「菌汁はじめました」はたらく細胞 uzさんの映画レビュー(感想・評価)
菌汁はじめました
漫画もアニメもスルーしてたので予定になかったが、予告編を見るうちに興味が湧いて鑑賞。
予想を遥かに超える良作だった。
まず体外パートはオリジナルと聞いたが、ここが素晴らしい。
特に茂が中盤一人で涙するシーンと、新と2人で日胡を励ます文字と表情と動きだけのシーンが抜群。
改めて阿部サダヲが凄すぎた。
芦田愛菜を小さい頃から知ってることも手伝ってか、ベタな流れなのに涙腺が緩みます。
体内パートも、日胡と茂で世界観をガラッと変えており、それぞれ高クオリティの出来栄え。
濃いキャストを潔く使い捨てるあたりも英断。
個人的には赤血球と白血球よりもKT細胞とNK細胞の絡みの方がアツくなったし、仲里依紗が良かった。
佐藤健のアクションはサスガだけど、白過ぎて数カットDAIGOと入れ替わってても気付かないと思う。
(終盤どんどん薄くなってたよね)
永野芽郁やFukase、DJ KOOまでキャストは完璧。
制御が効かなくなっていく染谷将太も好き。
中盤からクライマックスで少し中弛みしたのは残念。
ラストバトルも細かな殺陣はキマっていたが、掴みの壁走りのような派手な見せ場も欲しかった。
しかし完全な悪とは言えないFukaseを、悲哀を背負わせたまましっかり殺したところは評価したい。
そういう意味では、永野芽郁と佐藤健の転生エンドは余計だったかなぁ。
とはいえ様々な話を一本に纏めきっており、バカバカしさと意外な泣き要素のバランスも適正。
恐らく世界一壮大なくしゃみ描写は必見です。
看板通り、「笑って泣けてタメになる」、老若男女が楽しめる一級エンターテイメント作品でした。
しかし『ラーメン痔ろう』はヒド過ぎる、訴えられろ!笑