aftersun アフターサンのレビュー・感想・評価
全64件中、1~20件目を表示
子も持つ親のための作品
終始単調で、劇的な展開はない。
親子の心の動きをただ静かに映し出す作品。
余白が多く、主人公が幼い頃に捉えきれなかった父の姿がうまく表現されていた。
大人になりその余白が想像で埋められるようになってくる。
親子関係を静かに見つめ直したい時に観るのが良さそう。
ポール・メスカル演じる父は、娘を大切に思いながらも大人になりきれない中で若くして大人になったので、深い愛情を持ちながらも、どこか距離を感じる。彼なりの理想と現実があって、その隔たりに心がついていけずに情緒が不安定なことも。背中と表情だけでそれを表現できるのがすごすぎる。
自立と好奇心に揺れる思春期の娘ソフィの自然体な演技も素晴らしかった。
自身が親と過ごした記憶と、自分が親になってからわかる想いには大きな隔たりがあって。
明確に答え合わせをするものでもないが、発した一言、ふと見せた後ろ姿、些細な言動から振り返ると感慨深い。
朧げだが確かに感じる距離と愛情を思い起こした。
個人的には娘がもう少し成長したら見返したい。
観ながら分かればもっと面白かったと思うが
この映画に対して多くの人が何かを感じとりそれぞれ好きに考察するレビューを見て、懐の深い作品だなと思った。
考察の多くは、一部、何言ってんだ?なものもあるけれど、そうかもしれないなと思えるだけの説得力のあるものであり、且つ結構バラバラなことを言っていて、面白いと思った。
私個人は、観終わった直後はよく分からなくて、多くの引っかかりがあるものの、その答えが見つからずにいた。
まあそれでもいいかなと思ったのだけれど、いつものように妻とのディスカッションを経るころには薄っすらながら見えてくるものがあった。
なので、自分なりの、いわゆる考察を書こうかなと思う。
ポール・メスカル演じる主人公のカラムは、大人になりきれない人なのだ。そのことについて自身でも自覚し悩んでいる。
具体的にどういった部分で大人になりきれていないと本人が考えているかは定かではないが、少なくともソフィの保護者としては不適切なところは垣間見える。特に後半は。
分岐点はカラムが誕生日を祝われるシーンだ。ソフィが周りの観光客に根回しして皆でバースデーソングを歌う。
このときのソフィの行動は大人びたものだったと言えるだろう。
もうカラムの導きなど必要としないかのような自立した行動だった。
カラムはここで泣くが、誕生日を祝われたことに対する喜びなどではない。ソフィが自分を飛び越えて大人になっていくことへの絶望の涙なのだ。
このシーンを境にカラムとソフィの関係性が逆転する。
カラムとソフィの見た目を無視し冷静に判断すると分かるが、どっちが保護者なのか分からなくなるのだ。いや、どちらかと言えばやはりソフィの方が保護者に見えるのだ。
兄弟に間違われたことに対して、執拗に父親であることをアピールする。
おそらく貧しいであろうにもかかわらず、高価な絨毯を買う。
作中でカラムは、カラムなりに大人になろうともがいた。しかし⋯。
批評家の評価が高い作品で、そこまで面白いとは感じなかったものの、最初に書いたように、自身で好きに埋められる余白の多さ、懐の深さは興味深いと思った。
観ている最中にもっと理解できれば面白いと感じたかもしれないけれど、残念ながら自分の理解力でそれは無理だった。
ありふれた日常なのに深くて美しい
最初、スローテンポなのとあまり説明してくれないので観るのが苦痛に感じたが、
旅先という非日常ではあっても、ごく普通に生きてる親子という意味でありふれた日常なのに、
とても大切なものを美しく映した映画と感じた。
カメラの切り取り方が良い。
ベッドに座った父が鏡とテレビに反射して映ってるのとか。
バスで移動してるとき車窓からの風景とか。
大事な話をしてる父娘を遠景で湖?の中にポツンと映すとか。
ソフィが感情や自分にとっての大事なことを、言葉にして父に伝えられてるのがすごいなと思った。
自分の頭で考えて生きていれば、11歳でもあんなにしっかりしてるのかな。
父の好きな歌を、一人でも、上手くなくても、小さな声でも最後まで歌ったり
近くに居合わせた人に父の誕生日を祝ってと頼める愛にあふれた娘。
お互いに大切に思ってて、言葉で関わり合えてて、
羨ましかった。
30歳というのに、娘と並ぶと兄に見える見た目の若々しさとは裏腹に、愛しているから大切だからこそ?言えない自分の苦しみを抱えて苦しんでいる父…
