ジョーカー フォリ・ア・ドゥのレビュー・感想・評価
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期待に応えない凄さ
待望の『ジョーカー』続編、賛否両論(むしろ「否」の方が多い?)のようですね。
確かに自分にとっても期待した内容ではなかったですし、前作より面白いかと問われれば “Yes”とは言えなさそうです。しかし「期待通り」というのはある意味、観客が想定できる範囲内に映画が収まってしまっている、とも言えるわけで、本作のようにファンであればファンであるほど、その期待を裏切るかのような展開は、むしろ観客の想定を超えてきた制作者の勝利とも言えそうです。
そう、本当にラストは意外でした。むしろこの後ってどうなるの?という疑問だらけになります。それと同時に人それぞれに解釈が生まれてくると、期待外れの本作がファン心理を手玉に取るように巧妙に仕組まれた傑作のようにも思えてきます。
冒頭でなぜか流れるアニメーション、ミュージカルのように歌でつなぐ演出とその歌詞(これは最初はレディ・ガ・ガがキャスティングされているからかなぁと思いましたが、もちろんそんな理由ではなさそうです)、劇中で熱狂する者たちへのジョーカーの裏切り、ジョーカー脱走のきっかけとなる爆破犯の正体、そしてラストシーン。とにかく「?」も多いのですが、その答えを求めることでこの映画は完成するのではないでしょうか?
もちろんこのままではずっとモヤモヤしますので、その答えが得られる続編が早くくることを切に願います。
さよならホアキンジョーカー
向かって右がオレンジ、左に青っていうガッツリ分かれたRRRみたいな照明がずっと気になっていて
弁護士が最初にジョーカーに話しかけるシーンでボンヤリ日が差したから「オッこれはアーサーがジョーカーのモードに入るとオレンジの光が差すのですか?」と思ってずーっと光を追ってました。
全然違いました。ジョーカーなんていなかった。
独房に忍び込んだリーが、事に至る前にしっかりジョーカーメイクさせてたところでラストがなんとなく想像できてしまいました。リーはアーサーになんて興味ないんだなと。
その後の華やかな妄想シーンは素晴らしい地獄でしたね。ミュージカルの中の2人が素敵であればあるほど悲しくなりました。そんなことになるわけないのだから早く目を覚まして欲しかった。もはやDC映画としては観てませんでした。ヒューマンドラマすぎます。
弁護士団やキスした囚人はアーサーに寄り添ってたように見えるのが余計に悲しいです。
女性の弁護士ふたりともお母さんみたいな雰囲気なのもグロかったですね。
悲しくて辛い過去と障碍をもったジョーカーなんていないし、いちゃいけない。
素晴らしいストーリーではありましたがやっぱりエグくて辛かったので次のジョーカーはエンタメに振り切ってくれると嬉しい。
よくわからない
ジョーカーのキャラクターは好きなので、もう少しちゃんと深堀りして、悪になっていく所が出来れば良かったのに。
ほぼ裁判の話でよくわからないうちに終わる。
ミュージカル映画が苦手なので、回想が歌詞で表現されているのはかなり嫌い。
見やすさ○
ストーリー○
キャラクター◎
没入感◎
個人的好み○
悪くはない。
このジョーカーはスマートさに欠け、安っぽくて、弱くて、同情できてしまう。自分の思い描くジョーカーとは全く違うためガッカリしてしまった。ジョーカーに対する理想像とかない人はガッカリしないと思う。
ジョーカーの心理は読み解けない方が怖さが増すと改めて実感した。
大衆や女に操られるジョーカーは見てて辛かった。
最後リーを突き落としてJOKERになるみたいな展開を期待してしまった。
ただの模倣犯に殺されるのもなんかもう悲しかった。タイトルはJOKERだけどJOKERではなく、愛に飢えたネグレクト被害者。
好きなシーンはゲイリーだけアーサーを見ていた事が伝わる所です!
