劇場公開日 2025年3月28日

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ミッキー17のレビュー・感想・評価

全444件中、1~20件目を表示

3.5人間の愚かさや醜さをブラックユーモアで包んだ作品

2025年4月14日
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鑑賞方法:映画館

笑える

ジャンル分けをするとしたら、ブラックユーモアたっぷりのSFコメディと言ったらいいんだろうか。
見終わった後、なんと表現したら良いのか難しく、好き嫌いが別れそうな作品だなというのが率直な感想だった。

死んでは生き返らせ、文字通りの使い捨てワーカーとして働かせる究極のブラック企業の世界観は斬新。けれどそんな世界観の中に過去の歴史や現在の社会問題が見え隠れした。

清々しいほど好感度ゼロの権力振りかざし夫婦は、ヒトラーや某国のトップを思い浮かべたし、人間が人間を実験台にする姿は、ホロコーストや第二次世界大戦の捕虜への仕打ちに思えたし、クリーパーへの仕打ちは先住民を追い出した侵略者たちに思えた。
一部の雇用主が、人権無視の労働を従業員に強いて、周りも職業による差別をし、本人もその環境に麻痺して受け入れていく様子も、現代の闇と近い。

そんな人間の愚かさや醜さのオンパレードで胸焼けしそうになるけれど、シュールな演出と主役のミッキーのキャラクターのおかげで、暗くなりすぎないで見ることができた点は良かった。

あと、私の中でヴァンパイアの恋愛もので記憶が止まっているロバート・パティンソンの、ミッキー17と18の演じ分けは素晴らしかった。表情や話し方だけで瞬時にどちらなのか判別できるので、見ていて楽しい。

しかし「そのシーンいる?」と思うところが何シーンかあったり、モノローグに頼りすぎやしないかい?と思ったり、モヤモヤする部分もあった。
見終わった後に、あれは結局なんだったの?と置いてけぼりをくらった感じにもなり、不完全燃焼感が否めなかった。

原作を駆け足で描いたゆえの脚色かもしれないが、個人的には可もなく不可もなくの評価でおさまる作品だった。

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AZU

3.5翻訳(不)可能な存在者

2025年4月13日
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まぬままおま

4.0さすがポン・ジュノ監督作品!見応えのあるブラックユーモア映画の誕生です♪

2025年4月3日
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怖い

興奮

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ななやお

3.5ポン・ジュノ式格差社会 in 未来宇宙(逆襲エンタメは少なめ)

2025年3月29日
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ニコ

3.5韓国作品のが面白いけど

2025年4月30日
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鑑賞方法:映画館

ポン・ジュノ監督はアメリカでもしばしば作品を発表しているのだけど、やっぱり韓国で作る作品の方が面白いなと思ってしまう。とはいえ、この作品がつまらないということはなく、充分に水準以上の娯楽作品に仕上がっているとは思う。
何度も死んでやり直すというアイディアは、『All You Need is Kill』に共通するけれど、あれは自分の運命を切り開くために、死んだらリセットできるその能力を活用していく。こちらは、他人がそれをやるために生体データと記憶をコピーして再現可能にしてしまうというもの。未知の惑星には人類にとって未踏の危険がいっぱいなので、人柱にさせられるのである。
なかなかにエグイアイディアなのだけど、ポンジュノらし諧謔さで重苦しく見せていない。上流階級の人々の滑稽さ、人類の傲慢さを皮肉たっぷりに描いて、自分が自分であるために必要なものは何かと問う。
身体は3Dプリントで、記憶もコピーだが、それでも自分は自分なのか、人間の範囲が拡大していく時代にふさわしい作品だった。

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杉本穂高

4.0おなじみのジャンルでも彼が撮ればこれほど面白く輝く

2025年3月28日
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生と死の弛まぬ反復。自分と全く同じ容姿を持つコピー(代用品)との対峙。そんなSFモノの定番をこれまで何度も観てきた気がするが、いざポン・ジュノ監督によるストーリーが起動すると、いささか説明の不可欠な主人公の紆余曲折が実に流麗かつ小気味よいタッチで語られていく様に驚く。さらに感激するのはパティンソンの起用法だ。従来のハリウッドでいかに彼の才能が無駄使いされてきたかがよくわかるほど、この監督はパティンソンの鈍臭いまでのフツーさを巧みに抽出し、これまでにない形で見事に輝かせている。加えてあらゆる面で『パラサイト』より大規模でありながら、常にリラックスして決してリキまない。だからこそ我々はラストの高揚に至るまでゆったりと身を委ねつつギアを上げていくことができる。このペース配分もハリウッドの教科書にはない独自の匙加減。決してポン・ジュノの最高傑作ではないが、名匠らしさが詰まった秀作なのは確かである。

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牛津厚信

4.5傑作映画群を想起させる特徴的な物語要素と描写

2025年3月25日
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鑑賞方法:試写会

笑える

悲しい

興奮

ポン・ジュノ監督が「スノーピアサー」や「パラサイト 半地下の家族」などで描いてきた格差社会への風刺や底辺で生きる人々の悲哀と闘争が、最新作「ミッキー17」でも反復される。原作はアメリカ人小説家エドワード・アシュトンが2022年2月に発表した「ミッキー7」(3年ちょっとで映画化・劇場公開というスピードにも驚かされる)。

