チャレンジャーズのレビュー・感想・評価
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スポ根脳の行き着く先。
映画に夢中になる人生を生きてきて、何度かふと、自分の人生が映画みたいだったら映画なんて必要なのだろうか?と思ったことがある。映画を物語と言い換えてもいい。この映画のタシも、なんなら自分がスポ根もの超カッコいい主人公であると信じて生きてきたのに、不慮の事故と負傷で主人公を降りざるをえず、半ば無意識のうちにファイヤー&アイスの二人に「てめえらが最高の物語を見せろ!」と要求してしまっている。そんなのは他人のわがままであって、ファイヤー&アイスの二人はそこまでの器でもなければ、むしろタシの観客となるべきだったのに、タシの期待に翻弄されて右往左往することになる。これをラブストーリーだと言われるとピンとこないが一種の三角関係ではある。とにかくスポ根マンガのクライマックスの試合とか、ケンシロウとラオウの最終対決とか、そういうものに燃える人たちが主人公の役を押し付け合ったあげく、当人たちの思惑を越えてなんかやたらと燃える試合が実現してしまったわけで、ケンシロウとラオウとユリアとか、上杉兄弟と朝倉南とか、竜児と菊と剣崎とか、いろんなものにもなぞらえられる気がする。そんなスポ根的宿命の対決萌えで一本の映画ができる!と思った脚本家は、おそらくスポーツそのものよりスポ根に熱狂する心理について描いているのだと思うし、バカみたいに大仰なルカ・グァダニーノの演出もその思惑にピッタリである。まあ、ゴールはそこになるよねという話ではあるので、その先に想像の及ばない境地まで連れ出してくれたらさらにすごい傑作になった気がするが、そもそもそういう趣旨ではないというか、ないものねだりというものわかってはおります。
一人の女をめぐる男同士の意地のぶつかり合い。
ストーリー構成は映画「スラムダンク」と同じく一つの試合を軸に登場人物の過去が語られていく。
幼馴染でともにテニスの腕を磨きあった親友同士のアートとパトリックの二人。その二人の前に運命の女性タシが現れたことから、彼らの運命の歯車が動き出す。
終盤であの二人だけがわかるサーブ、絶対やると思った。あれでアートはすべてを理解する。最初から仕組まれた試合だと。
それを知ったアートはあえてタイブレークに持ち込む、もはや八百長も何も関係ない。お互いアイコンタクトで意思が通じ合う二人。
ここからはタシは関係ない。今までのしこりも何もかも脱ぎ捨てての真剣勝負だ。お互い笑顔でそれを確かめ合う二人。そこからの彼らの意地と意地とのぶつかり合い。ラストのボール目線での激しいサーブの応酬、その打ち合いは凄まじい。
まさに手に汗握る応酬のラスト、勝負がついたまさにその瞬間にネットを超えて二人は抱きしめ合う。
あだち充の「タッチ」もこういう風にしたらよかったのに。一番の親友で恋敵の弟和也が途中退場は反則だよなあ。達也と和也が南をめぐってこういうどろどろした闘いを見せてほしかった。でも少年誌だから三人の3Pシーンは描けないか。見てみたい気もするけど。
本作はまさに大人版タッチだ。
支配からの“卒業“・・・by尾崎豊
ラストのアート&パトリックが、試合を放棄して抱き合うシーン、
開放感に満ちていて、アートとパトリックの絆の邪魔者、
タシ・ダンカンの呪縛から解放された幸福感に満ちていた。
これは、女王陛下タシ・ダンカンからの【支配からの卒業】
であり、3人ははじめて対等になった気がして爽やかだった。
そしてタシの叫ぶ、
ブラボー‼️はなんだろう?
「いい加減自分の頭で考えて行動しろよ!!」
的な気持ちだろうか?
