「三者三様のカップル像を描く映画。迷ったらおすすめ。」MY (K)NIGHT マイ・ナイト yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
三者三様のカップル像を描く映画。迷ったらおすすめ。
今年406本目(合計1,056本目/今月(2023年12月度)7本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))
まず、それよりも明確によかった点は「放映時間が適正だった」点でしょう。最近は理由もなく妙に長くしたり逆に短すぎたりといった映画が多い中、100分ほどでさくっと濃い映画が見られる機会は良かったです。ここだけでも評価は高いです。
三者三様のカップル像を描くタイプの映画で、それが順番に流れ流れに描写されるので(放映時間を3等分して塊がある、というようではない)、わかりやすさという点ではよかったです。もっともこの映画は趣旨的に「特定のアイドルのファンが行くこと」を想定されているようなフシもなきにしもあらずといったところですが、それを考えても良かったところです。
結局のところ人に迷惑をかけないかぎりどんな生活を送ろうと自由であり、それに勝手に他人が入ることはできないし、また男女の関係も双方の「自由な立場での同意」がある以上は(公序良俗や強行法規に反しない限り)好きにさせるべきものである点が妥当し、この点も良かったです。監督さんも2023年で高評価になっている映画の方で本映画でも描写の良さは引き継がれている点も良かったです。
採点は以下を気にはしたものの、4.8以上あるので切り上げフルスコアです。
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(減点0.2/民法94条2項の解釈について)
通謀虚偽表示は当事者間では無効ですが(1項)、その無効は善意の第三者には対抗できません(2項)。厳密にこの点怪しいところがあるのですが(偽装行為をするところ全般が該当する)、この映画でそれを論じると減点幅が恐ろしいことになるので一度あげるだけにします(かつ、94条自体が論点になる映画は少ない。93条、95条、96条は時々「変な解釈になる」映画があるが、94条2項が直接適用されるケースの映画は案外少ない)。
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