ざっくりくくるなら、ブラックユーモアの効いたSFコメディだろうか。SFやファンタジーのファンなら、過去の傑作・話題作を想起させる場面に出会うたび、にやりとさせられるだろう。本作の肝となる空想科学のアイデアである人間の身体だけでなく記憶もコピーする技術は、クローン技術をさらに発展させたものと位置付けられるが、フィリップ・K・ディック原作でタイトルもずばりの映画「クローン」や、ダンカン・ジョーンズ監督のデビュー作「月に囚われた男」などを思い出させるし、人間扱いされない“使い捨て”の存在が宇宙での過酷な仕事に従事させられる点では「ブレードランナー」も近い。

惑星ニヴルヘイムの先住種族であるクリーパーについては、監督自身が「風の谷のナウシカ」をインスピレーションの1つに挙げている。地球外生命体とのコミュニケーションに関しては、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作「メッセージ」も思い出した。

大航海時代にヨーロッパ人がアフリカや南北アメリカで繰り広げた植民地政策(征服と収奪、先住民族の大虐殺や奴隷化)を宇宙時代に再現させたような地球人の蛮行は、「アバター」シリーズ2作でも見られた。「アバター」ではまた、ネイティリがジェイクを抱きかかえる構図がミケランジェロの彫刻「ピエタ」を再現していたが、これとよく似た構図が「ミッキー17」でも反復される。人間の業を引き受け命を落としては復活するミッキーに、イエスを重ねるキリスト教圏の観客も多いのではないか。

独裁者的リーダーがアメとムチで派遣団の人心をつかもうとするあたりは、ポール・バーホーベン監督がアメリカ的愛国主義を皮肉った「スターシップ・トゥルーパーズ」に通じる。「ミッキー17」の開拓団のリーダーであるマーシャルの優生思想は当然ヒトラーを想起させるものの、トランプの時代にも重なって見える。民主党支持者で反トランプ発言でも知られるブラッド・ピットが製作総指揮に、彼のプランBエンターテインメントが製作会社に名を連ねていることと、米国の政治情勢からの影響が少ない外国人監督が起用されたことも、けっして無関係ではないだろう。

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高森 郁哉

3.5飛行機で視聴。 なんとなく、セックスシーンがくる!!とビビったシー...

2025年8月28日
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飛行機で視聴。
なんとなく、セックスシーンがくる!!とビビったシーンがあり、一時停止したものの続きが気になり見始めたら、セックスシーンはありませんでした(何の話)

ロバートパティんソンは、トワイライトとTENETくらいしか知らず、逆に、ナオミアッキーはイギリスのドラマで最高だった事を記憶しており、スティーヴユアンはかなり好きで、マークラファロも「死ぬまでにしたい10のこと」の頃から好きな状態で鑑賞し、
ロバートパティンソンの魅力全開でとても小気味良かったです。コミカルさと皮肉と、なんかとっても安心して心地よく観れました。
私はオクジャがとっても好きでポンジュノのこれ系の作品が多分とても好きなのだと思うけど、今回のクリーチャーにも好感触でした。でもなら、オクジャの方が好きな話の筋ではあって、でもこの作品は作品として可愛くまとまってて、良かったです。

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Shihommatsu

4.0吐き気がするほどひどい設定

2025年8月23日
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鑑賞方法:VOD

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単純

ドキドキ

選挙に落ちた、カルトがバックについてる中身空っぽのポンコツ政治家が、独裁国家を作るために口車に乗せられた希望者を引き連れて別の星を目指す。主人公のミッキーはどん底の生活から抜け出すために中身をよく知らないまま契約を結び、エクスペンダブル(使い捨て人間)としてその宇宙船の一員となる。

星間旅行や植民地開拓には危険がつきもの。エクスペンダブルはその危険な任務を一手に押し付けられる役。船外活動で死んでも未知のウィルスで死んでも、人間のコピーを3Dプリンティングする技術で、バックアップデータから再生される。材料は自分自身の死体を含む、船内の廃棄物。なんせ何度でも生き返り可能なのをいいことに、安全性の確認はいい加減だし、科学者の雑な人体実験に延々と付き合わされたりもする。何度も何度も。

吐き気がするほどひどい設定だけど、嫌いじゃない。むしろ好きかも。

人間プリンタからミッキーがギコギコと出力されるときに、途中でちょっと機械の中に戻る演出がよかった。

設定はひどいが最後はわたしの思う正義が勝つ、後味のいい納得のいくラスト。カルトがバックについてる中身空っぽのポンコツ政治家が選挙に落ちすらしない国があるぐらい、現実だってたいがいひどい。こっちも映画みたいな納得のいくラストだといいんだけど、なんてことを考えた。

