて同じように心配だし不安だし、ただ2人で泣き叫んだってなにも始まらない。責めても娘が戻って来るわけないと言い聞かせて必死に耐えてたんだって部分を最後に涙するシーンで凄く感じた。自分がしっかりしなきゃと気張ってた糸が、気持ちをわかってくれ第三者として寄り添ってくれる人が現れた安心と、その人は娘が見つかったけど自分たちはまだ会えてないという葛藤も感じる涙だった。
弟
なんで連絡取らないし、話さないのかイライラしたけど家族じゃない他人の記者さんの言葉だったから冷静に伝わって事実を話せたんだと思う。きっと誰よりも責任感じてるし、自分を責めてるしだから余計言えなかったんだろうな。
記者
終始芯が通ってて良かった。ただ会社に勤めてる以上自分ではどうしようもない事があって、それを取材相手には分かって貰う事なんて到底無理で責められてしまうのが本当に辛かった。
「事実を伝えるだけ」と冷静だったけど「その事実が面白いんだよ」というのもまた現実。
「記者の仕事の正解って何なんだろう」てとても考えさせられた。
まとめなどは特にないのですが、各人物の心情や葛藤がとても丁寧に描かれている映画で触発され、初めて感想を投稿してしまいました。
スターサンズの感動作をみた!
数多くの作品を世に出しているスターサンズですが、感動作が多く、藤井道人監督や吉田監督、石井監督等の有名な監督作品が並んでます。
今回の「ミッシング」も感動の一つ。「月」「パレード」「ヴィレッジ」等も素晴らしい。
これからも、スターサンズの作品を応援したいと思います。
石原さとみの演技に注目
娘の行方不明を探す母親役をした
石原さとみさんの演技力が震えました。
どんどんおかしくなっていく様
エスカレートする様
失禁までする(ズボン濡らしただけだと思うが)
狂っていく様に引き込まれてしまった
元々石原さとみさんは大好きな女優の1人だが
年々女優としての石原さんが好きになりました
個人的には中村倫也さんの演じた記者の葛藤が
考えさせられました。
本当に正しいことを報じるのが正しいのか
これは、考えないといけないと思う。
すごい胸に響きました。
考えさせられた台詞
「いつからこんなに世の中は狂ったのだろうか」
本当にそう思う。共感してくれる人はいるはず
どんどん引き込まれてしまったので
是非見て欲しい作品だし
もう一度見たい作品だなと思った
本質的には?
娘を失った母親が必死の想いで自分の娘を見つける為に街でビラを配り、テレビの取材を受けて全てを晒していく。
そんな中でイタズラを安易行っていくものも現れる。
主演の石原さとみさんの演技は、素晴らしいと感じました。
自分がテレビの向こうで行くへ不明になった子を見てもそれほどまでに関心を抱かないのは、やはり自分事ではないから。
でも、そんな全てを自分事にしてしまうと生きていくのが大変になってしまう。
そんな人達に同情をする事は、本質的にどちらが正しいと言えるのだろうか?
自分は、困っている人を助けたいと思う一方で自分自身のことも守りたいと体裁をとっているのかもしれない。
報道の裏側で自分が知らない現実を見る気がした作品でした。
演技のことはあんまり知らないけど、素人目線から見ても石原さとみさん...
演技家事??
石原さとみさん・・演技過剰な感じも・・。
普段自動車で仕事に通ってる人が・・仕事帰りに何故、チャリでコンビニへ???、コンビニのエピソード作りたくての演出???。商店街のアーケードでの諍いも、わざわざ作った感否めず・・すごく不自然・・。
石原さんの家族のイメージだと・・ワーゲン乗るかなぁ??。壁に残った娘ちゃんの落書き跡も・・不自然でわざとらしい感否めず・・。 石原さんの衣装も・・メーカーとのタイアップなのか?? 不自然に目立つし頻繁に変わる・・・。
お漏らしは必要ないだろうし、あんなときはしないだろ?
演出がひとりよがり過ぎな感じ。
演出家?監督は・・子育てしたこと、子供を持ったことがないのでは???と思ってしまう・・。
報道、メディア、テレビのあり方への問題提起には素直に頷きます。
待ち続ける家族の痛み
正視出来ない辛さがある
子どもの行方不明事件のたびに思う。
親の辛さや苦しみは描き切れるものではないと。
「どんな些細な事でも構いません、ご協力お願い致します」
冒頭のこの言葉が心から搾り出されるものである事は、人の親であれば、大抵の人間が共感する。
マスコミの非人道的な取材は言われて久しい。
ネットの書き込み誹謗中傷も 今でも日常茶飯事で、ただ、
開示請求が出来ることが知られて 少しは収まったのであろうか。
記憶にあるのはキャンプ場で行方不明になった女の子の事件。
ペットのトリマーのお店を経営していた母親に対する誹謗中傷は目に余る物があった。
この作品の中のミスリードは弟の存在で、アパートの出入り口での応酬は見応えある。
石原さとみの演技は申し分ない。
青木崇高の懐の大きい夫役も実際リアルなのである。
妻が荒れ狂う程に逆に冷静になれるのはある話で、妻の狂気を重いと感じてしまう反面、それでもそこに実はおのれが救われているのだ。自分で気づいているいないに関わらず。
自分の母親に対し 母親(美保純)のわかり切った質問にイラつき甘えも含めて当たり散らすのも まるでうちの2番目の娘を見てるようだわ。
夫婦で 「私と温度が違う」って言うところ
急に号泣するところ
精神がグチャグチャになっていくところ
中村倫也演じるマスコミの良心と 上司の命令との板挟み
彼の車を追いかけ涙まみれで窓を叩く石原さとみの演技はもはや演技を超えて胸を打つ。
非常に辛くて見続ける気持ちを維持するのは容易ではなかった。
そしてモブの存在を強調するところ
これは いくつもあったのは もうちょい少なくてもいいんじゃないかとは思う。
弟が職を失い それでも 姉に 吐露する場面は 痛い。
そして 周りの人間が当事者ではない事の対比。
小学生が一人で登下校する日本は もういつまでも続かないだろう。
うちの8歳は もう一人で遊びに行く事もないし送迎なしでの登下校もない。
目を離す時間はほぼないのだ。
そうでもしなくては 行方不明にならず死なず性被害を受けずに成長させることは難しいと感じるのである。
私は孫たちみんなに空手か合気道を習って欲しいとさえ思っているのである。
それが 考えすぎとかノイローゼとか言われる時代は過ぎてると思ってる!!!
(でも誰も習ってくれない)
想像できないほど 狂うほど
個人評価:3.8 吉田恵輔監督らしい、リアルで荒々しい物語。 この...
石原さとみの演技が凄いとの事でどんなもんなんだろうと鑑賞。 うーん...
「早く終わって欲しい」と思いながら観る秀作
アトロクにて宇多丸師匠が論評しており、ずっと見たかった映画。ネトフリに上がったので鑑賞。
あらすじは当然知った状態での鑑賞でした。まぁつらいの何の。「最愛の人の居場所が分からない」とは生き地獄。
イタズラ電話のくだりなんて、自分の目にあったら失神しますよ。そこも含めての、石原さとみさんの演技、快演でした。髪の毛パサパサ、やや無教養な部分がある喋り方等、素晴らしかったです。
最後、泣くのがこれまでとは別の人であるのも感銘をうけますね。
普段邦画を見ることは少ないのですが、こんな邦画が増えると嬉しいですね。
苦しみと光
体当たり・・・
取材中の石原さとみが感情的になって思わずこぼした言葉がたまたま虎舞...
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