「人との出会いを大切にしようと思える綺麗で繊細な作品」夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく 黒豆きな粉さんの映画レビュー(感想・評価)
人との出会いを大切にしようと思える綺麗で繊細な作品
本当に良い作品に出会えたと思いました。
いわゆる胸キュン映画やしんどくなる恋愛映画などはとても苦手なのですが、この映画はカテゴリーは恋愛物ですがどちらかというとヒューマンドラマ的な内容でした。
他人からは小さいと思えるような出来事や出会いが良くも悪くも自分を変えてしまう事、そして変えてくれる事って現実でもあるなぁと。
俳優陣の演技も出てくるセリフも胸にストンと落ちてくるものがあり、映画のフワッとしたところがありつつも綺麗なリアルさが残りました。
完成度が凄く高いというわけではないのですが、とにかく映像が綺麗で、出てくる小道具やセット、絵にも感動し途中で流れる音楽もエンディングで流れる音楽もすべてが映画の世界観を押し上げてくれました。
最初、茜の家族とのシーンでは揺れる画面に酔いそうになってしまったのですがあれは茜の心情を表してたのかなと思うと少し納得でした。色々と細かい描写が多いのかなという印象です。
そして何より主演の二人、役にピッタリ過ぎました。茜の感情を爆発させるシーンとか一歩間違ったら陳腐な演技になりそうなのにそうはならず、そのリアルな苦しさにこちらまで胸が締め付けられてしまいました。りんくまさん、本っっ当に可愛くて、大人女子ですが惚れるかと思いました。というか惚れました。
青磁の透明感と存在感、繊細さと強さ、存在しているんだけどどこか現実味のない消えそうな儚さ、幻想感その絶妙さを表せる人は白岩さんの他にはいないんじゃないかなと思います。演技も良かったのですがとにかく立ってるだけで青磁としての説得力がありました。こちらも惚れました。
他の俳優陣の方々も本当にぴったりで素晴らしくて違和感を感じること無く映画の世界に入り込めました。
映画を見てから原作も読ませていただき、映像とは違う箇所はあるなと思いながらも、内容を100分にまとめた所は凄いし説明のない映画は自分で様々な点を考察しながら見れるので私個人は映画から入ってよかったなと思いました。
久々に映画のパンフレットを買ったし、もう一度見たくて2回目を見に行ったのはグレイティストショーマン以来です。ジャンル違い過ぎますが、、。