とても今時の映画らしくない毛色の変わった作品で面白かった。
監督のルカ・ガルディーノはいい意味で次回作への期待を
ぶち壊してくれる。
「君の名前で僕を呼んで」
で、美少年の初恋が男性の大学生・・・という一夏の成長物語。
期待された次作はなんとシャラメ君が人肉を美味しそうに頬張る
吸血鬼映画の「ボーンズ・アンド・オール」
そしてまた最新作はなんの関連もないスポーツと友情と、
ひとりの女を好きになる男2人の3角関係。
12年前の学生時代、
試合で大怪我して選手の道を絶たれたカシ、
8年前の、アトランタ、
アートを選び婚約したカシは、その日もパトリックと消えて行く。
★そして12年後の現在。
4大大会を制覇した名声のあるプレイヤーになっているアート。
しかしキャリアは落ち目で勝てなくなっている。
妻はもちろんタシで、リリーと言う娘がおり、タシはアートの
マネージャーとして君臨している。
一方のパトリックは大学に行かずにプロテニスプレイヤーとして
ツアーをする生活を選んだが、12年後の彼は世界ランキング271位。
所持金七十ドルでモーテルにも泊まれずに車で寝泊まりしている有様。
★★そのアートとパトリックが、「チャレンジャーズカップ」の
決勝戦を戦うことになる。
前夜にカシは、「アートを勝たせて!!」と頼みに来る。
アートの引退の花道を作るつもりなのだ。
この最後の試合は、見てるわたしはかなり盛り上がった。
溜めを使った演出で、正直言って長すぎるし、細切れの試合で
回想が何回も入り、進まないのだが、
この古風な演出が結構悪くない。
ゼンディヤの強靭なまでの美貌に男たち同様に、
わたしも平伏す映画だった。
ゼンデイヤの180センチのプロポーションが贅肉ひとつなく、
そのスンナリと真っ直ぐ伸びた小麦色の脚線美は、
ミスユニバースのワールドチャンピオン並みに完璧だ。
主役としてなんの不足もない。
たまにはこんな変わった古風なスポ魂も映画も良いものだ。
新しい三角関係のカタチ!間違いなくゼンデイヤの代表作!!
思わぬ怪我でプレイヤーからコーチになったタシ(ゼンデイヤ)と
夫婦である超一流テニスプレーヤーアート(マイク・ファイスト)、
アートと幼馴染みのテニスプレーヤーパトリック(ジョシュ・オコナー)による
テニスを軸とした三角関係を描いた作品と捉えました。
三角関係はタシと男たちのみならず、アートとパトリックもそうだと思いました。
冒頭のタシとの3人でのキスシーンからのいつの間にか男2人での長いキスシーンだったり
ふたりの幼い頃の恥ずかしいエピソードだったり、チュロスを2人で一緒に食べるシーンだったり、
サウナで一緒に入ることになってしまったシーンとこれでもか!と2人の関係性の強さを表現したシーンを見せつけられます。
タシは男2人を振り回しているようでいて、アートとパトリックの関係性が羨ましかったりもするのかなと
思いましたね。
この作品って本当にタシが主人公と言っていいのだろうか、、、3人とも主人公では?と思いながら観ていました。
3人の関係性を冒頭のテニス大会のシーン(現在)から、過去に行ったり現在に戻ったりすることで
多層的に浮かび上がらせてからの
ラストシーン。スマッシュするかと思いきやネットを飛び越し抱き合う2人に納得してしまいました。
久々に「やられた!」と感じたラストでした。
こうきたか、、、と。これは読めていませんでしたし、納得感があってシビれる終い方でした。
音楽もほぼテクノが鳴っていて、映画自体、気分が高揚するつくりになっていることから
非常にマッチしていましたね。カッコよかったです。
それからテニスの試合シーンのカメラワーク、特にボールの飛び方や突然プレーヤー視点になったりと
映画における新たなチャレンジも感じました。
それにしてもゼンデイヤの演技がすごい!表情や目の演技が迫力ありました!
間違いなく彼女の代表作になったのではと思います。
この映画はスクリーンで観たかった!それだけが心残りです。
サイン欲しい
最高にクールでホットでセクシーでダンシングでスピーディーでスローでラフでしたたかでスポーティでクレイジーでアートでチャレンジャーな映画でした。
タシを中心に2人の男がラリーをするというトライアングルの描写がとてもうまい。そして目線の先には審判が…っていうね。
最後のカモン!
