ロード・オブ・ザ・リング ローハンの戦いのレビュー・感想・評価
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ロードオブザリング、である必要はない
良いところ
背景美術がきれい
よく動く
?なところ
なんか不自然に身振り手振りが大きい気が
小物で嫌なやつという敵がどこまでも魅力ない
ヒロインの人は多少ぎこちないが悪くない。行動原理も理解できるし、共感できてカッコいい。一方で敵方の行動原理がクソみたいな逆恨みかつ面倒で幼稚。これでスカッとするには迷惑すぎる。さらに剣と魔法の世界なのに中世の歴史物というくらい特異さがない。もったいない。森の見張り番とかちょっとだけあったけど、これが本筋にどれだけ影響あるかわからんし、見てなくても何も問題ないって誰向けに作ったんだろう。単純に中世ファンタジーとしてはよく出来てたと思う。
魔法ある世界だよね?
4DXで観たけど客が私ともう1人。人気出てもいいと思うし、ギミックも映像によくあってた。
“三部作至高“ファンのためのスピンオフ
私は全LOTR映像作品のうち特に最初のFellowship…とTwo Towersが好きなので、本作はノスタルジーを感じて楽しめました。観たのは‘希少な’字幕版です。
何故かおしなべて評価が低いようですが神聖、いや真正指輪物語ファンの皆様には、
お姫様の顔つきが、わざとなのか少し今風でない事
王様の最後の異様な強靭さ×全改心ぶりが少し違和感
悪役がイケメン・アンチヒーロー風なのにずっと過剰に端役メンタル
“唯一”の指輪とその持ち主はどこいった?
辺りが、高貴なLOTR愛とその高い期待を持ってヒトの物語を観ているうちに段々と全体的に許せなくなっていったのでは、と憶測します。私は「こんなLOTR世界線もあるかもね」と見ていたので、お話しの舞台として取り込めました。
まあ本当の「人間の世」を迎える三部作以降の遥か昔の出来事との事なので、はぐれエルフの助勢とか“白の”サルマンの“正しき”助言とか赤ちゃんギムリを背負った髭もじゃら母親と地下道でばったり出くわすとか、なにか見たかった気もしますが、今回はいかにも人間臭いローハンの抗争が主題ということで良いのでしょう。
後から思い返すと、敵役の王子、なんか実は実に興味深い、我々一般愚民が親近感をさえ感じられる、冒険ファンタジー劇には難しい役どころだった気がしてきました。
家に帰って、しまってある豪華コレクター版のDVD and Blu-ray(両方持ってる)箱を久しぶり開けてどれか鑑賞したいと思います。本作の思いを繋ぐ、旅の仲間たちに会いに。
ニュージランド制作の日本風"ハリウッド アニメ"
2025年正月映画は、子供映画ばかりの不作で
その中から、かろうじて本作を選びました。
監督をはじめ、多くの日本人スタッフが作品制作に参加しているようだが、日本アニメのクオリティはない。
監督もシナリオライターも「ロード・オブ・ザ・リング:3部作」「指輪物語」「ウルティマオンライン(UO)」等へのこだわりも、執着も知識も世界感さえも、まったくないようで、クリーチャー (creature)も ほとんど出てこず、指輪物語とは まったく別な"おとぎばなし"に構成されており、ロード・オブ・ザ・リングの冠を付ける必然性もなく、本作を指輪物語のシリーズに入れる冪ではない。
内容は、語る価値もなく、何を語り、何を目指すのかも打ち出せず
ただただ上映時間を浪費するだけで、
映画を観ている者の多くは、途中で飽きてくるので、せめて上映時間を45分はカットしないと、映画が観終わったあとに苦痛だけしか残らない。
この映画を観たら、指輪物語とは、何なのか「ロード・オブ・ザ・リング」1作目をきちんと観るべきである。
シリーズ最新作
2024年の映画納めはコレ。実写版三部作が素晴らしかったので、ワクワクで前売りをゲットし封切りを待って鑑賞。冒頭から雄大な風景であぁ「あの世界」だ…とウットリ。アニメも良いじゃん、これはIMAXで正解だったなと。で、王様の謁見シーンでいかにも悪役風な傍若無人系熊おじさん登場。まぁこの人が敵方になるんだなと、こんな展開もあの世界ぽくて良し。ところが、熊おじさんの挑発にキレた王様の「オモテ出やがれ拳で決着だ」の辺りからなんだか様子がおかしくなり…結局最後までなんかスゴイ、でもどうにも噛み合わない感じのまま主人公が颯爽と駆け去って終劇。うーん???
