映画 窓ぎわのトットちゃんのレビュー・感想・評価
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黒柳徹子さんの幼少期の事がよく解るアニメ。 本年度ベスト級。
ぶっちゃけ感動も涙も無し。
予告編で観たいと思わなかったけど、本作の舞台となったトモエ学園が自分の地元と言う事で鑑賞。
当時と今の違いを比較したかったけど、今の面影は一切無し(笑)
だけどトットちゃんが住んでる大井町線の千束駅や洗足池公園。
田園調布の街路樹。
田園調布から自由が丘までの線路脇の道。
隣街の九品仏(クホンブツ)浄真寺の天狗の足跡等、自分が行ったことがある景色が登場!
テンションが少し上がる。
黒柳徹子さんと同じ景色を見ていたと思うと何だか感慨深い(笑)
本作は黒柳徹子さんの幼少期の出来事を描いてるけど、ストーリーに繋がりがなくイマイチハマらず。
どうせならエピソード毎のチャプター仕立てにした方が良かったのかも。
そして自由奔放なトットちゃんと思いきや、心の優しい女の子だった。
トモエ学園の小林先生のCVは役所広司さん。
低音で喋るセリフが素敵!
小林先生の教育方針も素晴らしかった。
トットちゃんのお父さんは音楽家なんだけど、予想外に裕福な生活をしているのが不思議(笑)
焼夷弾によりトモエ学園が焼失するんだけど自分が今住んでいる場所にも焼夷弾が落ちたのかと思うと、色々と考えさせられる。
トモエ学園の跡地は今、イオン系の高級スーパーになったけど、値段が高い商品ばかりで買い物に困ってます( ´∀`)
私は何に響いたのか…
原作が発売された当時、母親に勧められて読まされた記憶があるが、内容はほとんど忘れてた。
カラフルで活気に溢れた子供達の生活に、静かに忍び寄る「戦争」と「死」。
自分と異なる他者に対する寛容さ。
「みんな、一緒だよ」
それは「同一」というより「共同体」という意味だ。
校長先生が強く大石先生を叱責したのも、高橋くんに言った言葉が「あなたは私たちと違う」というメッセージになることを懸念したのかも知れない。
最近また「ザ・ベストテン」での黒柳徹子の差別に対する涙の訴え(1980年)が話題になった。
当時、南アフリカの人種隔離政策の中で日本人は「名誉白人」などと呼ばれて優越感を持っていた人々も多かった時期(今思えば、これこそ蔑称だろう)。まだまだ日本人にとって黒人差別が他人事に感じられていた時代に、自らメッセージや具体的な活動を起こした著名人の先駆け。
今や国内の「ユニセフ」は彼女の活動こそが真の姿だと言われるほど。
そんな彼女らしい、可愛らしくてまっすぐで、そして切実な思いが込められた作品。
でも決して説教くさくない。
純粋な子供たちの姿を描いているかと思うと、実は「信念を貫ける大人」と「時代の流れに飲み込まれた大人」の話でもある。
途中で差し込まれるアニメーションもすごく印象的。
原作のいわさきちひろさんの挿絵のイメージにも共通するシーンがあったりと、絵本の様にながめてみたり。
全体通して具体的に「どこで」「何に」と聞かれるとすごく困るのだが、エンドロールが始まって、気付いたらボロボロ涙がこぼれていた。
★は5個でもよかったのだが、個人的には大人のキャラクターの顔(特に「目」)に馴染めなかったのと、もう「役所広司」「小栗旬」。(造形ではなく)そのまま本人がイメージされてしまったので、若干のマイナス。
なぜこれだけ売れた原作の映画化に42年もかかったのか、パンフレットを買ったけど明確には書いてなくて、内容的には物足りない。
でも、間違いなく今年一番涙が出た映画でした。
つくり手の視点
「この世界の片隅に」を超える傑作に
正直スルー予定だったけど、信頼筋の絶賛の多さに慌てて映画館へ。見逃さなくて本当に良かった。
「この世界の片隅に」と並列に語り継がれてほしい名作。戦争シーンはほとんどないのに、日常の中から、おしゃれの自由を奪われ、食品が減っていき、兵隊礼賛になっていく様が説教臭くなく、でも子どもたちが見ててもわかる塩梅で入っている。
小学校を退学させられる黒柳徹子(トットちゃん)にあまりにも共感できなかった原作だった(子供の頃に読んだからこそそう感じていたのかも)けど、トットちゃんが見ている世界と世間一般が見ている世界を、要所に『窓』を活用して見せてくる。何なら大人は視野が狭くなっている、理想を押し付けてくるともさえ言ってくるよう。戦争も大人都合でトットちゃんの人生には必要なし。
学校が素晴らしすぎる。職業柄身につまされる。校長先生は「話をしよう」と声をかけるのに、傾聴の姿勢を忘れない。子どものやることを尊重する。それでも危険な場合は代替案を提示する(相撲→腕相撲)。
小児麻痺を背負うキャラクターも戦争と関係なく…というのが憎いというか上手い(黒柳徹子の体験談なので)。
運動会のシーンから基本的にずっと泣いてた。二人三脚のシーンだけじゃなく、鯉のぼりも先生の見つめ直し含めて良かった。
ラスト15分はただただ怖かった。アニメーションでしか描けない終わり方だったと思う。
黒柳徹子のナレーションが最初と最後に。何度も実写化のオファーを受けたらしいが、この座組でアニメーションで映画化したことにリスペクト。
ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌
『あなたは気づけましたか?』
『あなたは気づけましたか?』
そういうメッセージなのかな〜?と
ぼんやり思った。
窓ぎわのトットちゃん、読んだはず。
1回こっきり?読んだはず。しかも大人になってから
読んだはず。。。。覚えてないけど。
というか、僕自身の子供時代、幼稚園〜小学生時代、
どういう毎日だったか、どういう出来事あったか、
全く覚えてない。思い出せない。
映画としては、原作に出てくるエピソードを
描いているのだと思うけど、
そこから、原作で徹子さんは何を伝えたかった
のかな〜?と、そういうことを考えながら見た。
『あなたは気づけましたか?』
あなたは、あなた以外の、
他の全ての人との『違い』に
気づけましたか?
