「「室井慎次」と続けて観るべし」ジョーカー フォリ・ア・ドゥ naichinさんの映画レビュー(感想・評価)
「室井慎次」と続けて観るべし
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前作でしっかり完結している作品の続きをどう描くのか?
やはり、同じ事はしたくはないだろう。ジョーカー自身をアーサーに戻す事をしている。
裁判劇で、狂気の部分に妄想のミュージカルを入れ込んでいる。面白いのが、この妄想の中で、既にジョーカーがリーの手で殺されている事だ。
そして、アーサーがジョーカーを否定する事で物語は完結する。裁判所の爆破からはエピローグの様なものに感じた。
充分面白かったが、前作の衝撃は無いのは仕方ない。
そして、前作のようなジョーカーによる現実の破壊を期待していた観客は肩透かしを喰らう。こんなジョーカーを観たい訳ではないと思う。観客が見たいのは、監獄の中から社会を破壊していくジョーカーの姿だ。観客の心理は、まるで裁判所を取り囲む信者の様だ。
それが、この映画の評価が悪い原因か?
この映画を観て、「逆襲のシャア」を観た公開当時の自分を思い出した。
余談だが、「室井慎次 敗れざる者」と続けて観たけど、この2本、対になってる気がする。
期せず教祖になってしまう犯罪者。
既に完結している作品の続編。
何者にもなれなかった、とらわれの身の主人公とその外側で起こる事件。
観客の見たい姿じゃない主人公。
それをどういう切り口で映画化したのか?
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