映像も音楽も素晴らしい。アニメという表現方法は賛否あれど自分的には決して悪くなかった。でも他レビューにもあるとおり、脚本と演出なんでしょうね。個性的なキャラクターたちの魅力を生かしきれてない。存在感抜群の熊おじさんは王様の「何で?パンチ一発じゃん?」で呆気なく退場。後任のウルフはイケメンだけどただの拗らせ屋にしか見えず、そのイケメン君を華麗にブチのめす主人公ヘラもあぁイマドキな女性像だね美しいねとしか。せめて二人の心の機微がもっと丁寧に描かれていれば、壮大な指輪物語のささやかなサイドストーリーとして味わい深かっただろうに。むしろ描きたかったのはヘルム王のほうだったのかな。土地に名を残すほどの偉大な王様なのに残念、変人のマッチョ暴君としか自分の目には映りませんでした…
期待が大きかっただけに、いろいろチグハグだったなぁというのが正直な感想。それでもエンドロールに日本人の名前がたくさんあったのは感慨深かったし、そうしたクリエイターの更なるチャレンジに期待したいと思います。
ついついエンドロールで日本人名を探してしまうのが癖です。
海外版と日本版の予告編を見比べ聞き比べて、字幕版で鑑賞しました。(主人公の声が決め手でした。)始まりは「精霊の守り人」っぽいと思ったのですが、画風は「銀河英雄伝」な太古の昔のファンタジーだと思いました。若く賢い姫が勇敢に闘う話です。父親である王が強くて、時々「北斗の拳」みたいでした。主人公の侍女の女性も「機動戦士ガンダム」に出て来そうなそこそこ強いキャラでした。まあ、父親が周りの話に耳を傾けて、物理的ではなく平和的に行動していたら、戦いは起こらなかったかも知れません。背景が特に綺麗で、人物が日本人にも馴染みのある感じなので、字幕版でも吹き替え版でも見易い映画だと思いました。吹き替え版は何回も上映されるのに字幕版が日に日に1回なのは勿体無いと思います。
The Lord of the Ringsファンには大作❣️事前に原作を観ると楽しめる作品♫ English translation available.
ピーター・ジャクソン製作総指揮!アカデミー賞歴代最多受賞シリーズ最新作!ハリウッド超大作に神山健治監督、大抜擢!