わたし(徹子さん)は、こういう体験をして、
他の人との『違い』に気づいたんですよ。
(===できれば===)
『違い』を、認め、尊重し、思いやることを、
忘れないで!!
そういうメッセージなのかな〜。と、
ぼんやり受け取った。
しかし、僕は、今、アラフィフなるまで、
一体、どうやって生きてきたのだろう?
子供時代の記憶が、全く思い出せないのだが、
『違い』に気づけたのだろうか?
認め、尊重し、思いやる。
優しい人間になっているだろうか?
僕自身は子供を作ることは無かったが、
次の世代へ、僕が伝えるべき相手は居ないが、
それでも、残りの人生、
他の全ての人に、思いやりを持って
生きていけるだろうか?
環境が人を作る
ネットでかなりの高評価で盛り上がっている作品
予告からしてかなりのクオリティなのはわかってたし
(未読とはいえ)原作も有名であるので
年内に見れればいいかなとは思っていたのだけど
これ以上ネタバレを踏んでしまわないうちに急いでみてきた
予想以上だし期待以上
ネットの感想は大戦への時代の空気の変化への言及が多いのだけど
「それ以外」のパートがすでに凄すぎた
まさかここまでいろんなビジュアルで楽しませてくれる作品だとは思わなんだな
これは「学校という教育環境」と恩師、「先生やクラスメイトとの縁」の物語だ
中盤以降物語は大きな喪失の波に飲み込まれ
どんどん見慣れた風景がなくなっていく
そのなかでトットちゃんの中で確かに
トモエ学園での日々が生き、彼女の人間的成長の糧になっている
力強く、さらなる先へ
未来を感じさせる
最後まで心をぐっとつかむ傑作だ
泣けました
校長先生に会ってみたい
良心的な作品でした。 40代以上の方にオススメ
そう、屋台のヒヨコ、似た様な経験あり。
原作は未読。どんな話か全く知らないので、期待高めで着席。
予告編を観て、東急大井町線が関係してると思ってたら、えっ、黒柳家があったのは北千束だっのか!で、メイン舞台の学校は自由が丘。マジご近所さんだわ。そんなにリッチな家族じゃないんだけど、小学1年生が電車で3駅の通学なんて東京では普通だったのかなぁ。いや、転校するには、その選択肢しかなかったのかな。
転校先のトモエ学園。教室は電車の車両。めっちゃ狭いわ。しかし、校長の小林先生のトットちゃんとのやり取りがめっちゃ素晴らしい。当時、子供の考えや行動をガッチリ認めてくれる大人なんて居たんだろうか。臭いよ!でも黒柳徹子の自叙伝なので信じてあげよう。そしてもう1人のメインキャラの男の子、泰明との友情話し。小児麻痺の彼に対してトットちゃんは、遠慮なしの対応。そのせいか二人の仲が深まっていく。飯食う歌を2人で歌って大人から叱られる?楽し。しかし最後はまさかの展開でウルッ。原因知りたかった。
ストーリー的にはそれほどの流れはなかった。戦時中の子供のリアルな日常をアニメ化したって感じ。徹子ちゃん、こんな自由気ままな子供で将来学校の先生になるつもりだったのにどうしてNHKで働きたくなったんだろうね?
声優さん達みんな良かった。あいみょんの歌も良かった。結構楽しかったです。
これは日記。ストーリーはない。でも伝えたいことは伝わる。
原作は、敗戦までの数年間トモエ学園で過ごした黒柳徹子の日記(のようなもの)です。
物語ではないので、ちゃんとしたストーリーはないです。でも作者が伝えたいことは伝わりますね。それは「本の文章」でも今回の「アニメの映像」でも、そして「音楽」でも。
軍歌を演奏して小金を稼ぐことが嫌だった父親が、朝起きてきトットちゃんたちの前で「タイスの瞑想」を弾いているシーンが印象的でした。
さて本が出版されたのは、戦後36年過ぎた1,981年。
戦後復興、高度成長期を経て生活は豊かになりましたが、幸せになったのか?
