「「あなたはあなたのままそれでいい」」映画 窓ぎわのトットちゃん ななやおさんの映画レビュー(感想・評価)
「あなたはあなたのままそれでいい」
私は黒柳徹子さんが好きだ。人として好きというよりも、なにか天然記念物をみるような興味深さに近いといった方が適当かもしれない。年齢を感じさせず、いつまでもパワフルで活動的。決して人に媚びないストレートな物言いがまた潔い。テレビが白黒の時代からスマホで見れるようになった現在までの歴史を全て知る人。そんな黒柳さんが、書いた自叙伝が満を辞して映画になった。
これは、観るしかないでしょ。
恥ずかしながら原作本は読んだことはなかったので、真っ白な気持ちでスクリーンに向かう。観終わって感じたのは、この映画は子育てに奮闘する世代のお父さんお母さんに観て欲しい、子育てバイブル的映画なのだということ。
「あなたはあなたのままそれでいい」と優しく背中を押してもらえる映画です。
人と違うのは悪いことじゃない、違いを個性として受け止めて、その個性を輝きにまで昇華させるには、多くの周り人たちの理解と応援が必要だ。そういう意味では、黒柳さんはとても周りに恵まれた人であったに違いない。今の黒柳さんの活躍があるのは、トモエ学園の校長先生との出会い、小児麻痺の泰明ちゃんとの出会い、そして何よりいつもありのままのトットちゃんを受け入れてくれたご両親の愛があったからだと思えます。
SNSなどの発達により、ひと昔前より人とは違う個性を持った人が生きやすい時代にはなってきたのかもしれない。けれど、まだまだ現実社会においては、人と違うことは生きづらさの原因にもなる。
今そんな生きづらさで苦しんでいる人たちにこの映画を是非おすすめします。
「あなたはあなたのままで十分いいのです。」
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