「美しいってパワー!それでいいんだっけ?」バービー ターコイズさんの映画レビュー(感想・評価)
美しいってパワー!それでいいんだっけ?
切り口は面白いけどコメディとしてややくどいし描いてることが間違ってるわけでもないけど洗脳を解く言葉は、この作品のキーだと思うんだけど、それがしっくり来なかった。そうだね、美しく賢い私達がもっと幸せになれないのは世界がおかしよね?確かに。でも目線がそこなので浅く感じたのも確かだ。ハイスペックな私達はもっと幸せになっていいはず!っていうメッセージが視野にいれてない話について指摘するのはずれているのかもしれない。でも、グロリアの娘が指摘するバービーへの反感や嫌悪、有害性は、ケンが持ち込む派手な有害性がコメディタッチで延々と描かれることで有耶無耶にされてしまった。多くの女性は、ルッキズムに嫌悪感やコンプレックスを抱きながらもそれを内面化してると思っていて、バービーというのはルッキズムの象徴だ。いかに個性を大事にしているとはいえ。自分自身がいまいち処理しきれないなと感じているルッキズムやそれに伴う自己矛盾について、この作品はきれいに「気にしない」というスタンスだったことに、というかルッキズムの頂点女性による「生きづらさ」だったことで、もどかしいというか乗れなかった。
グロリアのキャスティングがアグリーベティだったのは意図的なんだろうか。あの作品も今ならあんな作りにはできないだろうけど。ちょうど9月公開のピギーのあらすじを読んでて、どうしてもバービーとの対比が気になった。ピギーがコンプレックスを抱き、そしてピギーを追い詰めるのはバービーじゃないのかな。バービーランドにはピギーの居場所はないの?美しくもなくそして美しさに価値を見いだせなくて能力も秀でてないなら、いられないおとぎの国の悲喜こもごも、やっぱりそんなに乗れないな。
同感です!
洗脳を解くのに一人ひとり呼ぶってのは効率悪い。繰り返し感がシンドかったです(笑)
一斉放送とかでやればいいのに…
炎上騒動もそうですが、純粋に作品自体が面白くなかったです(笑)