「ファンタジーな作品ではない、人間ドラマな作品」ロード・オブ・ザ・リング ローハンの戦い ごまさんの映画レビュー(感想・評価)
ファンタジーな作品ではない、人間ドラマな作品
最初このアニメの絵を見た時、日本人が作った作品かと思いました。そうしたら、本当に日本人が作ったアニメなのですね。神山健治監督が手掛けた『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』は、独特のビジュアルスタイルが印象的です。手描きアニメーションの美しさとリアルな動きが融合し、視覚的に非常に魅力的です。
ドラマの中身としては、中世ヨーロッパでの国内の分裂による内戦を描いた話というところでしょうか。指輪物語は、そのファンタジーな故に、夢のある作品になっています。魔法しかり、種族しかり、モンスターしかり。しかし、この作品はファンタジーな部分がほぼなく、人間ドラマに特化しています。そこが低い評価に働いているのだと思います。
人間ドラマそのものは、きちんと描かれていて見ごたえがあるのですが、ロードオブザリングという名前を冠しての映画で、観客が希望するのは、やはりファンタジーなんだと思います。色々な制約がある中で制作したのかもしれませんが、ロードオブザリングの3部作が出来が良いだけに、そこが残念でした。
この映画を観る際には、ファンタジー要素を期待せずに、人間ドラマとして楽しむことをお勧めします。
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