「夕焼けは○色、○○はその隣・・・「何じゃコリャ?歯が浮くわまったく」と思って見てたけどお気にいりの場面ですごくいい。 映画はラブストーリーというよりヒューマンドラマで話は面白い。」夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく マサヒロさんの映画レビュー(感想・評価)
夕焼けは○色、○○はその隣・・・「何じゃコリャ?歯が浮くわまったく」と思って見てたけどお気にいりの場面ですごくいい。 映画はラブストーリーというよりヒューマンドラマで話は面白い。
話はけっこう気に入って面白いと思ったが、脚本はこうした方が良かったんじゃね?と思う所が1つだけある(後述)
高校生のラブストーリーだと思って見に行ったが、見ている途中から、どちらかというとヒューマンドラマだなと思えてきた。。だけど終盤の、実は2人は小学校の時の幼馴染みだったという場面を見て、「あっ、なんだ、やっぱしラブストーリーだったんだ」と思い直した。
春、桜が風に舞う。青磁が茜に「お前がキライだ」と言う場面から始まる。何じゃコイツは?キライなのは勝手だがワザワザ本人に言って傷つけるようなことすんじゃねーヨ。ムカつくヤローだこのターコと思った導入部。僕は、キライはスキの裏返し、ラブストーリーが展開されていくのかなと思ってた。
ところが何かラブストーリーっぽくならない。いい雰囲気の場面やセリフもたくさんあって、2人がだんだんスキになっていくような感じなんだが、なんか友情止まりっぽいまま恋に進展しない。
ラブストーリーっぽく感じないのは、べつに主演の2人の演技がヘッポコだからという理由ではないと思う。僕はいつも高校生のラブストーリーの映画を見ると、たとえ主演が両方ヘタでも、かなり盛り上がって切なくなったりキュンとなったりする。ところが僕は今回はあまり盛り上がらない。
最後まで見て、脚本に関して1つだけこうした方がラブストーリーっぽくなったんじゃないかなと思った所がある。2人が小学校のときのエピソードを物語の前半にもっと差し込んだほうが盛り上がったと思う。青磁の気持ち、つまり小学生のときの茜が好きで、今の茜は昔と変わってしまって残念だという気持ちを描いたほうがラブストーリーっぽくなったと思う。
終盤、青磁が茜に「気が付いてたなら早く言えよ」と言ったとき、茜が「ちがう、あたしも昨日ママに言われて初めて気が付いた」と答えた。
このとき僕は、「まったく、映画見てるこっちも5分前に知って驚いたヨ、もっと早くなんか匂わせる場面でも入れて、つまり見てる方にはもっと早く気付かせろよ」と思った。
今までずっと青磁のセリフが、ホントは茜をスキなのに、どうも何かしっくりこないなあと思ってた。だけど最後に、青磁が小学生のときの茜に憧れていたエピソードを聞いて、やっと今までのイライラする青磁のセリフがピタッと府に落ちた。最後になって青磁が昔と変わってしまった今の茜にイラついてたことが分かるってちょっと遅くないか?
あと、主演の2人はあと2~3年ぐらい演技の勉強していけばかってに上手くなっていくハズだ。2~3年前の田中みな実やメルルなんて、今からは想像も出来ないぐらい素人だったぞ。
(蛇足)
以下、映画を見てて、ストーリにあまり関係がない、どうでもイイ下記のようなことを考えたりしてボンヤリ見てたので、イマイチ映画に集中してなかったという話。
映画の人物設定として茜は事なかれ主義だ。
茜は「自分一人が我慢すれば丸く収まって上手くいく。波風たたないほうがイイに決まってるから、私はみんなのためにやってるんだ。我慢してる自分が我慢してもイイって言ってるんだからイイでしょ」って考えだ。 波風立たせたくない理由が、ホントは自分がイヤな思いをしたくないという利己的理由だとは思いもよらない。
僕も基本は八方美人の事なかれ主義で、問題は先送りして見て見ぬ振りだ。自分の周りで波風立たない方がいいしネ。あと自分にも他人にも甘いから、利己的とかワガママとかに割りと肯定的だし。
事なかれ主義の悪いところは、例えば職場なら根本的な本当の問題が解決しないことだ。だから、後から来た新しい人が同じ苦労をするし、当然周りの人も向上しないし状況は悪くなるばかりだ。
僕はホントは青磁と同じでズケズケ言えちゃうほうなんだけど、いつだか言わない練習をしようと思い立って、途中からある基準を設けて言わなくなった。 基準は 「 (短期的に)お金に絡まなければ言わない」だ。 行動の基準がお金で言いたいことも言わないと、まずロクなことにはならないし、ストレスもたまる一方だ。だけど、練習だと思って言わないことにしてる。まったくロクでもない。
茜の今の状況も、長い目で見れば悪いことばかりじゃないんだけど、さすがに自傷行為しちゃうようじゃ、現在ちょっとギリギリで一杯いっぱいかな?そういえば僕もこないだ爪を深爪しちゃって押すとまだちょっと痛いな。足の親指だけど。
以上。
なんていうストーリーとは全く関係ないことを、思ったり考えたりしてイマイチ映画に集中しないでボンヤリ見てた。残念、けっこうイイ話の映画なのに。