には痺れてしばらく動けなかった。
でもなんだかんだで審判が一番イケてた。
退屈
個人的には全然合わず🤢
人間模様はまぁ面白いけど
タシの欲望と
アートの自信のなさと
パトリックの才能あるのに没落した理由
そんなところがもっと詳しく観たかったかな。
テニスの事がもっと詳しくて好きなら
楽しめたのかな。
三角関係
音楽やカメラワークを駆使し、飽きさせることなく駆け抜けた表現方法は見事でテニスのラリーの如く疾走感が凄かった。
観客席から試合を見ていたタシは
2人の人生すらも観客席から見ていたのか。
彼女はどこまでいってもテニスには一途だが
男たちにはどこか曖昧で不誠実。
タシとアートとパトリックの三角関係というよりは、タシとアート&パトリックとテニスとの三角関係のような印象を受けた。
試合終盤
サーブを打つ時「ヤッた」のサインをいつ出すのか?アートは八百長をするのか?
最後までスピードを緩めさせない工夫がみえた。
そのサインを見たあとにアイスからファイヤーに変わったアートが深く印象に残った。
凝った構成がいい感じ。
字幕翻訳は愛しの松浦美奈さん。
ゼンデイヤも、マイク・ファイスト(スピルバーグのウエストサイドストーリーのリフ役)も、よかった。が、一番印象強かったのは、ジョシュ・オコナーだった。だって帰らない日曜日の彼でしょ?ドラマ・the crownのチャールズ皇太子でしょ?ブリティッシュアクセントの貴族役しか観てなかったからさぁ。
アメリカのやさぐれたテニス選手で、お金ないけどナニがビッグで女にモテるなんて、ギャップあり過ぎよー。宿なしで臭そうなのに嗅ぎたくなるわぁと、性的客体として勝手に消費しました。
2019年のあるテニスの試合を通じて、タシとアートとパトリックの過去を13年前から時系列混ぜこぜかつ細切れで出してゆく、凝った構成です。タシの髪型で時代を見分けました。
タシはアートもパトリックも愛してはない気がした。彼女が愛したのはテニス。あとパトリックとアートの絡みに興奮したのもあるような。BLを愛でる的な。精神的な愛ではなく、アートとパトリック2人の関係を、彼らそれぞれを性的に消費はしてたと思う。女だって愛を伴わないエロスがあるってことを表現していると思った。
パトリックとアートは、テニスもタシも多分愛したのはけど、なんかそれ以上にお互いを愛しているのでは?と思った。
パトリックのサーブのフォームがなかなか珍しい(腕上げたところから構えてた)と思ってたら、第3セット、ブレイクされたら負けるゲームで、アートにだけ分かる「(タシと)ヤッたよ」サインを送る時に、あの珍しいフォームが生きてきて、おおって思った。
ロエベのI told yaってTシャツが、この映画のおかげでバズってるらしいね。40000円だって。誰か買って。ジョナサン・アンダーソンの衣装良かった。アートのUNIQLOウエアも良かった!
最近は見れてないけど、テニスは見るのが好きなスポーツのひとつなので、テニスシーンもなかなかに迫力あって、良かったです。
ホントの愛?友情?
トップテニスプレイヤーとして活躍しているタシ・ダンカン(女)と、そのタシ・ダンカンに憧れる、テニスプレイヤーのアートとパトリック男2人の話。
試合中の怪我で選手生命を絶たれてしまったタシ・ダンカンと、遊び人でタシと体の相性のいいパトリックと、テニス指導をしてもらい後に結婚した生真面目で一途なアートのストーリー。
とりあえず人の性格は幾つになっても変わらないのか私生活、女にだらしないパトリックと、結婚し子供も出来ても男にだらしないタシ・ダンカン、「アートを勝たせて!」と八百長試合持ち掛けて…、八百長試合を成功させる為に抱かれた展開にはガッカリ。
アートも八百長感察して、それなりに対応しながらも試合してたけど…、1人の女性を巡り不仲になってしまったが二人が仲良く抱き合って決めた感じで終わったけれどタシとパトリックの関係性がね~
あと、何度もあった過去を振り返る何年前とか週初めとか分かりづらいし、ラストの八百長試合には時間を感じてしまったかな…、試合前の八百長持ち掛けとダメな関係性で。
Deuce
今作を観終わった、というか観ている途中に出てきた感想がジャンプやマガジンで稀に出てくるこのエピソード限り、続きは一つも予想できない、というか作者が書くつもりのない闘魂注入鞭が飛ぶ、そんな読み切りを読んでいるみたいだなと思いました。
