「地獄の品評会」ミッシング ぱんちょさんの映画レビュー(感想・評価)
地獄の品評会
吉田恵輔監督作品らしく、人生や世間との軋轢に「折り合いをつける」ことが出来ない人たちの生き様を描く作品。本作は、その状況からどうやっても折り合いなど付けられようもないのだが、それでもSNSやテレビ局の態度などとても我慢できるものではないと思わせられるし、ホントに世界はいつからこんなに狂ってるんだ?と思う。
作品はとにかくそんな地獄の品評会。いっぽうで役者陣はみなそれぞれに熱演。特に夫役の青木崇高の芝居はリアルの一言だし、弟役の森勇作は…なんだろう、人生の轍に嵌まってしまったような地獄を見せてくれた。
主演の石原さとみは、確かにパブリックイメージを振り捨てたような熱演ではあるものの、「パブリックイメージを振り捨てた熱演」とラベルが付けられたような印象で、石原さとみにとつてこの作品が必要であったことはよく分かるが、この作品に石原さとみが必要だったのかは分からないままだった…
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