ジョーカー フォリ・ア・ドゥのレビュー・感想・評価
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悪くはない。
このジョーカーはスマートさに欠け、安っぽくて、弱くて、同情できてしまう。自分の思い描くジョーカーとは全く違うためガッカリしてしまった。ジョーカーに対する理想像とかない人はガッカリしないと思う。
ジョーカーの心理は読み解けない方が怖さが増すと改めて実感した。
大衆や女に操られるジョーカーは見てて辛かった。
最後リーを突き落としてJOKERになるみたいな展開を期待してしまった。
ただの模倣犯に殺されるのもなんかもう悲しかった。タイトルはJOKERだけどJOKERではなく、愛に飢えたネグレクト被害者。
好きなシーンはゲイリーだけアーサーを見ていた事が伝わる所です!
なんのために作ったのか…
きっと深い物語なんだろう。
ジョーカーへの思い入れが強けれは強いほど、鑑賞後に受ける印象は、良くも悪くも、上下に大きく振れてしまう気がする。
俄な感想としては、もっとジョーカーとして暴れて欲しかったかな。
しかしジョーカーを演じる役者は、魂を削っているね。鬼気迫るわ。
浮遊感は無い あるのは現実
概念としてのジョーカー
ジョーカーのオリジンを描いて世界的大ヒットした前作は、デニーロを出して確信犯的なスコセッシの『キング・オブ・コメディ』の影響が大き過ぎて、今一つ乗れなかった。
ジョーカーのキャラを使って語る物語としての必然が低い様な気がしたし、いっそのこと『キング・オブ・コメディ』のリメイク撮った方がスッキリするとまで思った記憶がある。
確かにアーサーと云う男が、ジョーカーと呼ばれるまでの経過を、観る者に納得させる悲惨な負のスパイラルを無駄なく表す物語ではあった。
しかしそのジョーカー像は、後にバットマンと対峙するジョーカーとは思えないものだったので、ジョーカーになった時の自己の解放にカタルシスは感じなかった。
ただホアキンの演技は凄いし、評価も高く、ベネチア獲ったりオスカーの主演獲ったりしたので、個人的にはこのジョーカーは始祖の話だと勝手に決めて、納得しようとしてた。
バットマンに対するジョーカーはもっとシンプルで絶対悪な存在だと思ってるので。
その続編「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」は、レディ・ガガが参加してのミュージカル仕立てだと聞き、一体何を観せられるんだろう、ガガちょっと苦手だしなぁと重い腰をやっと上げて鑑賞しました。
結果、物凄く納得しました。
ミュージカル風な部分は全く違和感を感じませんでした。
前作の最後で、アーサーが鼻歌を歌う延長だと思うし、そもそも妄想癖のある人物なので。
ただ画一的なリーの人物像と、リーとアーサーの関係もそれほど深く描く気が無いのか、台詞でドラマを作ろうとせずに歌だったのは、リーはアーサーを取り巻く環境の一部だっただけで、
2人の関係性から前作に無かった何かを描こうとしてるとは、思えませんでしたし、もっと短いシークエンスのものをミュージカルで引き伸ばしたとも、とれました。
前作も含めてジョーカーではなく、ずっとアーサーの話だった訳で、結局ジョーカーを否定して自己確立する所で、物凄く納得しましたし、何よりジョーカーは個人では無く、悪意の概念だと示唆してると思うので、素晴らしい落とし所だと思います。
ゴッサムシティに悪の象徴を産んだアーサーは退場したが、概念としてジョーカーがゴッサムに生まれた訳で、これである意味ジョーカーは、不死性を孕んだキャラクターとなったと思います。
監督のトッド・フィリップスが、自分で描いたジョーカー像の落とし前を見事につけてくれたので、とても良かったです。
アーサーに落胆するリーを含めた信者達の姿と、本作を酷評し興業的に失敗したアメリカの人々が被って見える所は狙ってなかっただろうけど、そう言う所も含めて見事だったと思います。
願わくはフォリ・ア・ドゥで描かれた要素を含めて(ミュージカル部分を省いて簡素にして)、前作で1本にまとまって語り尽くされていれば、凄い映画になったのではと思いました。
Close to you
ミュージカルのシーンがよかった。
Close to you 、印象に残った。
彼の夢の中の世界は優しく、現実は暗い。
現れた彼女はジョーカーのマニアだった。
彼はゴッサムシティのヒーローで、街にはファンがたくさんいる。
法廷劇とは思わなかった。
ジョーカー自身が弁護士になり、裁判を進めていくところは面白いのだが、これも彼の夢なのだろうか。
夢の設定で話を進めていくと、どこまでが現実なのかわからなくなる。
ストーリーはあまり上手くなかった。
これってミュージカル映画!?
