「世界王者ミルコの物語も是非‼」ナチスに仕掛けたチェスゲーム MARさんの映画レビュー(感想・評価)
世界王者ミルコの物語も是非‼
戦時中、ナチスに併合されたオーストリアに住む公証人ヨーゼフがナチスに捕らえられ…。富豪の資産を守ろうとし、監禁されてしまう物語。
監禁され、精神的な拷問を受ける中、あるとき本をくすねることに成功したが…。これが興味のないチェスのルールブック。しかし、仕方なく読んでいくうちにあらゆる手を覚えたヨーゼフは…
他の方々も言われている通り、邦題がちょっとアレですね。別にナチス相手に直接チェスで勝負をしているわけでは無いし、思っていた内容とは違うというのが正直な印象でしょうか。
とは言え、戦争により心を壊されてしまったひとりの人間の心理をよく描いているし、気が狂いそうになる中、それでも生きようと何かに縋る姿と言うのは、哀しくも逞しくも見える。確かにナチスとチェスで勝負したわけではないが、ヨーゼフがホテルから出る場面を観れば、まぁある意味この邦題もお門違いってわけでもないのかな。
そして、ヨーゼフの闘いは終戦しても…って所でしょうか。毎度似たような感想になってしまいますが、戦争は本当にダメですよね。
後は、船内にいたチェスの世界王者の物語も気になりますね。寧ろこっちを映画化しても面白そうだな~なんて思ったり。
どストレートにググっとくる作品では無いかもしれないけど、鑑賞後にネタバレ解説を見ることで色々府に落ちるし、中々深い作品だった。
コメントする