ミッキー17のレビュー・感想・評価
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良くも悪しくも原作とは味わいが違う
久しぶりに劇場に足を運んだのは、原作が好きだったから。原作は「ミッキー7」のところ、映画は「17」なので、違いを楽しみにしていましたが、確かに結構改変されていました。
主人公の背景事情などの肉付けは丁寧でしたが、原作以上にカリカチュアライズされた嫌な上司や同僚たちが登場して、風刺っぽさが強まっています。一方、遭遇する宇宙生物やオチは、SFとしてマイルドになった印象。
個人的に不満なのは、主人公の「死ぬ」回数が増えたのに、バリエーションはかえって減った点です。エクスペンダブルズ(消耗品)の価値や辛さが、原作ほど伝わってきませんでした。
まあ、予算や映像表限上の制約もあるのでしょうが、7→17の改変に大きな意味が見出せないのは残念。
原作のタイトルは、不幸な主人公の境遇を捉えて、「ラッキー7」をもじったのかなと(勝手に)思っていましたので、そこをあえて変えるからには、それなりの積極的な意味が欲しいと感じました。
全体として、2時間超えの長尺の割にダレることなく観せる監督は流石です。
味わいの好み次第でしょう。
出オチ映画
面白い設定で掴んだあとの展開が弱い。「複製された人間」というコンセプトをもっと突き詰めていくべきだった。
特に異星人(異星生物?)とのコンタクト話って関係ないよね。あれにミッキーが二人いる必要はない。
前半にあった「複製人間による完全犯罪」とかラストの「ラスボスが複製される」とか、ああいうラインでいったほうが面白かったはず。
主人公二人組も右往左往してるばかりでほとんど活躍しない。ラストにちょっと見せ場があるだけ。
その他にも「異星生物が完全に人間と同じ思考形態なのはなぜ?」とか「複製されてるのにキャラが違うのは?」とか突っ込み始めるとキリがない。
グロいギャグはちょっと面白かったが、よかったのはそれくらいかな。
追 この映画の制作者は宮崎駿に金を払ったんだろうか?
終わりはよかった
話の設定はなかなか面白いと思うし、結末もとても良かったと思います。しかし、物語の伝え方や方向性、また内容がすべて外れてしまったように感じました。
映画の前半は、背景と人物紹介がほとんどで、だいたい予告編で分かるまた予測できる内容です。後半からようやく物語が動き出しますが、話の軸はエイリアンズに移り、複製人間のテーマから離れてしまったと感じました。また、非常に謎だったのは、宇宙船のエリート女性たちがなぜか全員ミッキーに夢中で、セックスシーンや残虐シーンが多く、途中でかなり不快を覚えました。年齢制限を設けてほしいですし、こういった内容よりも、もっとストーリーやキャラクター作りに力を入れてほしかったです。
結末はとても良い感じでまとまりましたが、途中は色々と台無しだと思う。
ちなみに、宇宙船のリーダーについてですが、変人で典型的な悪役ではありますが、エイリアンズがいきなり岩から現れ、宇宙船の全員がパニック状態に陥る中、パニックせず逃げずにしっかりと現場を指揮する姿にとても驚いた。やはり、性格が悪くても、こういった性質の人だからこそリーダーになれるし、フォロワーもついていくよね。
予告と雰囲気違いすぎ
テレビでポン・ジュノ監督作品と云う触れ込みで何度も流れていたので鑑賞。 正直、面白いのか、面白くないのか評価の難しい映画です。
失敗続きの人生を送ってきた男ミッキーは何度でも生まれ変われると云う使い捨てワーカーとして権力者の云われるまま危ない仕事をしては殺され、17回も生まれ変わっていた。
ここまでは映画の予告編で観ていました。
そこで、ストーリーが変わります。
ミッキーは環境の悪化した地球から移住ならぬ移星に参加するが、まだ死んでもいないのにそこで生まれ変わり18回目のミッキーと出会います。
移住予定の星には先住民(オオグソクムシに似ている)がいて、それらを駆逐して地球人を移住させようとする権力者と先住民と共存を目指すミッキー17と18が戦うと云う荒唐無稽なストーリーです。
ただ、温厚なミッキー17と気性の激しい18を演じ分けていたロバート・パティンソンは凄いと思いました。
ダリウス・コンジの撮影なのでIMAXかドルビーシネマで観たかったけ...
