法廷遊戯のレビュー・感想・評価
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大変素晴らしい作品だからこそのマイナス点
この映画は作品として大変素晴らしいと思った。
しかしそれが故、二転三転、何転したか分からない複雑な展開で、映画を観ている自分が、今それをどの様に解釈しているのか?それは合っているのか?分からなくなっている。見終わってもなんかモヤモヤしている。
映画の結末に納得していなくてモヤモヤしている訳ではない。多分映画のその時点その時点の消化しきれていないものが蓄積してしまった自分自身にモヤモヤしているのだろうと思う。
実社会で今も起きている、冤罪、人それぞれの正義感、どちらも正しい正義、裁判の限界。
普段は縁遠いと思っている裁判ではあるが、実は普段から強く意識していなければいけない事。
何回も見て作品を深く理解することが出来たら、もっともっと どんどん評価が高まる映画であろう。
杉咲花さんのラストの怪演は特に素晴らしかった。
3人の人生が切ない。余白があり考えさせられる映画。
深く考えさせられる映画です
初見はストーリーの展開についていくので精一杯でしたが、もう一度みると3人それぞれの秘密に対する心情や台詞について考える余裕もできました。また無罪・冤罪、法律社会における問題点についても考えさせられました。馨の司法に対する理論は的を得ているのかもしれません。自分の中の正義は何か。自分を見つめ直す機会にもなり、法学部に通っていた妹にもオススメしてみようと思います。
スリリングな謎解きの終点に、観客に深い問いを突きつける意外性が魅力
精緻なパズルのように組み立てられたストーリー。主役3人の過去のピースが少しずつ明らかにされて謎がほどけていく過程が美しい。
杉咲花さんのピュアで危うい愛情表現に圧倒される。杉咲さん演じる美鈴が歩んできた人生とその果てに取った行動を思うと泣きたくなる。永瀬廉さんの抑えた「静」の演技が、その美鈴をガッチリ受け止めて、物語を成り立たせている。永瀬さん演じるセイギが心を揺さぶられ、接見室で目をじっと閉じる瞬間が忘れがたい。そして、セイギと美鈴、北村匠海さんの馨の3人の関係性とそれぞれの取った行動が明らかになったとき、観客に大きな問いが投げかけられる。
罪っていったいなんなんだろう?
罪を償うってどういうことを指すんだろう?
この3人には、この結末しかなかったんだろうか?
分かりやすくて明るい映画が見たい気分のときはお勧めしませんが、100分というコンパクトさで、最後の深い問いかけに向かって全てが収斂していくとても緊張感のある映画。華やかなキャストの関係性が、恋愛や友情、復讐といった言葉だけでは語れない複雑さで表現されているのもとても魅力的な作品です。
すごく引き込まれました。
イメージと違った(良い意味で)
原作の良さが半減
大切な人大切なことを考えさせられる映画です。
法を学ぶ3人の同級生の過去が複雑に絡み合っているミステリーです。
しあわせって何だろうと考えてしまいます。
賢者の櫛の物語を思い出しました。
誰かを強く思い、誰も幸せになれていない反面、願いは叶っているようなそんな映画でした。
エンドロールで流れる主題歌も映画に寄り添い世界観を盛り上げていました。
オススメできます!!
予告を見ると法学部の学生の軽めなミステリーと感じるかもしれませんがまったく違います!
重めでズッシリ、見終わったあとに感情移入してちょっと苦しくなるほど。3人の演技がそれぞれとてもよかった。永瀬さんはアイドルでありながら、暗めで影のある庇護欲をかきたてられる役がとても似合いますね。3人の過去や思いが絡んで、何が正義であるのか色々考えさせられる作品、ぜひ見てほしいです!!エンドロールに流れる主題歌にもグッときました。
みんな演技はよかった
(11/15追記事項あり、末尾参照)ほぼほぼ無条件で推せる、今週おすすめ枠。
今年380本目(合計1,030本目/今月(2023年11月度)12本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))
さて、今週本命枠に来るんじゃないか(対抗はマーベル?)と思われる一作です(競馬新聞ではないけれど)。
結論から書けば、「ほぼ無条件で推せる、一部わかりにくい点、問題提起に踏み込みが足りないのでは?と思える点もあるが、大衆映画という観点では極端に引けない」というものです。なお、私は行政書士試験の合格者のレベルです(この映画、すごいことに弁護士の資格を持たれている方が監修されているそうで、きわめて正確に描かれています)。
映画の趣旨としては「無罪」と「冤罪」のはざまを描くもので、このことは一般常識の範疇でもあり知っている方も多いかなと思いますが、それを問題提起の形で踏み込んで描いた作品は案外多くなく、この点評価は良いかなといったところです。少なくとも法律系映画という観点では2023年、あと1.5か月ありますが、ほぼベストといったところです。
こうした高度な知識を扱いつつも法律ワードは少な目で見る方を選ばないこと、見た後の感想もある程度は分かれ得てもはっきりとはすること(極端に変な結論にはならない、ということ)等あり、良かったかなというところです。
以下、採点は以下の通りですが、どうしても資格持ちは気にするので…。
ただ、以下「映画で扱っていない補足的な部分」もあるので参考にしていただければ…。
4.8以上あるので七捨八入でフルスコア切り上げにしています。
(減点0.1/司法試験の科目について)
「司法試験は、憲法、行政法、民法、民事訴訟法…を問うもので、年間に~万人が受験し…」という最初の紹介の部分です。
この中で「行政法」はこの説明だと「行政法」という一つの科目があるように見えますが、ほぼ行政書士試験の「行政法」の科目と重なります。いずれにせよ「行政法」という一つの法律があるのでは「ない」ので注意です(ここは勘違いする方が多い)
(通常「行政法」と扱われ試験に出るもの) 行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法、地方自治法、ほか個別のメジャーな行政法規(著作権法ほか)
