「お父さんがんばった!!」バッド・デイ・ドライブ くまのさんの映画レビュー(感想・評価)
お父さんがんばった!!
長年仕事にかまけてきて家族と溝が出来てしまったお父さんが、
仕事(パートナー)に裏切られ、命をも脅かされ、それにご立腹されたお父さんが家族との絆を取り戻すお話。
「冷め切った家族関係→家族との絆を取り戻す」は、ストーリー的な展開としてのオマケに感じましたが、それでも、この展開が無いと落とし所がないし、あって良かったと思う。ないがしろにしていた子供に対して、真正面から向き合い、窮地の状況にも関わらず、正直に対話をして必死に守ろうとする姿は、胸を打たれました。そして、それに応える子供たちが可愛かった(T^T)
見所は「乗車してしまった車に仕掛けられた爆弾」へのヒヤヒヤ感。おなじ状況におかれた同僚を目の前で爆破されたり、大事な旧友をも人質にされ救助できたと思った束の間爆破されてしまったり…、どうにも出来ない、どうしたらいいの?と引き込まれました、見事でした。
好みの問題だと思うけれど、犯人がいただけませんでした。ある程度年齢を重ねた方の「強欲」が、すごく残念に思えてしまい、引いてしまいましたね。犯人の背景とか、もう少し描写があれば違うのかもしれないけども、うーん。
もしこれが、若い人の「強欲」なら許せる気がするんです。まだ色んなことへの経験が足りないことによる、過ちというか間違った選択というか、自分本位になってしまうのも、理解できるというか。
年配者には遠慮して欲しいっていう意味じゃなくて、若い人に比べて豊かな経験があってもいいのに、他者を傷つけてでも欲に走ってしまうという浅はかさを感じてしまいます。重ねた年齢ではなくて、それは個性なんでしょうか。そう思うと年齢差別して観てしまってるのかもしれないけれど…。
作品自体は、シンプルにまとまっていて無駄がなくて、とても見やすいです。良い映画が観れました^^