一人置き去りにしてしまった夜に、ソフィを探しに行くのかと思いきや昏い海に飛び込んでいたり、全裸でベッドに突っ伏してたり、一人でむせび泣いていたり…
愛しているよ、忘れないで のメッセージとか
なんでも話してね、覚えていてね、と伝えたりとか、
真摯に娘と向き合う父としての姿は、老成していて、
苦しみを他責にせず自分の中で苦しんでいるように見え、この父と娘に幸せになってほしいと願ったけど、はっきりとは描かれないがそうはならなかったのだろう…
故郷のことを、「生まれ育った地でも一度離れると居場所でなくなる」「故郷と感じたことはない」
「行き着く先は誰にもわからない」
「生きたい場所で生きろ」
「なりたい自分になれ」
「時間はある」
と言いながら娘の眉やおでこを撫で続けた父に、
苦しみから逃れて日常のささやかな人生を生き続けてほしかった。
遠くからでも、娘と話せる相談相手として生きててほしかったと思う。
(なぜか私には父があのあと自ら死を選んだように思えてしまって…)
でもそれは父にとって解放なのかな…
少しだけ映った大人になったソフィが、あまり幸せそうに見えず、父の不在を感じた。
タイトルなし(ネタバレ)
こういう静かでじんじんくる映画めっちゃ好き
カットの繋ぎ方がきれいやった
トルコの青い空と海がきれい
ベランダで洗濯物干すシーンの色合いが好きやった
パパ、若くて優しくてかっこいい
面白いこと言うけど、なんか影がある
ソフィの「11歳の誕生日は何をした?」って質問の答えで、
充分に愛されずに育ったことがなんとなく分かった
誕生日の歌を歌ってもらった後に1人で号泣してるシーン辛かった
ソフィは大人びててかわいい
ちょっと背伸びしてるとこも、まだ幼い笑顔もめっちゃかわいい
最後の夜のパーティで抱きしめ合ってるシーン
パパの体温感じた
パパ、あの後自殺してしまったんだろうか
お願い行かないで、と強く思った
泣ける
娘ソフィーを見つめる眼差しとか、若いながらもティーンエイジャーを心配する親心とか。
若いからこそ、か。
11歳のソフィーが「パパは131歳に〜」とホームビデオで撮影しながらお茶目に言うので、え?31歳?!と。
妹と間違えた若者がいたけど、確かにそうだよね。
その頃抱えてたカラムの悩み苦しみは最後までわからないが、号泣するシーンの背中を見てはもらい泣き。
カメラワークも独特で、交錯する映像からいろいろ想像して胸が熱くなった。
ソフィーが応募したカラオケ。
カラムは最後まで参加しない。
中途半端に参加させない演出。
観光先で親子で太極拳?をするシーン。
なぜか白ソックスの2人。
ビーサンでも良さそうなのに。
最後に踊る2人のシーンも、空港で別れるシーンもどれも好きだった。
変顔しても何をしても可愛いんだが、別れを惜しむソフィーが可愛らしくてまた泣ける。
大好きなアイルランド。
アイルランドのお気に入りの俳優さんがまた1人増えた。
父の見えない内面を思い返す娘
何か起こるのかと思いながら見るも大したことは起こらない、そんなホームムービー的映画
けれどやはり何か起こりそうな不穏な空気が漂っているのは、父に垣間見える不安定性や、絶妙な距離感で成立している父娘の関係性によるもの
見終わってから、ああこれは娘が昔のビデオを見て思い返していたのだと分かる仕組み
娘の前では基本的に優しい父、けれどカラオケに誘っても歌ってくれない父、それでいて夜中に娘を置いて先に帰った挙句先に寝てしまう父、ただ日焼け止めはしっかり塗ってくれる父。水球に無理やり入れられて置いてけぼりにする父。
11歳の誕生日について聞かれて撮影を拒否する父。どうやら父の家庭は一筋縄ではなかったよう。
お祝いの歌をみんなで歌っても素直には喜んでくれない父。娘を愛しているという手紙を書く父、それと同時に夜中こっそり泣いている父。
夜の海へ向かう父の姿に象徴されるような、掴めそうで掴めない、どこか不安定な父親。
娘には全てを晒さない、何かしらの傷を抱えているだろう父(離婚の理由もはっきりとはしない。意味深に描写される2人の少年のキスシーンからは、父のセクシャリティももしかすると何らかの関係はあるのかもしれない(明確な描写はなかったはず))
きっとそれは11歳の頃より大人になってからの方が、娘的にも思うところは増えてるのではなかろうか
(娘も最終的にはレズビアンなよう)
上の父親のことと並行して、娘の思春期の描写も丁寧に行なっている。
本編では年上たちの恋愛や振る舞いが気になる。お酒を飲んでるシーンや恋愛の話をしているシーン。プールの中での男女の密着のシーン。