現在進行形で試合の様子を送りつつも、タシとアートとパトリックとの出会いを描いたり、恋に落ちる様子、身体を交わす様子、複雑な関係性、選手とコーチ、選手と選手、コーチと敵というシンプルながらも奥が深い絡みが見応え抜群で、スクリーンに釘付けになりっぱなしでした。
学生時代に出会った3人それぞれが恋に落ちる、というかアートとパトリックがタシにめっちゃ惹かれて、ホテルなんかに誘っちゃったりと年頃の男の子っぷりを見せつけてきます。
そしたらタシがまぁ上手いこと誘惑してくるもんですから、アートとパトリックがタシの横に陣取って、濃厚なキスをして体もサワサワしちゃって、でもタシの宥め方が抜群に上手いのもあって、本番手前で終わって焦らす、しかもこれを10年単位でやってのける物語自体のスタートラインだった構造に物語が進んでいくごとに震わされました。
日常描写ではタシに上手いことやられているアートの姿が印象的で、決して尻に敷かれているわけでもないのに、頭の上がらない感じはコーチと選手との関係性からなのか、この人に逆らったらアカンという本能からなのか、どっちとも取れるし、それ以外の何かかもしれない感じが好みでした。
主観視点、ボール視点、頭上からのショットでお送りするテニスの試合は見応え抜群で、ぐわんぐわん動き回るカメラワークにこれでもかってくらい興奮しましたし、どうやって撮ったのかという裏側も気になりました。
ラストシーンが素晴らしい作品が最近多いんですが、今作も例外に漏れず素晴らしく、止まらぬラリー、流れる汗、油断なんかしたら一瞬で負けが決まってしまう極限状態から繰り広げられるコート全面を使った白熱の試合風景、試合シーン自体特別多いわけでは無いのに、このラストだけでもスポ根ものをたっぷり味わったような感覚に陥りました。
最後のウイニングショットで2人が抱き合い、観客が湧き、タシが叫んだ勢いのまま終わる、思わず映画の中の観客と一緒に立ち上がりたくなるくらいワクワクドキドキさせてもらいました。
テニスのルールはざっくりとしか知らないので、ちょくちょくそのサーブは試しで打っていいやつなんだとか思ったり、あと現実でもちょくちょく見るんですが、なんでテニス選手はいの一番にラケットぶっ壊すんだろうなぁとモヤっとはしましたが、映画全体を通して見ると些細なもんだなと思いました。
ここから一気にギアが入りますよと言わんばかりに音楽でテンションを上げてくれるのも最高で、気持ちを入れたい時に今作の音楽を聴いたらエンジンかかりまくるだろうなと思いました。
メイン3人の演技がそれはそれは素晴らしく、特にゼンデイヤはスパイダーマンのMJでのイメージのまま止まっていたので(DUNEはありつつも)、ここまで欲の強い女性を演じれるのかという点に驚かされました。
ジョシュ・オコナーのやさぐれた感じも、マイク・ファイストの頼りなさげな感じも、試合シーンや日常シーンにうまく繋がっていくもんですから下を巻きっぱなしでした。
テニスを通しての関係性やコミュニケーションをここまで映画として成り立たせる手腕にあっぱれですし、良い意味で思っていたものとは違うものを観れた感動がそこにありました。
映画館で観れて良かったな〜と改めて思いました。もっと上映館増えてけろ〜。
鑑賞日 6/17
鑑賞時間 15:20〜17:45
座席 I-7
友情愛情
常人には理解できない友情と愛情の攻め合い。
時系列の挟み方は斬新。
音楽が所々上がる感じで良い!
魔性の女だが真を通しているのがまたいい。
終わり方はこれでいいのか?となった
ゼンデイヤの存在感!
悪女を挟んだ男女の三角関係を描く。
滑稽にも取れる内容を絶妙な駆け引きやバランス、ゼンデイヤの存在感で押し切った良作だった。
●とにかくゼンデイヤの存在感が作品に説得力と魅力をもたらしている。
ただのお色気悪女に写ったらすべてが水の泡になる内容だ。そこをあの憂いの眼差し、時
に攻撃的な視線、肉感で観客を納得させてしまう。
彼女が単純に男を手球に取るキャラクターだったら、こうも魅力的に映らない。
ひたすらテニスのために全存在を追い求める。ゆえに何を求めているのか明確にわからな
い。どちらの男性に気があるのか?そもそもどちらも求めていないのか?
