「見応えあり、大人のエンターテイメント!」探偵マーロウ ノブさんの映画レビュー(感想・評価)
見応えあり、大人のエンターテイメント!
いきなり公開された感がありますが、原作はレイモンド・チャンドラー「ロング・グッドバイ」の本家公認の続編、ベンジャミン・ブラック「黒い瞳のブロンド」です。
主演はこれが100本目の出演作となるリーアム・ニーソンです。
個人的にこの年代(1930年代)の映画が好きだし、リーアム・ニーソンも好きな方なので、早速見てきました。
評価が割と低めだったので、どうかなと思いましたがよく出来た見応えのある作品です。
レイモンド・チャンドラーのファンの方や、過去の映像作品をご覧の方にはいろいろご不満もあるようですが、事前情報一切無しで見ると、ストーリーに引き込まれていきます。
登場人物それぞれの思惑が交錯し、意外な結末にたどり着きます!
ラストの着地点も意外でしたが、こんな感じも有りだなと思いました。
私立探偵ではあるけど、昔のつながりで結構警察の世話になるし、もう少し若ければロマンスも生まれ一層面白くなったかも。
雰囲気がとても良く、大人向きの作品としてオススメできる映画です。
ジェシカ・ラングに久々にお会いできたのもうれしかったし、クレア役のダイアン・クルーガーという女優さんが魅力的でした。
コメントそして共感ありがとうございます。
「ロング・グッドバイ」も過去に見ています。
エリオット・グールドのマーロウです。
「ダーティ・ハリー」も好きで1〜5まで観ました。
でもそんなに詳しく覚えてないんですよ。
手厳しく好き勝手を書いてすみません。
ソンドラ・ブロックはやり過ぎな位、迫力あるヒロインでしたね。その後のイーストウッドとの恋愛沙汰含めて女傑でしたね。
この映画のクレア。ダイアン・クルーガーはもっと濃く悪女にして
欲しかったですねー。
リーアムさんはとても素敵で渋かったですが、恋して傷ついて・・・
みたいな格好悪い部分が、クレアにもないのが惜しく感じました。
ハードボイルドは顔は冷静でも内面のドロドロを隠してる所が、
なんとも言えないと思うので、ちょっと物足りなかったんです。
スマートで雰囲気は良かったですね。
リーアムさんが好きなのでちょっと点数が辛かったですね。
3・5か?4点位ですね。
pipiさん、いろいろ詳細に教えて頂きありがとうございます。
私はフィリップ・マーロウの小説を一度も読んだことがないのですが、だいたいの事情を察することができました。
勉強になりました。これからも宜しくお願いします。
そして、その大問題点をこの映画では上手に解消してくれているんです。
ただ、ラストを大幅に改変した事により「ハードボイルドの醍醐味と言える寂寥感やマーロウの孤高さ」という部分が原作よりも弱くなってしまっているんです。
監督としても痛し痒しだったでしょうね。
でも、レビュー拝見したところ「黒い瞳〜」をお読みになってらっしゃる方はいなさそうなので。
過去作映画やチャンドラーの他作品と比較すると、ラスト展開が物足りなくなるのでしょう。
でも、それは「原作の大欠点」をカバーするための監督なりのファインプレーだったと。
私はそのように受け止めています。
長文、失礼致しましたー。
また共感作で宜しくお願いします^ ^
ノブさん
コメントバックありがとうございますー。
言葉が足りなかったです。
原作は、パスティーシュとしては「チャンドラーファン」からも一定の評価は得ているのです。
オマージュてんこ盛りだし、過去作のキャラクターを出しまくりだし、チャンドラーらしさもなかなか上手く出せていて「基本的には」我らがチャンドラーファンのリーダーの1人として作者を認める気持ちももてます。
ただ、この「黒い瞳のブロンド」ではファンとしては認めがたい結末を描いてしまったんです。
チャンドラーの名作「ロンググッバイ」のラストを台無しにするような。
マーロウにとって非常に大切な親友(ギムレットには早すぎる、という有名な台詞を言う人物です)がロンググッバイで亡くなるんですが、「黒い瞳〜」では、死んだはずの彼が生きていて(ニコの件はその暗示)、クレアを操っていて、、、実は○○○○である、という。(ネタバレしまくりですみません)
だから絶対許せないやっちゃいけないラストなんですけど、ロンググッバイ絡みでさえなければ「チャンドラーらしい作風」でもあり、ガチファンでなければ「マーロウシリーズらしくて良いんじゃない?」という声も少なくはないんですね。
pipiさん、ご教示いただきありがとうございます。
てっきりレイモンド・チャンドラーの原作だと誤解してました。
映画の公式サイトにいって勉強しました。
ベンジャミン・ブラックの「黒い瞳のブロンド」がレイモンド・チャンドラーの「ロング・グッドバイ」の続編として本家の公認を受けているということなんですね。
その映画化ということで、チャンドラーファンの評価の低さにつながってるのですね。
吾輩は猫であるの例えでとてもよくわかりました。
少し感想を修正しました。
この映画の原作はチャンドラーではなく、あくまで別人が書いたパスティーシュに過ぎないので、そこは誤解なさらないでくださいね。
チャンドラーのマーロウはそこそこ有名かもしれませんが、この映画の原作本の存在はハードボイルドファンにすらほとんど知られていないと思いますー。(この映画が公開される前までは)
夏目漱石の「吾輩は猫である」を誰もが知っているとすれば、本作は奥泉光の「吾輩は猫である殺人事件」みたいなものです。
チャンドラーの遺族が「続編として公認した」という事だけで、レイモンド・チャンドラー本人が草葉の陰で本作(原作小説)の事をどう思っているのかはわかりません。