「プーチンのしたたかさと選んだエリツィンのマヌケさ」プーチンより愛を込めて りあのさんの映画レビュー(感想・評価)
プーチンのしたたかさと選んだエリツィンのマヌケさ
1999年12月31日、ロシア連邦初代大統領エリツィンが辞任し、後継者としてプーチンを指名した。3カ月後に行われる大統領選挙までの間、プーチンは大統領代行として執務に当たった。プーチン大統領候補の選挙用PR動画の撮影を開始したマンスキー監督は、大統領選挙への出馬表明も公約発表もしないまま、全国を駆け巡り問題を解決し、実質の“選挙運動”を展開するプーチンの姿を記録していった。プーチンが大統領代行に就任してから2000年3月の選挙で51%の得票を得て大統領となり、2021年の新年を迎えるまでの1年間を追ったドキュメンタリー。
選挙運動では控えめな印象のプーチンだったが、エリツィンの指名で大統領になったようなものなのに、エリツィンが当選祝いの電話をしても出ず、折返すと返事しておいて、1時間半経っても無視。結局電話はしなかったらしい。
当選直後から恩を仇で返すような事を平気でやってた人物だとわかる。
その時の選挙事務所にいた人たちのうちほとんどが追放されたり不可解な死亡をしたりと、プーチンは権力を握るまではおとなしくしてて、一旦トップに立つと並び立とうとするものを次々と粛清していく、怖い奴だとわかる。
ソ連回帰が目的だとわかり、エリツィンが言ってた、プーチンになったら自由が拡大、なんで夢の夢。
題名はプーチンより愛を込めて、だが、プーチンから愛は全く感じられなかった。この邦題は皮肉なのだろう。
それと、もう20年以上前の映像ばかりで、それからのプーチンを追っかける事が出来てたらもっと良かったが、プーチンが消えるまで、それは無理なんだろう。
奴がウクライナ戦争に負けて戦争犯罪者になった時の楽しみにしておこうと思う。