どこにも行けない人々
人におすすめはしないけど、個人的にはすごく良かった。
カットがどれもオシャレで絵になる。高級感も抜群。
ミュージカルシーンがやけに多いなと思っていたら、後半のアーサーのセリフできちんと回収してくれるところも良かったです。
本当の姿では誰にも愛してもらえなかったアーサーが、
頑張ってジョーカーになり切ろうとするところはとても痛々しく、
唯一アーサーとしてみてくれていたゲイリーに諭されるシーンは本当に切なかったです。
ラストはしみじみと、アーサーのようなどこにも行けない人々を生み出してはいけないと教訓のように響く作品でした。
あとはエンドロールのガガの歌がめちゃくちゃ良かった。
ラストシーンとエンドロールで感情がぐちゃぐちゃになり、多分これは言葉にできないけれどすごく感動しているんだなぁと思った。
1人の人間としてのジョーカーを描いた作品
前作からのギャップがあるので賛否が別れると思いますが内容は決して見ていて退屈する映画ではないと思います。
ミュージカル表現の好き嫌いもあると思いますがシナリオ自体は話題作の続編という事もあり気合いの入った展開だと思います。
悪のカリスマ性に溢れたクールな悪役ジョーカーを期待して見に行くと期待を裏切られた!と思うかもしれません。
というのも今作のジョーカーの話が前作以上にあまりにも救いが無さすぎる所にあるのかな、と思います
前作は苦しいながらもジョーカーとして開花した事で悪役という存在ですが民衆から支持を得た。
ある意味ジョーカーとして活躍する事で救われた所があるんですが、今作はジョーカーとしてではなく1人の人間として、アーサーとしての主人公が物語を展開していきます。
弱くて不器用で本当にささやかな幸せを願っていただけのアーサーとしての話です。
映画を見に来られる方はド派手な立ち回りをするクールなヒールのジョーカーを期待してる方も多いと思います。
劇中でもそれは同じで1人の人間として、アーサーとしてのジョーカーを見てくれている人物が誰も居ないんですよね。
終始辛い展開が続き、弱々しいジョーカーと救いのない物語展開が今作の賛否の別れる要因になっているのではないかな、と思います。
映画としては皆が求めていた内容とは異なるかもしれませんが続きの展開が気になる面白い映画だったと思います。
せめて何か救いがあればもっと称賛を受ける作品になっていたのではないかな、と思えてなりません。
悪がハッピーエンドを迎える展開というのは許されないものなのかもしれませんが徹底して救いの梯子を外してしまうとこんな悲しい映画が生まれてしまうのか、と感じた作品でした。
ジョーカーという大役を与えられてしまったアーサーが本当に気の毒でなりませんでした。
新しいミュージカルの使い方
そこまで音楽に固執しなくてもなぁ
今年一番期待していただけになんか残念やなぁ。
そこまで音楽に固執しなくてもクライマックスでダンスだけでもよかったのではないかなぁ。
結局そのモヤモヤが残ったままだったので、リーには見限られ、刺殺されてしまうというショッキングなラストになるのに感情に入ってこず、すーっと流れてしまったのが非常に残念。
ミュージカル
タイトルなし(ネタバレ)
街を混乱・狂乱に導いた「ジョーカー」事件から2年。
アーサー・フレック(ホアキン・フェニックス)は州立精神病棟に収監されていた。
弁護士のマリアンヌ・スチュワート(キャサリン・キーナー)は、精神疾患による責任能力不在で抗弁しようとしていた。
しかし、アーサー自身は精神疾患を認めない。
そんな折、ハーリー・クインゼル(レディー・ガガ)と名乗る女性が現れ、「わたしは自宅に火をつけ、母にここに入れられた。あなたに会いたかった・・・」とアーサーに告げる・・・
というところからはじまる物語。
前作を受けて、コミックスのファンならば、ジョーカーの恋人ハーレー・クインが現れ、ふたりして街を再び混乱・狂乱に導く物語を期待するだろう。
が、監督のトッド・フィリップスは、そういう期待されるであろう「ありきたりな」続編をあっさりと棄てる。
(脚本はスコット・シルヴァーと共同)
冒頭の「Me and My Shadow」というルーニー・チューンズ風アニメで、独り歩きした影によって本体がひどい目に遭うという内容がその後の物語を語っている。
これは、ジョーカーでなく「アーサーの物語」。
サブタイトルの「フォリ・ア・ドゥ」とは、一方の錯乱した精神が他の一方へ感応する精神疾患に用語で、「ふたり」が誰と誰を指しているかは観る側に委ねられているのだろう。
「ふたり」は、アーサーとハーリーのように見えるが、感応し合うのはアーサーの妄想の世界だけ。
ジョーカーとハーレー・クインのふたりとして。
現実世界でも感応し合っているようにみえるのはミスリード。
ジョーカーの幻影が存在しないことに失望するハーリーは、あっさりアーサーを棄ててしまう。
前作に熱狂した観客が、「現実では認められず、虚構の中でしか自己及び周囲肯定出来ない男の物語」である本作にそっぽを向くように。
それにしても耳に残るのは「ザッツ・エンターテインメント」の曲。
この映画も「エンターテインメント」だと、トッド・フィリップスとスコット・シルヴァーのコンビは言っている。
個人的は、大いに気に入った映画なのだけれど、不満もある。
法廷シーンでのクライマックス。
その意表を突く演出。
(個人的は『ナッシュビル』や『マグノリア』を思い出した)
そして、その後。
観ながら予想したのは次のとおり。
ひとつはアーサーとハーリーが再会し、ジョーカー&ハーレー・クインとなる結末。
前作に熱狂した観客が期待した活躍を予感させるもの。
もうひとつは、冒頭のアニメ同様、アーサーが民衆に殴り殺しにされる結末。
民衆がジョーカーの扮装をしている。
前作に熱狂し、本作に失望した観客におもねる形だ。
そして、本作の結末・・・
前作に熱狂した観客に少しも寄り添わない・・・
どちらかというと常識的な結末・・・
あ、感応し合ったのは、このふたりだったのか!
