「ジョーダンに対する母親の愛情の深さ」AIR エア talkieさんの映画レビュー(感想・評価)
ジョーダンに対する母親の愛情の深さ
お母さんとしては、正しく評価してもらいたかったのでしょう。契約をするなら、ナイキ社に。息子であるジョーダンの真価を。
通常のロイヤリティの他に、販売高に応じたマージンを要求したのは、そういうことだと理解しました。評論子は。
(同社から受け取った金員は、社会奉仕活動の原資としたようなので、これらの要求が「強欲」だとか、「この機に私腹を肥やす」とか言うような批判は当たらないように思われます。)
ナイキ社としては、むしろ株主に対する説明・同意の取り付けに苦労したのではないかと推察します。評論子は。本作では、描かれていないのですけれども。
(本作は「実話モノ」ということですから、そのへんの交渉経過にも脚色はないと思つています。)
それは、「売上が立たなければもらえないだけで、すなわち投資を割り込むリスクを負わずに益金部分だけを受け取る」ということを意味するジョーダン母の申し入れは、「株価割れ」というリスクを抱えながら同社に投資をしている同社の株主の目には、随分とムシのいい申し出と映ったことは、想像に難くない訳ですから。
(あくまでも、評論子の推測が当たっているのであればの話ですけれども…汗)
いずれにしても、息子の真価を信じて、少しも譲歩の姿勢を示さなかった母の、息子ジョーダンに注ぐ愛情の深さが、胸に沁みわたるような一本でした。
佳作であったと思います。評論子は。
本当のデロリスさんはすごく礼儀正しくて物静かな方らしくて、マイケルの試合を見に来ても目立つようなことは一切しなかったと、ボブ・グリーンのエッセイにもありました。
Mさん、共感&コメントありがとうございました。今回は、ジョーダン母がずいぶんと前に出ていたのが印象的でした。アメリカなんかでは、こういう場合に代理人(エージェント)を立てて交渉するのが普通だと思うのですが。そういえば、トム・クルーズ主演で、そんな映画『ザ・エージェント』もあったと思いました。
プロ(特にスポーツ選手)というものは、きっと、いくらもらえるか、というのが評価の基準になる面はあると思います。だからこそ、欲得とかいうのではなく、その代償をきちんともらうという考え方は正当なもののような気がしました。