ローハン西境の領主フレカの息子。幼い頃からヘラと共に育ち、彼女に想いを寄せていたが、ある悲劇がすべてを狂わせる。
ローハンのヘルム王の伝説を背景に、ヘラの純粋な民や信念を描いた183年前に起こった伝説の戦いの作品。
手描きによるアニメ作品で、総作画枚数は13万枚!カメラワークや登場人物、馬の動きにモーションキャプチャーを使用しており、2時間の映像の全カットを役者が演じたものを撮影し、作中に登場する騎兵が乗馬しているときの身体の揺れなど、どう動くかといった動きをすべて実際に撮り、そこから3Dのキャラクターを実写のように撮影しベースにして、手描きのアニメに起こしていくという3段階の製作過程で編成されています。
ヘルム王は、頑固な一面がありながらも、家族を想い、勇敢な王。所感としては、途中スーパーサイヤ人に見える瞬間がありました。声優さんも合っていたと思います。
ウルフは、性格が悪く、最後まで傲慢。
ヘラの兄は、誠実で王に尽くし、もう少し登場シーンがあってもいいのではないかと思いました。
他、キャラクターの声優さんに大変申し訳ないのですが、ロードオブザリング三部作のアラゴルンの声優さんはアラゴルンだけでいて欲しかったです。今回の作品で別のキャラクターの方が同じ声優さんだった時、ショックでした。
作品としては、ヘラの歴史では残されていない活躍が、ロードオブザリング三部作の再現シーンの様な背景で、民や王の為に最後まで尽くす美しい姿を描いていると感じました。
ローハンだからこそアニメで描けて、戦いのシーンも凝視して見る事が出来ました。また三部作を見返ししようと思います。
今の若年層にロードオブザリングや関連のある原作を観たいきっかけになる事を祈っています。
音響としては、サウンドトラックを楽しみたい方はぜひIMAXで見て欲しいです。
上映開始10分までの文字デザインとのサウンド、ローハンでのサウンド等、すばらしいセッティングです。
Fanには大作でローカルなキャラクターが登場し楽しめます。
エンドロールの手書きの絵も素晴らしいと感じつい拍手してしまいました。
カメラワークなど総評からぜひ一度劇場で見て欲しい作品です。
Executive produced by Peter Jackson! The latest installment in the series that has won the most Academy Awards in history! Director Kenji Kamiyama is selected for this Hollywood blockbuster!
The son of Freka, lord of the western border of Rohan. He grew up with Hela from a young age and had feelings for her, but a certain tragedy changes everything.
A work of the legendary battle that took place 183 years ago, depicting Hela's pure people and beliefs, set against the backdrop of the legend of King Helm of Rohan.
A hand-drawn animation with a total of 130,000 drawings! Motion capture was used for the camerawork, characters, and horse movements, and every cut of the two-hour film was filmed with actors performing the roles, and all the movements of the cavalrymen who appear in the film, such as the body swaying when riding a horse, were actually filmed, and from there, 3D characters were filmed as if they were live-action, and used as a base to create a hand-drawn animation.
King Helm is a brave king who cares for his family, despite his stubborn side. In my opinion, there was a moment when he looked like a Super Saiyan. I think the voice actors were also a good fit.
Wolf has a bad personality and is arrogant to the end.
Hela's brother is sincere and devoted to the king, and I thought he could have had a few more scenes.
I'm very sorry to the other voice actors, but I wish the voice actor for Aragorn in the Lord of the Rings trilogy had only played Aragorn. I was shocked when I found out that the same voice actor was playing another character in this film.
As for the film, I felt that it portrayed Hela's beautiful deeds, which are not recorded in history, as she devotes herself to the people and the king to the end, against a backdrop that resembles a reenactment of the Lord of the Rings trilogy.
It was only possible to depict them in animation because of Rohan, and I was able to stare intently at the battle scenes. I'm going to rewatch the trilogy again.
I hope that this will encourage young people today to watch The Lord of the Rings and related original works.
As for the sound, if you want to enjoy the soundtrack, I recommend watching it in IMAX.
The sound with the text design for the first 10 minutes of the screening, the sound in Rohan, etc. are wonderful settings.
For fans, this is a big-budget film that will entertain with local characters.
The hand-drawn illustrations in the end credits were also amazing and I couldn't help but applaud.
Based on the overall review, including the camerawork, this is a film that you should definitely see in the theater.
