「母と子の物語であり、本音で生きることがテーマ」きっと、それは愛じゃない ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
母と子の物語であり、本音で生きることがテーマ
宮崎県での鑑賞ですが、なぜ、こんなに観客が多いのだろうと思ったら
主演がディズニーの実写映画『シンデレラ』でシンデレラを演じたリリー・ジェームズだから・・かなと思いました。
客層が女子多め、カップル多めだったのですが、少なくとも軽めのデートムービーではないなと思います。
主人公ゾーイとその母親(エマ・トンプソンが演じていますが、秀逸な演技で素晴らしかったです!!)、
ゾーイが想いを寄せる男性カズとその母親、
実に母親が寄せる子どもへの愛情に感動をせずにいられない作品になっています。
また、"愛"を本音で語れない、国・宗教・文化・家、そういったものが壁になって、
男女ともに本音を言えない、家族のことを考えて、自分はさておきになってしまう。
それを是として、パキスタン男性であるカズは生きてきたわけで、
それを当たり前としてゾーイも受け止めていたのですが、
いざ、カズが結婚するとなったときに、ゾーイに本音が押し寄せてきて、葛藤するのですね。
普通なら結ばれない二人なのでしょうが、
家族の中に、その普通を突破したカズの妹がいたことを機に、本当の気持ちを大事にしようと
本人たちはもとより周囲も変化していき、
ラストは実に心に沁み入るエンディングになっています。
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