複雑なのに強烈にシンプルに映る女性を表現したゼンデイヤには脱帽。
●男たちもいい。嫉妬に狂う心情をただ発散するわけでもない。恋愛と友情に揺れ動く感情
を見事に演じている。
●オナニーのバカ話から3人のキス、気づくと男二人でキスして煙にまかれて…。このやり
とりひとつとってもセンスがいい。
●映像センスもいい。撮り方が変わっているだけでなく、人物の心情を追うことを忘れてい
ない。
ラストでヒロインはどちらかの男を選ぶのか?あるいは男たちが彼女を捨てるのか?
3人の結びつきを説明ではなくまさにド直球で映像で押し切ったのが素晴らしい。
●音楽もいい。音楽なのに不協和音に聞こえる。ゴダールのソニマージュのリスペクトかな?
この監督、毎回、変わってるけど面白いなぁ・
素晴らしかった
恋愛映画はそんなに見なくていいかなと思ったのだけど、スポーツ映画は大好きなので、どんなものだろうと半信半疑で見たら素晴らしかった。恋愛もテニスもどっちもドロドロで、人間臭くて、時には泥に手を突っ込むことも辞さない人が描かれており最高だ。
特に素晴らしいのは、奥さんが夫を勝たすために相手と寝る、しかし試合になったらそんなのそっちのけで勝負に出てしまい、取り決めなど度外視で勝敗がゆらぐ。こんなスリリングな試合見たことがない。とんでもない試合だ。途中でパトリックが、サーブのやり方で奥さんと寝たぞとアートに示すさりげなくも決定的なことをするのとか、表現のレベルがすごい。
恋愛と試合が混然一体となっている。みんなそれぞれ魅力的でそうなってしまうことに違和感がないし、どう転んでも納得がいく。すっごく面白い。
時系列が前後して混乱するのは、物語る以上仕方がないけどもうちょっと整理されてもよさそうだ。
足をひねっただけで膝の皮膚が裂けて骨が飛び出すほどの大怪我でびっくりした。
このお姫様は、生粋の腐女子だったようですねえ
2024.6.13 字幕 MOVIX京都
2024年のアメリカ映画(131分、PG12)
女性テニスプレイヤーを巡る二人のテニスプレイヤーを描いたラブロマンス映画
監督はルカ・グァダニーノ
脚本はジャスティン・クリツケス
原題の『Challengers』は、劇中に登場するトーナメントの名前をもじったもの
物語の舞台は、アメリカのニューヨーク州ニューロシェル
そこでは全米オープン出場を賭けたトーナメントが行われていて、決勝のカードはアート・ドナルドソン(マイク・ファイスト)と彼の元親友のパトリック・スワイグ(ジョシュ・オコナー)だった
二人の試合を見守るのは、アートの妻であり、パトリックの元カノでもあるタシ(ゼンデイヤ)で、その勝敗の行方には「あること」が隠されていた
彼らの出会いはジュニアの頃で、当時ジュニアの絶対的な王者だったタシに、アートとパトリックは恋焦がれていた
ダメ元で部屋で会わないかと誘ったところに彼女は来て、明日の試合で勝ったほうに電話番号を教える、と挑発する
翌日はジュニアの男子決勝で、当初はアートの祖母を喜ばせるための八百長をするつもりだったが、パトリックは手を抜くことなく、タシの番号をゲットした
アートはセックスしたら合図をしろと言い、それはアートのサーブを真似するというもので、パトリックはそれとなく関係を伝えることになった
それからタシはパトリックと付き合うようになり、もともとコーチ志望だったタシは、あれこれとパトリックに意見を言うようになっていく
だが、パトリックはテニスに口出しされることを嫌い、それが原因で大喧嘩になってしまった
喧嘩別れすることになり、その影響でメンタルがボロボロだったタシは試合中に膝を痛めてしまい、選手生活を断念せざるを得なくなってしまう
そして、その後アートはタシを支え、そして結婚へと至る
タシはアートの専属コーチとなり、二人は二人三脚でツアーを戦っていくことになったのである
映画は、かなり時系列が入れ替わりまくる内容で、あっち行ってこっち行ってを繰り返していく
基本的にはニューロシェルの決勝の間に回想録が入っているだけなのだが、回想録のなかでも何回も微妙な時系列が変化していくので追うのが難しい