王の継承
うーむ。何も感想が出てこねぇ、笑
ロード・オブ・ザ・リング本編は11月から12月にかけて再上映していた時に1と2だけ鑑賞し、3は時間が合わず見れなかったんだけど意外にも気に入ってしまって、本作も結構楽しみにしていた。だけど、、、これってロード・オブ・ザ・リングなのか??笑 ちょっとあんまよく分かんなかったし、終始😐←こんな顔で見ていた。後半にかけてそれなりに面白くなってきたけど、掴みが悪すぎて全然ハマれない。なんでこうなんだか...。
そもそも、アニメーション向きの作品じゃない。実写ならではの圧倒的な迫力だから大興奮するわけで、アニメだったら正直意味が無い。良さが結構かき消されている気がする。IMAXで見たけど、終盤のシーン以外はほとんど効果が無くて、あのワクワクはどこへ?とずーっと思ってしまった。
というか、この作品のアニメーションのクオリティがちょっと心配になるくらい低くて、攻殻機動隊の監督とは思えない安っぽさだった。制作スタッフってのは大事なんだな...。そして、実写は思っている以上に偉大だったんだな...。
キャラクターのバックボーンがしょうもなくて、取ってつけたようにしか思えなかった。ヘルムもヘラもウルフも、性格が薄っぺらくて共感度0。ウルフは特に、見た目はめちゃくちゃイケてるのに、中味はただのへっぴり腰で恐ろしさは一切なく、発起から行動、そして終幕まで全てがつまらなくてすごく拍子抜けだった。いやぁ、こんなのに誰が着いてくるんだか。ヘラも相手にしなくてよろし。よくもまぁ、幼き頃こんなやつと仲良くしていたもんだ。カリスマ性ゼロ。自分に酔ったカッコつけのYouTuberみたい。
後半に差し掛かってからはそれなりに面白く、ヘルムとヘラの動きが行動だけでなく心情にも現れてくるようになってようやく作品にワクワクが生まれた。やはり、映画ってのはただやみくもにストーリーを進めればいいってもんじゃない。それに囚われすぎちゃうと、この映画みたいに深みのないペラッペラの作品になりかねない。
親子としての絡み、そして国を守る同士としての絡みが出てきて、やっとロード・オブ・ザ・リングらしく、そして観客も一緒になって盛り上がれるエンターテインメントになった。それまではあまりに身内ネタすぎて興味がわかず、ついつい眠たくなっていたけど、ここでようやく挽回。ギリギリだけどね。
お目当て、小芝風花の吹き替えは想像以上に素晴らしく、言われないと気づかないレベルで上手だった。たくましさと愛らしさを持ち合わせた声色。おかげで字幕版より確実にいいキャラになっていると思われる。アニメキャラは声が命だからね。
色々と残念な作品だったし、動員から考えても世間の声を反映できなかったように思えるけど、ロード・オブ・ザ・リングシリーズが再始動したというのは、大きな一歩なのかも知れない。また映画館でこのシリーズを見たいな。
アニメにした意味
正統派の物語アニメーション
大して期待せずに見に行きましたが、見て正解でした。
きちんと作られた、正統派のアニメ作品で、とても楽しめました。
低めの評価のレビューが目立ちますが、確かにどこに向かってボールを投げてるんだかわからないようなところがあって、指輪物語のファンが喜ぶようなネタが山ほど盛り込まれているわけではないかもしれないです。
見たことのないような新しさや、どんでん返しや泣ける要素があるわけでもなく、派手な映像美がふんだんにあるというわけでもないです。
ただ、少なくとも自分としては、アニメーションにもストーリーにも演出にも音楽にも、残念なところは一つもなかったです。
全てが手抜きなく、丁寧に作りこまれたものだと感じました。
キャラクターも良かったです。古典的とも言える正統派のデザインながら、いかにも狙ってる風のあざとさを全く感じなかった。
それでいて、それぞれにちゃんと命を吹き込まれた魅力的なキャラクターになっていて、ここまで王道なのにこれは何気にすごいと思う。
あからさまな特徴を持たせていない分、一見地味にも見えるのですが、見ていくほどに実在感が増して、それと共にじわじわとキャラクターに惹かれていきました。
アクションも大仰な派手さはなくとも、素晴らしかったです。
ヘラとウルフの戦闘は、まともに剣同士で戦うシーンとしては今まで見た中で一番かもしれません。
ストーリーは俯瞰してみると、ウルフの身勝手な復讐心に振り回されてるだけとも言えて、そこを指摘しているレビューもあったりするのですが、それを言うなら、突き詰めて考えたときにバカバカしくならない戦争の理由なんて、あるのでしょうか?