(減点0.1/「無罪」と「冤罪」のはざまにあるもの)
どうしてもリアル日本、あるいはこの映画の描き方だとその2つに目が行きがちですが、日本には「免訴」というものがあります。「証拠などに乏しくそれ以上裁判をしても仕方がないので打ち切る」というもので、一般に被告に有利に働きます(ただし例外あり)。
(例/高田事件/1972年(昭和47年)12月20日(最高裁判例より一部引用))
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審理の著しい遅延の結果、迅速な裁判の保障条項によつて憲法がまもろうとしている被告人の諸利益が著しく害せられると認められる異常な事態が生ずるに至つた場合には、さらに審理をすすめても真実の発見ははなはだしく困難で、もはや公正な裁判を期待することはできず、いたずらに被告人らの個人的および社会的不利益を増大させる結果となるばかりであつて、これ以上実体的審理を進めることは適当でないから、その手続をこの段階において打ち切るという非常の救済手段を用いることが憲法上要請されるものと解すべきである。
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また、次のような判例もあります。このことは何も戦後の混乱期でもなく、日本において治安維持法が制定されていた当時、違法に処罰された人々について何ができるか?を示したものです。
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本件に適用される旧刑訴法等の諸規定が,再審の審判手続において,免訴事由が存する場合に,免訴に関する規定の適用を排除して実体判決をすることを予定しているとは解されない。これを,本件に即していえば,原確定判決後に刑の廃止又は大赦が行われた場合に,旧刑訴法363条2号及び3号の適用がないということはできない。
再審の審判手続につき,これと別異に解すべき理由はないから,再審の審判手続においても、免訴判決に対し被告人が無罪を主張して上訴することはできないと解するのが相当である。
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↑つまり、国家的な救済により免訴が確定すると、それを不服として無罪を主張して上訴(控訴、上告をまとめて言う語)はできない、というものです( 平成20年3月14日/いわゆる「横浜事件」)。
※ 国家賠償法に基づいて違法な取り調べ他について別途裁判を起こせるか?という「狭間」「補償の谷間の問題」と呼ばれるもの。
実はこのように「国によって強制的に裁判を打ち切られると何もできなくなる」というケースが存在し(ただ、レアケースではありますが)、その点にも多少は触れていただければ…といったところです。
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(追記/減点なし/参考/映画内の途中で出てくる人物に証言拒否権はあるか?)
・ 結論から言うとありません。民事と刑事として事情が異なります。刑事事件は「罪なきものを罰せず、罪あるものを逃さず」という立場にたつため、一定の制限列挙にあがるもの以外に証言拒否権はありません。
(記者証言拒否事件/昭和27年8月6日)
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…刑訴149条に列挙する医師等と比較して新聞記者に右規定を類推適用することのできないことはいうまでもないところである。それゆえ、わが現行刑訴法は勿論旧刑訴法においても、新聞記者に証言拒絶権を与えなかつたものであることは解釈上疑を容れないところである。
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要は「有罪無罪を決めるにあたって最低限保障されるもの以外は協力せよ」ということです。
(参考/刑事訴訟法第149条)
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医師、歯科医師、助産師、看護師、弁護士(外国法事務弁護士を含む。)、弁理士、公証人、宗教の職に在る者又はこれらの職に在った者は、業務上委託を受けたため知り得た事実で他人の秘密に関するものについては、証言を拒むことができる。
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↑ 上記のことは類推解釈されないから、行政書士や司法書士には拡大解釈も類推解釈もされない。
花ちゃん頑張らせすぎたか
犯罪と免罪は表裏一体みたいな事を表現していた感じの作品。 本年度ベスト級。
人生って偶然に偶然が重なっているって思わせる感じの作品だった。
杉咲花&北村匠海さん目当て。
これに加え永瀬廉さんが加わった3人の壮絶なストーリーって感じ。
杉咲花さんと永瀬廉さんと出会いが偶然。
北村匠海さん役のお父さんの事故も偶然。
そこにいた北村匠海さんも偶然。
そんな偶然の重なりから登場人物達の人生がマイナスに動いてしまった感じ。
登場人物の幼少期からの壮絶なストーリーで何の血の繋がりもない3人。
その3人が偶然なのか必然なのか、同じ法科大学院で法律を学び、北村匠海さんが死んだ理由を裁判で明らかにする展開に引き込まれた。
そんな中、杉咲花さんの演技の迫力に圧倒される。
唇のアップ映像に引き込まれる(笑)
ハッピーエンドでは無い結末で、色々と考えさせられる作品だった印象。
法科大学院ってホントにあんな感じなのか気になる。
無辜(ムコ)ゲームって本当にやってるのか?
でも一番気になったのは大学院生は終始真面目で笑顔は不要なのか?
気になります( ´∀`)
ただのアイドル映画ではない!
近年稀に見る素晴らしい作品
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