「The Rider」ロード・オブ・ザ・リング ローハンの戦い ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
The Rider
「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズはこれまで触れた事がなく、なんとか触れようと思って見ずにの状態を延々繰り返しています。
今作は前日譚というのもあって簡単な予備知識を入れてから観に行きました。
年末土曜日夕方の回とかいう人がめっちゃ入りそうなのにスッカスカで大丈夫かこれ?となりましたが、前後左右斜め誰も人はいなかったのでその点は気楽でした。
これどこのターゲット層を狙ったんだろう…といったくらいあやふやな内容で、知らない実況者のゲームプレイを観ているような感じであまりのめり込めなかったです。
ことの発端が主人公ヘラの父親ヘルム王が婚約者候補のウルフの父親をグーパン1発で殺してしまったところから始まり、ウルフがめっちゃ復讐に燃えて暴れるのをヘラが防いだり逃げたりといった脳筋の中の脳筋のような展開は笑ってしまいました。
敵襲がきたぞさぁ大変となってからは逃亡・戦闘・籠城の繰り返しなので意外性が無いですし、馬が疲れちゃったから他の馬に相乗りすると言う考えではなく俺がここで食い止めるみたいな展開になるので、もうちょっと足掻いてくれと思いました。
攻撃すれば優位に立てるような場面でもじーっと待っていたり、そこでそんな行動をしたら大変な目に遭わないか?という場面で大惨事になったりと、なんかいよいよ皆脳筋になったのかなという展開の嵐でちょい萎えしてしまいました。
しっかりモンスター的な奴は出てくるんですが改造ゾウが出てきたと思いきや、湖に潜む木の巨大モンスターが出てきたりと世界観がはちゃめちゃでこんがらがってしまいました。
ちょろっと出て終わったかなと思ったら少し間を開けて出てきたりもするので頻度が謎でした。
ヘルム王の戦闘力がとんでもなく高いので、明らかに強そうなオークを叩きのめしたり、開かないであろう扉をこじ開けてみたり、かと思いきやヘラだけ入れて自分は戦闘に向かっていくなどなどとにかくパワーがものを言うレベルの暴れっぷりで、最後の方はどこからともなく我が生涯にいっぺんの悔いなしと聞こえてきそうな終わり方には吹き出してしまいました。
キャラクターに魅力が無さすぎるのも致命的だったかなと思いました。
ビジュアル面でも突出したキャラがおらず、ヘラは無鉄砲でウルフは病みまくり、その他のキャラもその場しのぎのためにいるような配置なのもあって印象にうまく残らなかったです。
やっぱ違う世界からやってきたであろうヘルム王が一番良かったです。
ふとももフェチのはずなんですが、ヘラはだいぶムチムチだったのにあまり惹かれず、やはり肌が出てないと…とすけべ心全開の自分がいて1人で勝手に悩みました。
アニメーションも正直力が入ってるようには思えず、中華アニメのような感じの線の細さでしたし、静止画を静止画に見せないように無駄に動かしていたりと、背景がとても綺麗だっただけにアニメーションが噛み合っていなかったなと思いました。
その背景も吹雪のシーンだったり荒地のシーンだったりはカメラワークの見づらさの方が目立ってしまいなんだかなぁってなりました。
日本アニメをアメリカで作って見た結果中華っぽくなったという謎さでした。
吹替陣は本職の方々に加え、小芝風花さんと市村正親さんがいらっしゃいましたが全然違和感なく聞けてとても良かったです。
ツダケンの渋い声がウルフのキャラとちょい違うかなーくらいでした。
色々と難を抱えたまま最初から最後までやってしまったなと言う感じでした。
「ロード・オブ・ザ・リング」を観ていたらもしかしたら感想も変わっていたかもしれないです。
時間をかけてシリーズを観ていこうと思います。
鑑賞日 12/28
鑑賞時間 18:00〜20:30
座席 L-10