哀しい
哀しかった。そういう終わり方をするのか、それはないだろう、という気もした。ジョーカーはジョーカーでいてほしかった。でないと辛すぎる。
レディーガガとのシーン、とくに歌はとても美しいところがたくさんあった。「山をつくる」って何だったのだろう。美しかっただけに、すべてが幻想だったのかもしれないと思うとまた辛い。
彼女のこと以外は刑務所+法廷で、刑務所は例によってむごいだけなので、見終わってぐったり落ち込む。前作『ジョーカー』は、何というかダークヒーローの「悪の華」の魅力があったが、今回はとことん悲しいし暗い。「ダークヒーローを格好良いと思わせちゃいけない」という配慮でそうしたのか?と勘繰りたくなるほどに。
アーサー美しい
ネタバレみてから鑑賞
またミュージカル、ガガ、鬱好きとしては楽しめた
序盤から重いBGMとともに、わくわくしつつもあぁ始まってしまった…とアーサーの鬱々とした世界に取り込まれる
今回加わったミュージカル要素について
アーサーが最初に歌い出すところはディズニーばりに突然ではないが自然にすっと受け入れられた
というかホアキン歌うまい
ただ歌ってからは突然バリバリに歌いまくる、前回の妄想部分が歌うシーンでとてもわかりやすくなっている
だが、ガガが歌うシーンはこれが現実なのか妄想なのか分からなかった
最後にアーサーがもう歌うのやめてくれといっていたのでやっぱり現実だったのだろうか
ミュージカル要素は賛否両論みたいだが、1は心の休みどころがないほどの絶望的な激重展開ばかりで鬱好きでも相当キツかったが今回はミュージカル部分があって妄想でも気持ちを明るくさせてくれて自分はあってよかったと思う。
アーサーが裁判にかけられるシーンははホアキンのジョーカー、アーサーの演じ分けがとても素晴らしいので見所である。
アーサーは別人格ではなく自分の意思で殺人をしたと認めた。彼は正直に答えたのにジョーカーを崇拝してた連中はそれに冷めてしまう。アーサーは自分を認めてもらいたかったんだろうなぁ
印象に残ったシーンは序盤のアーサーが暗闇の中煙草を吸って牢屋のドアが閉められるのとガガと社交ダンス?のシーンが最高にかっこよかった
アーサーの謎の優雅な舞もまた見れる
配信か映画館かでまたみたい
イオンシネマ3 プレミアム前13G
うれし楽しミュージカル!
とても面白かった。前作の「ジョーカー」がマーティン・スコセッシの「タクシードライバー」「キング・オブ・コメディ」を足して二で割ったような作品で、ヴェネチア映画祭金獅子賞を獲るほど高評価なのにはビックリした。本作はミュージカルで、往年の名作へのオマージュが嬉しい。初っぱなのアニメパートからミュージカルの傑作「サマー・ストック」でジュディー・ガーランドが歌って踊る「ゲット・ハッピー」が流れ、壁にはこれまた傑作「バンドワゴン」のポスターが垣間見れた。実写パートになっても「ゲット・ハッピー」が歌われ、囚人たちが鑑賞する映画は「バンドワゴン」で、火災になるシーンでは「ザッツ・エンターテイメント」のダンスシーン。アーサーが出所するシーンはフランスの傑作ミュージカル「ロシュフォールの恋人たち」のカラフルな傘の俯瞰シーンをオマージュしているのだろう。最後にアーサーが偶像化に歯止めが掛からず裏切られたと失望する信者に刺されるシーンは、ケン・ラッセルが映画化したTHE WHOのロックオペラ「Tommy/トミー」を彷彿とさせる。いずれもミュージカル映画への愛の賜物だろう。レディー・ガガのキャスティングの意味が理解出来た。続編で1作目のタッチを期待するファンのお思いをスルリとかわす大胆さは、本作の内容とリンクした確信的な監督の狙いなのだろう。お見事です。
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