「サスペンス、ミステリーに関心がなくても面白い」告白、あるいは完璧な弁護 町谷東光さんの映画レビュー(感想・評価)
サスペンス、ミステリーに関心がなくても面白い
たぶん20分ほどかけてレビューを書き終え登録、という段で消えてしまった…。過去、当サイトで何度も経験している。悔しいので、書き直しているところ。
年にせいぜい10数本の映画しか見ていないが、映画館か試写室、スクリーンで見るものに限っての話。
昨年まではその3分の1ほどが韓国映画-2022年は19本見たうちの4本が韓国映画だった。
本作は、今年11本目のスクリーンで見る映画となるが、韓国映画では1本目となる。
僕自身は、サスペンスとミステリーの違いもよく分からず、映像作品での謎解き、犯人探しを主題とした作品への関心は薄い。
本作は、新宿に出た際、帰宅するには時間的に早かったので、韓国映画を常にやっているシネマートをのぞいたところ、丁度上映間近のタイミングだったので、劇場に入った。
新聞の映画評でこの作品について読んだかもしれないが、記憶に残っておらず、毎度のことながら、作品への事前知識はないままに鑑賞した。
水曜日の割引デーとあってか、7-8割ほどの客入り。シニア料金の僕にはあまり関係ないが、それなりの話題作であると感じる。
映画そのものは、なかなかの力作。
今や、経済的にも文化発信力でも世界の先進国といえる韓国。その国でできた映画だけはある、という感じだ。
帰宅後、Wikipediaで調べ、原作がスペイン映画だと知ったが、今の日本でこれだけのサスペンス作を撮れるだろうか。予算的にはここまでかけられないのでないか。
サスペンス、ミステリー作ではありがちだが、登場人物があまりにも安易につながってしまう点があまり好きではないが、本作では終盤でホロリとさせられる人間関係が描かれるなど、謎解きだけではない、ドラマの深みもあった。
僕の妻は、ミステリー、サスペンス好きでテレビドラマを大量に録画して見ている。NHK-BSのポアロシリーズなどは、擦り切れる(今の時代そんなことないが)ほど見ている。
そんな彼女は、まったく韓国の映画、ドラマなど見ないけれど、こういうのを見てものの見方を変えてもらいたいもんだ、と思った次第。