「やや気になるところはあるが推し枠か」片思い世界 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
やや気になるところはあるが推し枠か
今年105本目(合計1,647本目/今月(2025年4月度)8本目)。
東京テアトルさんの枠なのになぜかテアトル梅田では放映なしという珍しい映画。
いわゆる子供のときのトラウマの話と幽霊化する3人の女性(の主人公たち)、そしてその「トラウマ」となった事件の真相解明とその「事件」の問題提起というタイプの映画です。今回はテアトル梅田さんではなかったですが、東京テアトルさんの枠はだいたいハズレがないのがよいところです(株主優待持っててよかったなと思える)。
気になった点として、映画内で何度か「少年法の抜け道」等の書籍が写るように、テーマとして少年法を扱っている割にその説明が何もない一方、少年法というのは馴染みが少なく、一般の方だと「実名報道の禁止」程度しか知らないのではないかな…というところです。ただこの映画ではその観点では詰みます(後述)。
3人がお化け(認知されない存在)として真の体を取り戻そうとして動く映画のストーリーはよかったし、映画のお題の一つのテーマとなっている「コーラス」(合唱)もきれいでよかったな、というところです。決してアクションシーンがいっぱいあるような映画ではないですが(その向きでいくなら「ゴーストキラー」か「復刻版RRR」でどうぞ)、個人的には推し枠かなというところです。
採点に関しては以下まで考慮しています。
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(減点0.3/少年法の問題について問題提起が不足している)
いわゆる「実名報道の禁止」以外にも少年法はもともと戦後のGHQの占領下で作られた法律がそのまま(姿かたちを変えて)生きているため、今現在(2025年現在)でも多少修正はされても「少年の矯正」を目的とする法律であることに変わりがありません。つまり、死刑が妥当するときには無期懲役に(義務的に)なる、無期懲役を科するときには有期懲役(20年まで)に「できる」、という特殊な規定があります(一部例外あり)。
映画内ではひっそりこのことが問題提起されているのですが、この点まで知っているのはちょっとある程度アンテナを張っていないと無理かな、といったところです。
(減点0.2/バスケで走って私鉄か何かの入場ゲートをジャンプ)
単なる不当利得(あるいは不法行為)の問題なので、この点は「真似しちゃダメよ」は入れておいてほしかったです(ただ、いわゆる券が認識せず閉じるこのシステムでは特に出勤退勤時に誤作動・誤反応することがあり、そのように不可抗力的な場合は説明すればリセットして通してもらえるようにできる(いわゆる通勤乗車券などを想定)というのが普通です)。
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