「正義の定義」法廷遊戯 inaさんの映画レビュー(感想・評価)
正義の定義
誰にとっての正義?
側から見たら一般的な院生の3人
味方を変えると全員複雑な過去があって
被害者であり、加害者であり
正義のための法律を学んでる3人
でも正義の定義は全員違った
清義にとっての正義は
美鈴を守ることで自分を守ること
馨にとっての正義は
犯した罪とそれ相応の罰を受けさせること
美鈴にとっての正義は
清義そのもの
美鈴は生きる意味なんてないって諦めてた時に
唯一助けてくれた清義の存在が正義そのものに
だから大人よりも法律よりも清義だけが
自分を守ってくれるモノで全ての基準だった
馨の父、佐久間悟の言葉は
大人、法律としてはきっと正しい
けど美鈴にとっては違った
佐久間悟は自分の信じていた正義に
裏切られて冤罪を生んだ
自分の信念が崩れた事が辛かったんだろうな
自分を想ってくれる息子よりも正義に囚われてしまったのかな
馨にとっての正義は父であり
父を取り巻いていた法律だった
だから冤罪を生んだものを憎んでいた
どうしたら冤罪を生み出すのか、
無辜ゲームで把握したかったのか
清義と美鈴が罪の意識があるか確認したかったのか
自分と父の信念を突き通して
清義と美鈴と冤罪を訴えたかったんだろうな
現役合格が馨の信念を窺わせる
清義は何で弁護士になったのか
自分を守るため?
美鈴を守るため?
罪を償いたかったから?
もう冤罪を生まないため?
美鈴は何のために弁護士を目指したのか
清義を見張るため?
罪から逃れるため?
2人は支え合ってるようで
共犯という絆で繋がっていた
清義の心は壊れそうで壊れなかった
美鈴を守ってるようで
ただ自分を守りたかったんだと気付いた
自分の行動は結果として
美鈴も守ってなかったと思ったのかな
あとは馨の想い
2人が父を殺したと言っても過言でないけど
実際に手を下すのでなく、
ゲームという形を利用しながらも
司法の元で罰を下す
いつも2人をどんな気持ちで見ていたのか
清義に日記を託したのは
清義なら罰を受けてくれるという信頼かな
なんか整理しても整理して
色んな立場から考えるって難しい
立場が変わればモノの見方、感じ方は違う
正義とは何か、自分のモノの見方の基準とは何か
色々考えさせられる映画内容だったな〜
永瀬廉、杉咲花、北村匠海
3人だから出来た世界観
永瀬廉くんは陰のある心の動きの表現が上手
儚い役柄の表現が好き
杉咲花ちゃんのいつもの可愛い笑顔が怖くて
笑ってるのに笑ってない闇の表情に引き込まれた
北村匠海くんの信念のある目が好きだ
どのキャストもマッチしていた
大森南朋さん本物に気持ち悪くてすごかった
主題歌の愛し生きることもすごく良くて
エンドロールで聴いた時ちょっと鳥肌立った
エンドロールで浸りながら振り返りが出来た
結果、全て良かった!!!!!