劇場公開日 2023年9月1日

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「予告に騙されるべからず!大人に刺さる珠玉の青春映画」夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく ジェラートさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0予告に騙されるべからず!大人に刺さる珠玉の青春映画

2023年9月13日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

まず予告を見て「あーはいはい、携帯小説原作の甘々なやつね、恥ずかしくてゾワッとなるだろうなー」とか思ってる人が大半なのではないだろうか。私も本編を見るまではそんなことを思っていた。だがそんな人に言いたい!
この映画を見たら、きっとエンドロールが流れる頃にはもう一回見たくなっているであろうと。

私の好きな青春映画は「リリイ・シュシュのすべて」とか「花とアリス」、最近だと年齢はちょっと上だけど「花束みたいな恋をした」なんだけど、世界観とか質感がちょっと近いものを感じた(個人の感想です)。あそこまでのエグイ痛みはなくてかなりマイルドであるものの、狭い世界に身を置いていると、いつの間にか自らを傷付けようとしてしまう気持ちや良い自分を演じようとする気持ちは、かつて教室の隅で皆に嫌われないように過ごしてきた身の私としてはひどく共感する部分が多かった。
誰もが一度は少なからず経験したことがある“あの時”が映画を通して追体験できるのだ。

ストーリーを一言で表すとすれば、エンドロールに流れる主題歌の一節にyou save meという歌詞が出てくるが、その言葉の通り救いの物語。
見終わると心がすっと軽くなるし、二人の主人公それぞれの視点で2回見るのをぜひおすすめしたい。
あとはこの映画のポイントでもある映像美は期待を裏切らない。どこを切り取っても絵になるとはまさにこのこと。

全体を通してもちろん青春を感じる胸キュンシーンもあるが、それ以上に胸にグッとくる、そんな映画だった。どうせアイドル映画でしょ、という偏見はぶっ飛ばしてぜひ映画好きの方にも見ていただきたい。

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ジェラート