大人っぽく見られると嬉しい。
友達に好きと言われてキスをした。
などなど
極めて曖昧ながらも繊細な映画。
まさかこんなに泣かされるとは‥予想外でした
グラディエーターⅡで初めてポール・メスカル氏を知ったので
どのような俳優さんなのかみてみたくて
この作品を鑑賞してみました
芸術性が強い難解な作品を予想していました
でもとりあえず観てみたら
退屈なところもなくて
とても良かったです
父と娘の微妙な関係
離れて暮らす親子の繊細な感情
不安定な気持ちの動き
そいうところがうまく表現できていました
めちゃくちゃ感情移入できました
音楽も良くて
特に最後の「アンダー・プレッシャー」が長めに流れて
感極まりました
本作は実際に娘がいる父親さん達には
特別な思いで鑑賞できる作品ですね
父と息子ではまた違ったものになるだろうし
父親を嫌いじゃない娘さんが
大人になった時に父親の若い頃を思う感情が
うまく表現されている作品
それにしても
グラディエーターⅡとは全く印象が違う
ポール・メスカル氏
繊細な役もいいですね
今後もご活躍が楽しみな俳優さんです
自分には合いませんでした
わかりにくい映画でした。2回見たいとは思いません。眠たくなります。このストーリーならショートムービーで充分だと思います。
ホームビデオで撮影された他愛もない親子の映像を見せる意味はラストの伏線なのはなんとなくわかりましたけど、あまりにも長い。他人の結婚式の動画を見せられてる感じでした。そしてラストのオチも途中から何となく読めてしまいました。
こんなにほのぼのしてるならラストはひっくり返してくるだろうと。予想通りでちょっと拍子抜けでしたね。
2時間使ってホームビデオで撮影した映像から親子関係を間接的に訴えるよりも、もうちょっとしっかりストーリーを作り込んで欲しかったです。視聴者に丸投げしすぎです。オチまで間接表現でボヤけまくっる印象しかなかったので、何を伝えたいのかわかりませんでした。
ものすごく高評価なので気になって見たので時間を返して欲しいくらいです。
伏線だらけ
悲しい
同年代の娘を持つ母として、また離れて暮らしているのも同じの私としては泣ける
我が娘と我が夫と重ねて観たらなかなかヤバイ。。。
我が娘が大きくなったら、時が来たら、アフターサンを観せようと思う。夫は亡くなったわけじゃないが。
終始パパが暗かったのはそういうことだったのか、、
形見にしようとお金も無いのに背伸びして買った高級絨毯。。。。
購入した時も死を考えていたなんて、辛い、、
伏線がたくさんあった
伏線で、このパパは長生きしないんだろうなあ、、と読み取れた。(自分が40代なんて想像できないという青年との会話や、スキューバダイビングでソフィがビデオ撮影した際に『バイバイ、バイバイ、バイバイ、バイバイ、』と少し茶化した口調で連呼していた、)タバコ吸っていて伏線で娘が「タバコはガンになるよ」と言っていたからガンなのか?とも思い、娘に余命短いけど隠してるんだろうなあ、と思っていた。
鬱で自殺を考えていたんだね、パパ。。
だから終始暗かったんだね。
暗いと思いきやダンスはノリノリだったり感情の浮き沈みもあったんだね。
残されたソフィは悲しすぎる。。
父親が自殺は辛すぎる。
、、、なんとも良い映画だった。
私の中で星四つはなかなかない。
よっぽど、余韻に浸ることができたか、もう一度観たい、と思えるか、心にシーンが残るか、で評価するがこれは星四つ。
ちなみに星5つはモダンタイムスやタイタニックなど。
暗喩が多すぎてわかりにくい
両親が離婚して母親と暮らすソフィが、久々に父親とトルコ旅行する話。映画の大部分は父親と娘との交流であったが、非常に素晴らしく描かれていた。
父親が深夜の海に行ったので、自殺するんじゃないかと心配したが、ちゃんと部屋に戻って裸で寝ていたシーンがあったので安心した。いずれにしても、所々に忍ばせている暗喩がなかなかわかりにくいので、ややフラストレーションが溜まった。
ぬくもりと痛みと
すごい映画を観てしまった。直接の説明は何もなく婉曲表現が多いので初回は分からないことが多かったが、この映画についてのレビューや考察を読んでから2回目を鑑賞するととんでもないものを観てしまったとしか思えなくなる。
家族の自死をこんな表現で描くなんて。姉を自死で失っている私は胸が塞がる思いだった。
カルムはソフィの父親であると同時に31歳の青年。おそらくうつ病に苦しんでいる。希死念慮と生きたい気持ちの板挟みでずっとずっと苦しかっただろうな。愛する娘の成長を見守り続けたかっただろうな。でも。
