「囲碁打ちは親の死に目に会えない」碁盤斬り カール@山口三さんの映画レビュー(感想・評価)
囲碁打ちは親の死に目に会えない
賭け碁で萬屋に敢えて負ける。柳田!
碁の怨念を思い出し、打ち手を止めてしまう。
碁に興じてしまい1両を捨ててでも指してはいけない賭け碁の業のトラウマ!
碁の打ち手の筋を讃えあう楽しさ故に、
商人生命と言える50両の置き場を、
正に親の死に目さえ失念してまう、
碁の恐ろしさを幾重にも織り込みながら古の話から明日の大晦日の我が娘の話に進む。
そして、ラストに碁盤斬りの本当の意味を諭したあの金属音は見事だった。
結果は分かっていた。
柳田と言うより草彅君の性格から見えていた。
ロケ地も撮影も、役者の緊迫した演技も、
やっぱり時代劇をシネマにする活動屋スタッフが沢山いることを感じる良い出来映えの映画だった。
それにしても、
棋士井山裕太名人が、
何処に出ていたのか分からなかった。
( ^ω^ )
碁盤斬り
「孤狼の血」「凶悪」の白石和彌監督が初めて時代劇のメガホンをとり、
「ミッドナイトスワン」の草なぎ剛を主演に迎えて描いたヒューマンドラマ。
古典落語の演目「柳田格之進」を基に、冤罪事件によって娘と引き裂かれた男が武士の誇りをかけて復讐に臨む姿を描く。
身に覚えのない罪をきせられたうえに妻も失い、故郷の彦根藩を追われた浪人の柳田格之進は、
娘のお絹とふたり、江戸の貧乏長屋で暮らしていた。
実直な格之進は、かねて嗜む囲碁にもその人柄が表れ、嘘偽りない勝負を心がけている。
そんなある日、旧知の藩士からかつての冤罪事件の真相を知らされた格之進とお絹は復讐を決意。
お絹は仇討ち決行のため、自らが犠牲になる道を選ぶが……。
草なぎふんする格之進の娘・お絹を清原果耶が演じるほか、
共演には中川大志、奥野瑛太、音尾琢真、市村正親、斎藤工、小泉今日子、國村隼ら豪華俳優陣が集結。
「凪待ち」「クライマーズ・ハイ」の加藤正人が脚本を手がけた。
碁盤斬り
劇場公開日:2024年5月17日 129分