なんのために作ったのか…
きっと深い物語なんだろう。
ジョーカーへの思い入れが強けれは強いほど、鑑賞後に受ける印象は、良くも悪くも、上下に大きく振れてしまう気がする。
俄な感想としては、もっとジョーカーとして暴れて欲しかったかな。
しかしジョーカーを演じる役者は、魂を削っているね。鬼気迫るわ。
浮遊感は無い あるのは現実
概念としてのジョーカー
ジョーカーのオリジンを描いて世界的大ヒットした前作は、デニーロを出して確信犯的なスコセッシの『キング・オブ・コメディ』の影響が大き過ぎて、今一つ乗れなかった。
ジョーカーのキャラを使って語る物語としての必然が低い様な気がしたし、いっそのこと『キング・オブ・コメディ』のリメイク撮った方がスッキリするとまで思った記憶がある。
確かにアーサーと云う男が、ジョーカーと呼ばれるまでの経過を、観る者に納得させる悲惨な負のスパイラルを無駄なく表す物語ではあった。
しかしそのジョーカー像は、後にバットマンと対峙するジョーカーとは思えないものだったので、ジョーカーになった時の自己の解放にカタルシスは感じなかった。
ただホアキンの演技は凄いし、評価も高く、ベネチア獲ったりオスカーの主演獲ったりしたので、個人的にはこのジョーカーは始祖の話だと勝手に決めて、納得しようとしてた。
バットマンに対するジョーカーはもっとシンプルで絶対悪な存在だと思ってるので。
その続編「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」は、レディ・ガガが参加してのミュージカル仕立てだと聞き、一体何を観せられるんだろう、ガガちょっと苦手だしなぁと重い腰をやっと上げて鑑賞しました。
結果、物凄く納得しました。
ミュージカル風な部分は全く違和感を感じませんでした。
前作の最後で、アーサーが鼻歌を歌う延長だと思うし、そもそも妄想癖のある人物なので。
ただ画一的なリーの人物像と、リーとアーサーの関係もそれほど深く描く気が無いのか、台詞でドラマを作ろうとせずに歌だったのは、リーはアーサーを取り巻く環境の一部だっただけで、
2人の関係性から前作に無かった何かを描こうとしてるとは、思えませんでしたし、もっと短いシークエンスのものをミュージカルで引き伸ばしたとも、とれました。
前作も含めてジョーカーではなく、ずっとアーサーの話だった訳で、結局ジョーカーを否定して自己確立する所で、物凄く納得しましたし、何よりジョーカーは個人では無く、悪意の概念だと示唆してると思うので、素晴らしい落とし所だと思います。
ゴッサムシティに悪の象徴を産んだアーサーは退場したが、概念としてジョーカーがゴッサムに生まれた訳で、これである意味ジョーカーは、不死性を孕んだキャラクターとなったと思います。
監督のトッド・フィリップスが、自分で描いたジョーカー像の落とし前を見事につけてくれたので、とても良かったです。
アーサーに落胆するリーを含めた信者達の姿と、本作を酷評し興業的に失敗したアメリカの人々が被って見える所は狙ってなかっただろうけど、そう言う所も含めて見事だったと思います。
願わくはフォリ・ア・ドゥで描かれた要素を含めて(ミュージカル部分を省いて簡素にして)、前作で1本にまとまって語り尽くされていれば、凄い映画になったのではと思いました。
Close to you
ミュージカルのシーンがよかった。
Close to you 、印象に残った。
彼の夢の中の世界は優しく、現実は暗い。
現れた彼女はジョーカーのマニアだった。
彼はゴッサムシティのヒーローで、街にはファンがたくさんいる。
法廷劇とは思わなかった。
ジョーカー自身が弁護士になり、裁判を進めていくところは面白いのだが、これも彼の夢なのだろうか。
夢の設定で話を進めていくと、どこまでが現実なのかわからなくなる。
ストーリーはあまり上手くなかった。
これってミュージカル映画!?
どこにも行けない人々
人におすすめはしないけど、個人的にはすごく良かった。
カットがどれもオシャレで絵になる。高級感も抜群。
ミュージカルシーンがやけに多いなと思っていたら、後半のアーサーのセリフできちんと回収してくれるところも良かったです。
本当の姿では誰にも愛してもらえなかったアーサーが、
頑張ってジョーカーになり切ろうとするところはとても痛々しく、
唯一アーサーとしてみてくれていたゲイリーに諭されるシーンは本当に切なかったです。
ラストはしみじみと、アーサーのようなどこにも行けない人々を生み出してはいけないと教訓のように響く作品でした。
あとはエンドロールのガガの歌がめちゃくちゃ良かった。
ラストシーンとエンドロールで感情がぐちゃぐちゃになり、多分これは言葉にできないけれどすごく感動しているんだなぁと思った。
1人の人間としてのジョーカーを描いた作品
前作からのギャップがあるので賛否が別れると思いますが内容は決して見ていて退屈する映画ではないと思います。
ミュージカル表現の好き嫌いもあると思いますがシナリオ自体は話題作の続編という事もあり気合いの入った展開だと思います。
悪のカリスマ性に溢れたクールな悪役ジョーカーを期待して見に行くと期待を裏切られた!と思うかもしれません。
というのも今作のジョーカーの話が前作以上にあまりにも救いが無さすぎる所にあるのかな、と思います
前作は苦しいながらもジョーカーとして開花した事で悪役という存在ですが民衆から支持を得た。
ある意味ジョーカーとして活躍する事で救われた所があるんですが、今作はジョーカーとしてではなく1人の人間として、アーサーとしての主人公が物語を展開していきます。
弱くて不器用で本当にささやかな幸せを願っていただけのアーサーとしての話です。
映画を見に来られる方はド派手な立ち回りをするクールなヒールのジョーカーを期待してる方も多いと思います。
劇中でもそれは同じで1人の人間として、アーサーとしてのジョーカーを見てくれている人物が誰も居ないんですよね。
終始辛い展開が続き、弱々しいジョーカーと救いのない物語展開が今作の賛否の別れる要因になっているのではないかな、と思います。
映画としては皆が求めていた内容とは異なるかもしれませんが続きの展開が気になる面白い映画だったと思います。
せめて何か救いがあればもっと称賛を受ける作品になっていたのではないかな、と思えてなりません。
悪がハッピーエンドを迎える展開というのは許されないものなのかもしれませんが徹底して救いの梯子を外してしまうとこんな悲しい映画が生まれてしまうのか、と感じた作品でした。
ジョーカーという大役を与えられてしまったアーサーが本当に気の毒でなりませんでした。
新しいミュージカルの使い方
そこまで音楽に固執しなくてもなぁ
今年一番期待していただけになんか残念やなぁ。
そこまで音楽に固執しなくてもクライマックスでダンスだけでもよかったのではないかなぁ。
結局そのモヤモヤが残ったままだったので、リーには見限られ、刺殺されてしまうというショッキングなラストになるのに感情に入ってこず、すーっと流れてしまったのが非常に残念。
ミュージカル
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