ニューロシェルでふたりが対戦することになったのは、自己流で伸び悩んで地を這うパトリックと、選手としてのピークを迎えて成績下降しているアートが同じようなところにいたからだった
その試合に勝って、表舞台に出ようとする目論見があるのだが、アートはこの試合を最後にしようと考えていた
だが、タシはこの大会に勝って、もう一度自信を取り戻してほしいという願いがあり、パトリックと駆け引きをすることになる
そして、そこで得た代償というものが、試合の中で暴露される、という流れになっている
このあたりの伏線の回収が面白い映画で、浮気して元恋人と寝る妻に愛想を尽かすアートと、めんどくさくてヤバいから体の関係だけでよいと思っているパトリックが、「タシの押し付け合いをする」という感じになっている
だが、そんなことも露知らず、タシは自分のために二人が戦っていると思い込んでいて、そこで「試合中にトリップしたときに発する言葉:Come On!」と叫んでしまうのである
いずれにせよ、ラストの「Come On!」の意味がわかれば「タチの悪いブラックジョーク」になっていることがわかる内容で、頭の悪いお姫様を揶揄する映画となっていた
このあたりに底意地の悪さが露見しているが、監督の表現としてはとてもマイルドな部類であるように思えた
テニス要素は設定程度になっているが、そこまで難しいシーンはないので、男を翻弄してきた女が逆襲される、というテイストを感じられればOKなのだろう
中毒性ある!!
ゼンデイヤが出るのでこれは絶対観なきゃと
楽しみにしていましたが、本当に最高…!
ゼンデイヤの美しさとテクノポップなクセになる音楽と
先の読めない展開にドキドキ…
そして最後の最後に全部持っていかれた!!
ハマればすごく中毒性がある映画かと。
私はもう一度観たい!
トムホくんは大丈夫なのかい?笑
最初にユニクロを着ていたことにあがった笑
世界にユニクロだ!って思った笑
そして、とても多いキスシーンに何故そこでキス?と思う部分が多かった笑
ゼンデイヤさんはとっても綺麗なボディーでおしりがとても良いおしりしてて見惚れてしまった!
ゼンデイヤさんのチームの赤のユニフォームの帽子が可愛くて、ボトルも可愛くてグッズがして欲しい勢いだった
そして、長いとても長い上映時間長い笑
あんなモテモテの魅力的な人になりたいものだと思った笑
自分が怪我した時に支えてくれた彼を裏切るのかと思ったが、そうすることで彼がまた燃えてくれると思い、その行動を取ったのか
彼女が仕向けたことなのか自然とそうなったのかわからないところもあった
若き頃のゼンデイヤさん、彼氏にアドバイスして、自分の思う道を歩かせようとしてるのかというように思えた
自分が強いからこそ相手のできない部分に目がいってしまうのか、自分より弱い男は無理なのが少し納得出来るシーンでもあった
まあ総じて3人ともクソではあった笑
理解できないところは多々あった笑
もう1回見れば内容がもっと理解出来るかもしれないが配信を待とうと思う笑
時間軸があるところもよかったし
ボールやテニスラケットの目線のカメラワークも迫力があってよかった
現在シーンの親友ふたりのサーブの合図で空気感が変わるシーンもとてもよかった
気持ちにスイッチが入った感じとあの独特な音楽が気持ちを躍動させられたと思った
とにかく、ゼンデイヤさんのスタイルとエロいキスシーンとドナルドくんがかっこよくて私はドナルド派ですって思いました笑
四角関係‼️
この作品はルカ・グァダニーノ監督が映画ファンを唸らせてくれる傑作です‼️幼なじみの二人のプロテニス選手、パトリックとアートと、怪我によって選手生命を絶たれた女子の花形テニスプレイヤー、タシの十数年に及ぶ三角関係をスリリングにスペクタクルに描いています‼️やはり映画ファンであれば、フランソワ・トリュフォー監督の「突然炎のごとく」を思い起こしますよね‼️しかも今作は物語の時間軸が巧みにフラッシュバック‼️パトリックとアートがタシと出会う13年前から、現代、8年前、週始めとか、細かい時間軸を巧みに行き来しながら観る者が混乱することもなく、ダイナミックにスリリングに魅せてくれます‼️そしてテニスの試合のシーン‼️スローモーションや手持ちカメラによるブレた映像など、様々な技巧を駆使して、テンポ良くスピーディーに描かれていて見事ですね‼️そしてクライマックスのパトリックとアートによる試合では、打ち合うボールに合わせて観客が首を振る中、一人タシだけがうつむいているカットは映画ファンならすぐわかりますよね、ヒッチコック監督の「見知らぬ乗客」へのオマージュでしょう‼️そしてパトリックがアートのサーブスタイルをするシーンの感情表現も素晴らしい‼️出演者ではやはりゼンデイヤですね‼️怪我のためテニスを諦め、なんとか夫アートをテニス選手として大成させようとする中、破茶滅茶だけど自由なパトリックへ多少未練があるタシという難しい役を、体当たりで熱演して頑張ってます‼️「砂の惑星」シリーズと並ぶ代表作だと思います‼️そして音楽‼️ジャンル的にテクノなんでしょうか⁉️キャラたちの欲望や焦燥、不安定な脆さといった様々な感情を見事に盛り上げる、ホントに刺激的で素晴らしい音楽でした‼️ひょっとしたらタシをはじめとするこの三人のキャラは感情移入出来ないキャラなのかもしれません‼️ただ、この作品をタシ、パトリック、アートの三角関係を描いたものではなく、そこにテニスを加えた四角関係の映画として観た場合、メチャクチャ感情移入してる自分がいました‼️
ゼンデイヤ、最高にカッケー!!!白熱のバトル! ラスト、ゼンデイヤの叫び!
事前情報、予告、予備知識一切なし。
テニスの映画ということすら知らずに、ゼンデイヤ主演!とポスター絵柄のイメージ(グラサンの中に気が付かず)だけで、鑑賞を決定。
トップ・テニス・プレイヤーのタシ・ダンカンは、最強のテニスプレイヤーであることに執着する。
しかし、彼女自身が試合中の怪我で選手生命を絶たれると、言い寄って来た親友同士の青年二人を手玉に取ってテニスで競わせる。
彼女をものにしたい二人の下心は、したたかな彼女の前では純粋で幼い。
そこから付き合う相手にもテニスで勝つことを要求続けるという人生を歩む。
十年以上の時を経て、ついに彼らはトーナメントでの決勝戦で対決する。
ここでも、試合前夜のぎりぎりまで男を翻弄する彼女。
いくつもの回想シーンを交えながら、試合は互角の勝負になる。
八百長を仕掛けるのか、受け入れるのか、真剣勝負に挑むのか。
さらに、二人にしかわからないジェスチャーの合図、突然の伏線回収。
このままどちらかが勝って終わるのかと思わせながら、
ラスト、実現した最高のラリーに、男二人は抱き合って喜ぶ。
女は、最高の興奮の時を迎える。
この意外な終わり方面白かった!
とにかく物語前半、プロデューサーとしても参加しているゼンデイヤのテニス・プレイヤー姿が超カッコいい。
有名企業のタイアップポスターの姿もさすがに様になってる。
さらに、テニスボール主観!の映像が目新しく、テニスシーンでは音楽でも盛り上がった。
欲望まっしぐら 身も蓋もなさが痛快
女が男2人を手玉に取る話しと思いきや、そうとも違った。タシの怪我の原因はパトリックとの関係の不安定さでもあるし、アートが持ち込んだ会話がきっかけにもなってる。完全にタシが優位に立ってアートとパトリックを操ってる様な単純な構図じゃなくて、もっと微妙な力関係に見えた。
評判通り音楽も凄く良かった。ノリノリの曲がズンドコ流れる中、汗が滴る男の顔や身体が妙にじっくりスローで撮られてたり、シャワーやらサウナやら執拗に男の裸が出てくるのも強引過ぎて笑っちゃう。でもまんまと気持ち良くもあったり。
撮り方も凝ってて、ラケット目線とかボール目線とか思いつきでただやってみたかっただけ、みたいなノリの映像が満載。そんなにリアリティ重視の内容でもないから向こうの仕掛けに乗っかって単純に楽しめた。
個人的には丸の内ピカデリーの大画面で観れたのも良かった。終盤の試合シーンはアクション映画さながらの盛り上がりがあったし、音楽の存在感も大きいからなんならこの作品、IMAXとかの大音量での鑑賞に向いてるのかも。
全21件中、1~20件目を表示