人間こそがエイリアン
監督がポン・ジュノで予告編もなんかとても面白そうだったので思い切ってIMAXで鑑賞した。迫力の画面で目の前が全て覆われる空間は臨場感抜群。映画の醍醐味を味合うにはいまだIMAXは最高の装置である。
主人公は借金取りに追われ説明書もよく読まずに宇宙での過酷な仕事を選択してしまった情け無い男だが、何故か直ぐに恋人はできるし、研究員らの宇宙船の仲間たちにも親しまれる存在だ(ミッキーという名は愛されキャラクターの象徴だから?)。彼は人体を実験台にされ何度も何度も死ぬんだけど、次第に自分自身もその境遇を受け入れるようになっていく。慣れる(死ぬことなのに)というのはホント恐ろしいものです。
先住民の知的生命体を人間は勝手に「クリーパー」と名付け、見た目だけで害虫扱いしせん滅しようとするが人間こそがこの星ではエイリアンである。強欲な権力者マーシャルはアホさ加減もあり似ては居ないが、強引に隣国を攻め自国の領土にしようとしている何処かと何処かの為政者と根っこは一緒である。
ミッキー17と18の性格の違いとかナーシャの2人に対しての絡み方とこマーシャル夫人の破茶滅茶振りとか研究員が簡単にクリーパーとの翻訳機作っちゃうとかコメディとしてとっても楽しめました!
でも、やっぱりポン・ジュノ監督はドロドロの韓国映画を作って欲しいです、。
永遠の命は・・
これはさすがにぶっ飛び過ぎでは…
コレさあ
松本人志の、さや侍が上手く行ってたらこれになったんじゃ無い?
本作主人公のミッキーが、仕事として毎回ミッション与えられ、終わったらハイ次!ハイ次!と次回ミッションに駆り出され、永久に終わら無い感な人生。
最悪死ねば終わると思いきや、死んでもハイ次!
コレはどうなってしまうのか?ハラハラ運命を見届ける物語。
もう、あんなクソ社長、ゴミ会社最後ブッ壊しちゃえよ!!と、俺ら観客思ってスクリーンに集中しちゃうんだけど、ラストあの決断であそこに描かれちゃうかー。
てもさすハリウッドまで行ったポンジュノ、キッチリファーストシーンから初期設定も解りやすく、見せ場絵作りもお見事にちゃんとエンタメしてた。
ま、ポンジュノお得意の貧困と格差への皮肉、やっぱ案外クリーチャー好きなんだね感も有ってキレイな映画だった。
やっぱ上手いな、ちゃんと人間描くトコ踏み込んでれば、さや侍もコレになったろうな。
描こうとした人間の無力さ、ソコでも捨てられ無い最後の自我は同じなのにね。
こんな未来はイヤやな
他の惑星への移住計画が変な宗教によって、惑星移住をする計画が実行されているお話。主人公ミッキーは人間プリンターという最新テクノロジーで死んでも記憶があるままプリントアウトされることによって、擬似的に何回も生き返ることができる身体に。
使い捨ての人間(エクスペンダブルズ)として、身体を張った実験台として使われることに。
淡々と物語が進んでいく感じで退屈はしなかったけど、主人公がエクスペンダブルズとして惑星移住に応募した理由とか、宇宙船内での話とかNetflixのドラマでありそうやなぁって感じというか、既視感すらある内容やった。ネトフリ映画の”Don’t Look Up”と内容は似ている気がする。
結構良かったです。
ポン・ジュノ監督が撮ったとは思えない、平々凡々なただのSF映画だった
大好きな『パラサイト』(2019)の監督の最新作ということで自分でハードルを上げすぎたんだと思うけど、とにかく退屈すぎてホントに面白くなかった
始めの30分ぐらいは楽しくなりそうな映画だなと思って観てましたが、何かが起こりそうで何も起きない、という至ってフツーの展開が続き、肩すかし感が強かったため、やたら尺の長さが気になりました
もちろん労働搾取、移住と植民地支配、アイデンティティの軽視などといった社会風刺が根底にあるのはわかるけど、ポン・ジュノ監督らしいエッジが無くマイルドな仕上りというのが率直な感想
ロバート・パティンソンさんのルックが昔から苦手なので、そこに輪をかけてつまらなさが重なって、かなりしんどかった
更にマーク・ラファロさんもルックが苦手な役者さんで『哀れなるものたち』(2023)に続きクソ男の小物感がガマンならず、本作はマジで拷問の様な作品でした(苦笑)
と、不満だった男優陣に比べてナーシャを演じるナオミ・アッキーさん、カイを演じるアナマリア・ヴァルトロメイさん、2人共すごく綺麗で魅力的だったので、それだけでも満足できたのでよかったです
“クリーパー”が気持ち悪い、そしてミッキーが再生されるとなぜ性格まで変わるの?という疑問もあり、いささかしっくりきてない部分もありました
ラノベや異世界コミックを読んでいるせいか面白さがわからない
ウェスアンダーソンに憧れてます?
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