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jfs2019

3.0ロバート・パティンソンの演技はオモシロい

2025年8月19日
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悲しい

カワイイ

ロバート・パティンソンの百面相演技を堪能、
それだけの映画なのか。
この俳優は、こんなに人間味に溢れているのかと驚かされた。
コピー人間なのに、という所がミソなのか。

ただ、それだけで観るには面白さが持続しない。
素材単品ではきっと美味しいだろうに時間が経ち、のびてどんよりしたマズいラーメン、みたいな。
ポン・ジュノ監督の過去作『グエムル〜』『パラサイト〜』の出涸らしのお茶、みたいな。
139分、マズいラーメンと出涸らしのお茶に、もう飽き飽き。
もう、こんな店は来ない!と老害のようにちゃぶ台をひっくり返した。
ポン・ジュノ監督、まだ還暦前だぞ。フランソワ・オゾンだってまだまだ感性が衰えていないぞ!
(そんなに好みの監督ではないのでライトな感覚です。
また韓国に帰って韓国韓国した作品を撮るでしょう。
それがいい、それでいい。)

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なかじwithみゆ

4.0オモロかった。

2025年8月17日
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鑑賞方法:VOD

ミッキー17の17はそういう意味だったのか。
人類が他の惑星に移住する時のために、観ておきましょう。
危ういキャラクターの中でも
人道的正義を持つキャラ達により
物語が進んで良かった。

ナウシカは全く関係ないのかなと。

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丘の上ホライズン

3.0マイルド君とハバネロ君。

2025年8月17日
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SAKURAI

3.5ヒロインがいてくれてよかった

2025年8月13日
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鑑賞方法:映画館

興奮

驚く

ドキドキ

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もく

4.0ふつうにおもしろい

2025年8月12日
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鑑賞方法:DVD/BD

単純

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maru

3.5予想外に出てくるエイリアン

2025年8月11日
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鑑賞方法:DVD/BD

怖い

興奮

難しい

いや、彼らからすると我々こそがエイリアンなのだ。

人権を無視した科学だから、地球の外でやっちゃおうという無茶苦茶な理論。

死んでも記憶が引き継がれるので、なんとなくオールユーニードイズキルのような、タイムリープと似ているが、時間軸を戻るわけではなく、身体は新しいものに入れ替わる。
それにより、周りの人間からいいように人体実験されるわけだ。
おぞましい。
つまりあれだ。漫画の「亜人」に近い設定だな。
あっちより復活するラグは長いけど。
そして、あくまで記憶を引き継いで新しい身体に移すということなので、うっかりすると同じ人間が複数存在することになるわけだ。
そこから物語は展開していく。

そんなわけないやろ、という知能が高い生物が出てきたりと、意外な展開もあったりするが、そんなに期待は超えてこなかったかな。

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りんちゃん

4.0重たいテーマをブラックユーモアで包んで、エンタメ映画として単純に面...

2025年8月10日
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鑑賞方法:VOD

興奮

驚く

ドキドキ

重たいテーマをブラックユーモアで包んで、エンタメ映画として単純に面白かったです。
最後に赤いボタンを押して、赤いボタンのトラウマも吹っ飛んだのかな?

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KAZddo

2.5期待していたけど、

2025年8月6日
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鑑賞方法:DVD/BD

単純

劇場公開前の予告編では、面白そうだと思って観ましたが、想像していたストーリーとは違い期待を大きく下回りました

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S.S

4.0さくっと面白い

2025年7月21日
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笑える

楽しい

カワイイ

パラサイトほどザワザワせず、楽しく観られる感じ。
マーク・ラファロがト〇ンプダンス的な動きをしてて笑った。

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Hej

4.0ポン・ジュノ節が炸裂する

2025年7月18日
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微妙な評価の人が多いようだったので観るのが遅れてしまった。これは...ポン・ジュノ節が炸裂する秀作じゃないか。

SFになっても、格差社会への痛烈な風刺と人間の愚かさ、欲望、理性の白々しさ、底辺で不幸を被ることの暗さや悲しみを、ユーモアを交えて描く上手さは健在。むしろ進化し磨きがかかっている。
ジャンルを横断しつつ社会を冷静に見つめる視点が、植民地を目指すハードSFに載せて描かれる、なかなか大人向けな映画だなと思う。

「バットマン」、「テネット」のロバート・パディンソンとは別人のよう。ミッキー17とミッキー18その他との芝居の違いも面白い。役者は凄いなと思ってしまう。

クローン技術と死の概念を問い直しつつも、深刻になりすぎない、コメディになりすぎないトーンになっているバランスがお見事。

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Yuk

3.5人は様々な困難に出会う

2025年7月1日
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鑑賞方法:映画館

「可哀想な主人公」「優しい周りの人々」「悪」とベタな設定なはずなのに新しい感じがした。特に悪が時代劇の悪代官を思わせ面白い。
やはり言わなくてはならないのが、謎の生物がまるでナウシカの「オーム」でした。

時代が進んだら進んで色々と悩みも変わってくるのだろうな…。

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Kunihiro.Tanaka
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