「刺さる人には刺さる」バービー Puniさんの映画レビュー(感想・評価)
刺さる人には刺さる
クリックして本文を読む
最初は可愛くて楽しくておバカな感じで始まったこの映画。もっとライトな感じかと思いきや、人間世界に行ってからが重い。おバカなキャラやシーン満載なのは変わらないけど、バービーが感じる違和感(異質なものに対しての奇異の目、女性が性的な目で見られること、など)、ケンが現実社会は男性社会でありバービーランドは男性蔑視社会だと気付くこと、男女の対立、男性社会内での抗争など、風刺が効きすぎて私は笑えず。
最後も、結局バービーランドは元通りで、ケンはなりたい職業には就けない。
そして予想外に泣きまくった。
秘書のお母さんの心の内の叫びのシーンで泣き、最後のバービーが生きる道を選択するシーンでも泣き、見終わった後も余韻で泣き…心と顔がグチャグチャ。
秘書のお母さんの言葉は、私がアラフォーのワーママで同じ立場で、日頃から感じてくれてることを言語化してくれたからかな。会社員としても母親としても求められるものが多く、日々忙しく頑張ってるけど、どれも中途半端で、私は自分らしく生きていけてる?私はこれがなりたかった自分?って自問自答してるから。
最後の「あなたは何にでもなれる」ってすごく素敵な言葉。でも、本当は「何にでもなれる可能性はあるけど、なれないこともある。」なんだよね、現実社会では。この映画で足りないなと思ったのは、その事実に気付いた後の救いかな。ただ既にもう色んなテーマが盛り沢山のこの作品に求めすぎでもある。
コメントする