くだらない原因が発端で、そこに色々な思惑や打算や事情が積み重なって、のっぴきならない状況に追い込まれていく。
世の中の争いごとはそもそもそうしたものかと思います。
それに抗って生きるようとする、真っ当な意志。
それがこの映画で描かれているものなのではないかと思います。
それを感じることのできる優れた作品だと自分は思いました。
ロードオブザリングってこんな感じだっけ?
伝説の英雄ヘルム王とその姫君の活躍を描いたロードオブザリングのオリジナル前日譚。
さて、私も「ロードオブザリング」「ホビット」シリーズは映画だけの俄かなので、長年のファンの皆様には遠く及ばないのは自覚しているが、「ロードオブザリング」ってこんな感じだっけ?というのが率直な感想。人間同士の戦いなので、他種族のドワーフやエルフ、ホビット等々が出て来ないのは何となく理解できるが、ゴブリンやオークもちょっとしか出てこないのはなんか寂しい、ロードオブザリングでなくても良いのではと感じた。
残念なのは、キャラの描き方が深くなくて、どこの国のマーケット向けなのか気になってしまった。イケボはいいんだけど、男のメインはイケメンぞろいで、お姫様は美人のナイスバディって、キャラ設定が昭和過ぎませんかね。事前に関係図を見ていないと兄なのか弟なのか、従兄なのかよくわからない。それと極めつけは、拗れに拗れた幼馴染ウルフ。残虐極まりすぎて、感情移入できず白けてしまった。たしかに「ロードオブザリング」では、邪悪な存在に率いられた亜人類が残虐なのは見た目も相まって腑に落ちたけどね。
とはいえ、ファンの方なら、あの塔がとか、ヘルム王がとか、楽しんで見ていただけると思う。更に動きも今はやりのモーションキャプチャーもこんなになめらかで自然な動きになるんだーと感心。あと日本のお馴染みのアニメ制作会社名がハリウッド配給の映画のエンドロールで流れているのを見ると、世界にもっとはばたけと応援したくなる。
伝説マッチョオヤジと闇クズ男と戦乙女
槌手王ヘルムの存在が際立って面白くマッチョな王であることが
ローハン統治に有利であることが分かるのだ。
この世界、家臣をワンパンで撲殺してしまう王は仕方がなかったのだろう。
より強い王が求められていたし、暴力で物事を解決するのがこの世界のやり方だった。
しかし、それは時として自分にも向けられて来ることは歴史の趨勢が示している。
槌手王ヘルムは死に場所を求めていたから弁慶の仁王立ちで絶命してしまった。
そんな王の最期は英雄的であることを求められていたのだから我々の感覚で語る
ことが不毛だろう。
そんなこんなでヘルム王から全権委譲されてしまった王女ヘラは外部との
連絡を取るため大鷲とのコンタクトを思いつく訳だ。
ヘラがピッケルとアイゼンで氷壁を登る姿は現代的だ。
自然に対する鋭い観察眼と言い伝えを信じる謙虚さが状況の打開を生み出した。
騎士道のかけらもないウルフとの決闘に花嫁姿で臨むヘラに
無粋な事を云うウルフはだからモテないのだよ。
このウルフという人物どうやったらこんな残忍で卑怯な性格になるんだ。
幼少期のウルフとは大分違う闇クズ男になってしまった。
恋愛は格差がありすぎると成立しない。ウルフは闇に落ちヘラは高潔だった。
下半身がムチムチ成熟で叡智なヘラにウルフが求婚するのは間違っていないよ
普通の感覚ならヘラを手に入れることに固執するはずがウルフは拗らせている
馬の表現に愛情が感じられて良い。ヘラの愛馬が敵から飼い葉を貰うのが可愛い
今まで愛馬を駆けて幸せに暮らしていたヘラにとって、男達は災いの種で
しかないと思えるほど人生を変えられてしまった。