当時は「不登校」とか「家庭内暴力」(子から親へ)という言葉が広まった時代です。
だからこそ黒柳徹子は「トモエ学園」の話を伝えたかったのでしょう。
それから40年。世の中は幸せのなったのか?
さらに悪くなっています。
「不登校」のみならず、「いじめ~自殺」というニュースにも、憤りはあっても驚きはなくなってしまいました。大人社会への「同調圧力」が強まっているのも感じます。
40年前を知らない世代の人にも見て欲しい。
アニメの最後、トットちゃんの(未来に)希望を持っている映像で終わってるのも良かったです。
原作の良さを絞り出せてない?
「窓ぎわのトットちゃん」が昔大ベストセラーだったことは良く知っているが、結局読むこともなく今に至っている。あれだけ売れた本なのだからきっと何か良いのだろうと観る気になった。
【物語】
自分の感じたこと、思ったことをそのまま素直に行動し、口にするおてんばな女の子・トットちゃんは周りの子に迷惑を掛けているという理由で小学校を退学になる。新たに通うことになったトモエ学園は、電車が教室として使われているユニークな学校だった。周囲から困った子と言われて傷ついていたトットちゃんは、自分の話を全て聞いてくれる校長・小林先生と出会う。
どこまでも子供の気持ちに寄り添い、愛情深い小林先生の下、トットちゃんは自分を押し殺す頃なく、同級生と共にのびやかに成長していく。
【感想】
なるほど、黒柳徹子はこんな女の子だったか。
でも、何となく分かる。今でこそ活舌が甚だ怪しいが、若い頃はマシンガンのように早口でしゃべりまくっていた彼女だけに、子供の頃からおしゃべりだったのは、容易に想像がつく。 そして、大人から観るとちょっと迷惑なくらい、元気で自由なトットちゃんは人並外れて感受性が高かったのだと思う。 そんな女の子が、怖れることなくテレビ、芸能の世界に飛び込んで、自分からどんどん発信する大人になっていくことは、全く違和感が無く後の黒柳徹子につながる。賢い子だったに違いない。
その他、本作で感銘を受けるのはやはり小林先生。子供を全く抑えつけることなく、個性を尊重して伸ばしていく。危険なこと以外は「それやっちゃダメ」とは絶対言わない感じ。何より子供を愛している。理想的教育者。今よりはるかに学校は「しつけ」の場として考えられていたであろうこの時代では、おそらくは親達から最初から受け容れられたと思えないが、きっと小林先生は周囲の批判に屈することなくポリシーを貫いたのであろう。
ということで、良いところもあるのだが、面白かったかと言うと、期待したほどではなかった。あれだけのベストセラーなのだから原作はもっと面白いに違いない。そのエッセンスの抽出がイマイチなのではなかろうか。端々に心惹かれるシーンがある一方で、どこか流れが散漫で、最後まで観ても何か欲求不満な感じ。
エピソードをもっと絞って、1つ1つをもう少し深く描いたらもっと良かったのではないか? そんな気がする。
涙止まりませんでした
初めてレビューします。したくなるほどの内容でした。
主人公のトットちゃん(黒柳徹子)の表情、動きがコロコロと変わり生き生きとしています。見るもの全てが輝かしく、興味が湧いたら突っ走る、想像力豊か、そんな姿がアニメで伝わってきました。本当に可愛い、愛おしくなります。私がこの作品の中で一番魅力的だと思ったのは校長先生です。本当にこの校長先生は優しさに溢れている。また、映画での描写からいかに徹子さんがこの校長先生の言葉、思いを受け取っていたのかを感じました。
余談で、私は今大学生で保育系の学校に通っているのですが、このアニメの校長先生のような関わり方、見守り方をできるようにしたいと強く思いました。ぜひ、保育志望の方にも見てほしいと思ってます^_^
この作品が素晴らしいと感じたのはとにかくアニメの技術の高さです。(上からになりますが)トットちゃんの感性に合わせたアニメーションや、時代に沿って服装、人々の様子、食事の日常が移り変わっていく。その様子を見ているととても心が痛み、戦争がありとあらゆるところで心を蝕んでいるのだと強く感じました。時代に沿った服装を制作者の方たちがたくさん調べたのだと思いました。
私は、こうして文章を書くことは得意ではないし好きでもないです。しかし、この作品には心打たれて制作者の方にこの思いを伝えたいと思いここに書かせていただきました。(他の手段がわからず)
まだ見ていない方、見たいと思っている方、ぜひ見てほしいです!あっという間に終わってしまい飽きることなく私は終始泣いていました。その涙は悲しさもありながらトットちゃんの明るさに惹かれて愛おしいと思い涙したような気もします。この作品に出会えたことを光栄に思います。製作者の方々、ありがとうございました。
心の自由さは、美しさ
原作が名作な記憶はあるが…
子どもの視点から見る世界が胸に刺さる
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