「邦題に嵌められる」ナチスに仕掛けたチェスゲーム ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
邦題に嵌められる
チェスを用いた心理戦でナチスを翻弄する話なのかなーと思い鑑賞。土曜の夜ですが人入りが少なくてちょっと驚きました。
久々の邦題詐欺でした。なぜこのタイトルでGOサインを出したのか…。チェスの駆け引きが魅力的なわけではありませんし、かといって他の心理描写や背景の人物の動き方に何か良かった部分があったかと言われると首を傾げざるを得ませんでした。
監禁され、精神的・肉体的な拷問を長いこと繰り返され、資産情報を明かすように詰められるもの、明かさず、ひたすらチェスで頭を回していたけれど、精神崩壊してしまった作品でした。原作も読んでいませんし、予告も1回見たかなーくらいの認識だったので、思っていたものとは程遠いもので楽しめませんでした。
良かったところは、主演のオリバー・マスッチの気の狂ったような怪演です。幻覚を見てとにかく頭がおかしくなった主人公の狂いっぷりをこれでもかと表現していて凄かったです。監禁される中でのやつれ具合や、心身の傷つきっぷりも見ていてすぐ分かりましたし、役者魂を感じる事ができました。
正しく、その作品に合う邦題をつけてほしいなと思いました。なんだか久々に振り回されてしまいました。
鑑賞日 7/22
鑑賞時間 19:00〜21:00
座席 H-5
コメントする