父親を失い、兄二人も失い、仇の幼馴染みも殺さなければならなかった。
冷静に考えると凄まじい人生で、良くも悪くも王の娘として生まれて来てしまった
現代的な女性の苦悩を描いているような気がする
やたら強い侍女のオルウィンが盾の乙女で実質彼女に育てられたヘラがただの
可憐な姫君になるはずもなく解決策を模索する様子が好印象
最後は侍女のオルウィンと旅に出るのも現代的で自由な女性像を示している
原作は読んでいないが、名もない姫君をよくここまで話を膨らませて作ったと思う。
神山監督の描く強い女性というのは不思議な魅力を持っている。
脚本が多少難ありでも、また観たいと思わせる現代的な強さを描いているからかもしれない。
残念な作品
ビジュアルからあまり期待はしていなかったが本当に残念な作品でした。
一番ひどいのは脚本です。
特にハマの退場のさせ方はひどかったです。
原作では自暴自棄となり、敵陣に突撃し消息不明となったと記述があるハマですが本作では愛馬のスタミナ切れで捕虜となり処刑…。唯一、残った王子の馬が遅れていたら普通は、家臣の馬を貸すでしょう。
その他にもゴンドールへの援軍要請を拒むヘルム王やフレアラフを除け者にした挙句、連絡が取れなったり、オリキャラの主人公(ヘルムの娘)一人で突撃したりと登場人物の知能を疑いたくなる展開が随所に見られました。
何より一番ひどいのは槌手王ヘルムの亡霊の伝説をオークとトロルの仕業のような匂わせ方をしたこと。
二つの塔での「先祖ヘルムの角笛を」のセリフが台無しです。
また、ビジュアル面では(人種的な側面から仕方がないのでしょうが)マークの第二王朝を打ち立てるフレアラフが褐色黒髪というのは設定的にいささか無理があるような気がしました。
加えて盛り上がるような場面も実写版の二番煎じのような演出ばかり(ハレスの死≒ボロミアの死、エドラス付近での戦い≒ペレンノール野の合戦)。オマージュといえばそれまでですが敵陣でドヤるハレスやハラドリムを無理やり登場させたりと、その描写をするまでの流れがあまりにも不自然でした。
指輪物語の壮大さや重厚感はなく、トールキンが嫌ったカートゥーン作品のように思えます。
ROL風味のアニメ映画
脚本がイマイチ
恋愛映画としても弱いし、冒険活劇としても不甲斐なく、指輪物語の世界っぽくもない不思議な映画
2025.1.3 字幕 MOVIX京都
2024年のアメリカのアニメーション映画(134分、G)
原作はJ・R・R・トールキンの『指輪物語』の補足に登場する「ヘルム王の娘の記述」を膨らませたもの
ローハン国にて、国の存亡を賭けて戦った王の娘を描いたファンタジーアクション映画
監督は神山健治
脚本はジェフリー・アディス&ウィル・マシューズ&フィービー・ギティンズ&アーティ・パパイョルイゥ
物語の舞台は、中つ国にあるローハン
ローハン国の第9代国王であるヘルム王(ブライアン・コックス)には、息子のハレス(ベンジャミン・ウィンライト)ハマ(ヤズダン・カフォーリ)がいて、娘ヘラ(ガイア・ワイズ)も授かっていた
3人の母はヘラの出産直後に亡くなっていて、以降は侍女たちが中心となって育ててきた
ハレスは前線で戦う兵士、ハマは音楽を嗜む文才家で、ヘラは自由奔放で活動的な女性だった
ある日のこと、ローハンの西境を治めるフレカ卿(ショーン・ドゥーリー)が息子ウルフ(ルーク・パスクァリーノ)を連れて訪れた
フレカは「ローハンを強くしたい」と言い、ウルフとヘラを結婚させてはどうかと進言する
だが、ヘルム王はフレカの目論見を一蹴し、ヘラも結婚の意思がないことを告げる
