「②ミュージカル的法廷劇を観よ!」ジョーカー フォリ・ア・ドゥ YAS!さんの映画レビュー(感想・評価)
②ミュージカル的法廷劇を観よ!
前作が1999年に僕が劇場で観た映画37本(卒業アルバム的SNS 2020年2月4日記載)中、1番良かったので、本作はとうぜん観ました。
この作品は、前作を観ていないと、内容が繋がらないので、この映画を観る前に、前作を観ておく必要があります。
薬物を使ってドーピング演技をしていたので、ヒース・レジャー氏演じたジョーカー「ダークナイト(2008年)」は、僕にとっては、語る価値はナシ
本作のぶっ飛んだ脚本は、映画「タクシードライバー(1976)」に近くもあり、「時計じかけのオレンジ(1962年)ぽくもあるが
これで、色彩感覚が飛んでいたら、完全にジャンキー"サイケ映画"と決めつけねばならないが、
本作はギリギリなところで、ミュージカルの域に踏み込むことで、その世界に足を踏み入れずに済んだ気がします。
本作は、アメリカンヒーロー映画でなく、バットマンシリーズのスピンオフ作品でもなく
完全に、オリジナルな世界感を持った作品なので、アメリカンヒーロの世界観を、本作に期待した鑑賞者からは、
大苦評が来ることは、容易に予想できる。
人の好みは、好きずき
僕は、アメリカンヒーローものが、嫌いに近く、本作の様な世界感が非常に好きです。
本作のジョーカーは"トランプのJ"ではなく、"バットマンの好敵手"でもなく、単に詰まらない"ジョークを発する人間"だということ
本作は、アーサーと言う いかれたオジサンの人格@害(多重@格)の中での物語、
おそらくレディ・ガガさん演じるはリーは、初登場のシーン以外は、すべてアーサーの妄想の中での出来事だと推論できる。
それでも、リーは、ジョーカーの相棒ではなく、単なるジャンキーのファンであった。その部分が、妄想を否定するような点ではあるが、彼の人生はいままで こうして裏切られ続けてきたのだから、
妄想の世界でも、落胆するような展開に、自分の無意識が導くような気がする。
まして、女性とは、まるで触れ合た事も付き合った事もない 童@ゆえ、弁護士にキスしたのも、もちろん妄想での行い。
ホアキン・フェニックスさん と レディー・ガガさん 両俳優の歌唱力は、実に素晴らしい。サウンドトラックが欲しいくらいだ。
撮影のライティングも構造も、実に考え込まれており 作品の芸術性が高い事を物語っています。
この映画を観たら、もう1度 本作ではなく、1作目「ジョーカー」を観て、これまでの経緯を おさらいしてみるとよいでしょう。