フレカは激昂し、ヘルム王との決闘をすることになった
老いぼれとバカにしていたものの、ヘルム王の一撃にフレカは命を落としてしまった
ヘルム王は王に背いたとしてウルフを追放し、大きな遺恨を残すことになったのである
映画は、実写三部作の200年前を舞台にしているものの、そうだと言われないとわからないくらいに世界観の繋がりを感じない
実写に出てくる数多くのファンタジックなものが一切登場せず、オークが登場するのも中盤以降で、魔法使いも登場するが魔法を披露することもない
そもそもがローハンという国の中のいざこざを描いているだけで、その主権争いも王の暴挙によって、辺境の民がブチ切れたという感じになっていた
幼馴染が戦うことになるのだが、幼少期の仲良かった頃の描写も一瞬で、青春期に入ってから恋愛感情が昂った様子も描かれない
フレカがヘルム王に信頼されていないことはわかるが、ウルフ自身の人間性には言及せず、俯瞰して見てると「情けない男だが、そこまで毛嫌いされるほどの人物」とも思えない
幼少期からの恋愛感情を拗らせて、あっさりとフラれて、さらに親まで殺されたという不遇を考えると、ちょっとかわいそすぎないかと思わないでもない
いずれにせよ、単なる中世を舞台にしたアクションアニメーションだとしたら普通の出来で、「ロード・オブ・ザ・リング」の正当な続編(前日譚)と謳うから無駄にハードルが上がっているようにも思えた
結ばれない運命の男女としても弱く、ヘラが結婚したがらない理由も出てこないし、キャラクターが成長するということもない
また、ヘルム王が指輪を外すシーンがはっきりと描写されるのだが、それによって「力が解放された」のか、「力が抑制された」のかもわからない
後半のオーク斬殺の所業を見ると、どこか人外っぽいところがあるのだが、だとしたら彼の血を引いている兄弟が弱すぎて話にならない
この辺りのファンタジックな物語としても設定が甘いので、何を見せられたのかよくわからない映画だったように思えた
ちなみに字幕版で観たが、この内容なら吹替版の方がしっくり来るような気もした
鑑賞していないので比較はできないが、ヨーロッパ風のビジュアルに日本語というのを見慣れてきた歴史があるので、逆に英語のアテレコの方が違和感があったように感じた
この辺りは個人的な感覚なので、好きな方を鑑賞したら良いのではないだろうか
思ったよりは悪くは無し
評価が思いのほか伸びていないので、そんなにつまらない話なのかと思ったが、そうでもなかった。ロード・オブ・ザ・リングシリーズの映画は全部見たが、トールキンの原作は読んでいない。ファン、というほどではないので、このアニメもそこそこ楽しめた。敵役が、ちょっとしょぼかったかな、という気はする。なんだか、ヤクザのだめな親分とその息子みたいな雰囲気だった。ダメ親子二代に仕えて殺された人は浮かばれないね。
映像は良く動いてはいたけど、なんだかちょっと背景としっくり来ていないところもあったような気がする。
全体的に、人が演じることを前提に作られた絵作りをされていたような感じで、アニメ的なはったりの効いた映像はそうなかった気がした。実写だとすごかったかもしれないが、アニメだとちょっと地味に感じてしまう。評価が今一なのはそんなところがあるのかもしれない。
吹き替えで見たが、アニメなんだから、吹き替えも何もないもんだろう。ヘラ役の小芝風花も悪くは無かったし、声優陣にはとくに文句も無い。
もう一回見たいか、と言われると、そこまででもないかな、というところなので、この点数。
全105件中、21~40件目を表示