11歳という子供でも大人でもない少女を自然に演じたフランキー・コリオ、そして難しい役どころを見事に演じきったポール・メスカル。直接描写を一切用いずに、遺された家族の痛みをも描く演出。
久しぶりに忘れられない映画と出会った。
考察して完成する作品
終始浮き沈みのある鬱気味な父。腕の怪我も未遂の後かもしれない。
おそらくこの世を自ら絶ったであろう不穏な伏線。
可愛い娘の存在すらも、すでに彼にはプレッシャーだったようにも思う。
大人になったソフィは少なからずトラウマを抱えながらパートナーと子供を育てている。
そしてソフィ自身も産後うつかもしくは、養子で育児ノイローゼ気味じゃないかと思う不調な様子。
もしかしたら父が亡くなってから精神的な病を患っていたかもしれない。
そんな中でギリギリ状態の父との思い出を振り返る。
自殺してしまった父をどうすることもできないけれど
単純じゃない世界を知り大人になった今、より父の気持ちに寄り添えるタイミングで、ギリギリ状態で向き合ってくれた父との思い出に浸っていたのかなと思う。
鬱というおそろしい病の最中に、彼の心にある僅かな他者への愛で数日間耐えて。
映像で見るより遥かに壮大で勇気ある愛だったと思う。
バカンス中での不穏な音楽も父の心のなかと思うとまた苦しい。
余白を与えて削ぎ落としまくり、演出だけで観客に考察させて完成される作品はやはりすごいですね。
父と過ごした夏休み
31歳になったソフィーが11歳の頃、両親が離婚して離れ離れになった父カラムとトルコの鄙びたリゾートで過ごした夏休みの思い出を噛み締める、父と娘の回想録。
劇中、ホームビデオが出てくるからなのか、クローバーフィールドのような手振れした映像や細切れのフラッシュカット、過剰ズーム、極端に暗いシーンなどを随所に散りばめ、見にくいことを逆手に取った奇妙な絵作り、演出が鼻に付きました。
女性監督シャーロット・ウェルズさんが自身の思い出を被らせて撮った長編デビュー作とのことだが、まさにホームビデオの世界観、大した出来事もなく父娘の楽しそうな、時に反目する様を淡々と描いているだけなので、同じような境遇を持つ人には共感が得られるのでしょうが私には退屈な作品でした。
1回目
非常に個人的な見解ですが、母の仕事の関係で父と2人で過ごす事が多く、夏には必ず2人で海水浴をしていた私には、この親子の自然でとても仲の良い姿(演技!)がとても懐かしく、ほんわか、ノスタルジックな気分になりました。
(私も父を早めに亡くしています)
けれど途中からは、どうか娘さんと一緒にいる間だけは止めて欲しい!と勝手にハラハラしてしまい、最後まで気持ちが落ち着かないままでした。
確かにこの映画は2回観た方が理解が深まるでしょう。けれど、2回目を観るにはそれなりの覚悟が必要ですね。こちらの心が受け止め切れるのか…。
なんとも言えない
父親と定期的に会う娘の話。
同居する母親との関係より父親の方が良いのではないかと思った。
会う度に別れは訪れる。
そしていつかは永遠の別れに・・
父親は何が理由か分からないけど亡くなったと思われる。
大人になった娘が父の撮り溜めた思い出の動画を一人見ている。
この状況だけ取っても切ないシーンだ。
楽しい思い出がかえって苦しくなる。
親と交流をしたくても実現出来なかった人も同じく辛い想いが湧いてくる。
ハッピーでジーンとくる映画の方が後味が良い。
今は、このようなしんみりした映画は観たくない。
あの時、あの場所に
父と娘のたわいもない旅のビデオが、こんなにも悲しくこんなにも感情が引きずられるだなんて思ってもみませんでした。監督は、「今まで生きた中で一番楽しい日々」だけど「一番悲しい日」を作品で昇華したけれど、いまだにあの時あの場所に帰りたがっているのかもしれません。様子がおかしかった父親の自死をどうにか引きとめたかった。ただ、幼すぎた。鬱病という病気も知らなかった。
父親と同じ年齢になってからやっと向き合えたビデオテープ。もしかすると父親は本当に自分を愛していたのではないか?やむを得なくこの世を去ったのではないか?ソフィを包み込む様な優しい笑顔のカラムがテレビに映し出されます。
アフターサン。
父親の手の温もりを思い出すもの。
旅先での美しい景色を映したカメラの色彩がどこか儚げで、まるで夢の中にいるようでした。そして、ポール・メスカルも幻のような影のようなそんな演技ですっかりファンになってしまいました。淡いブルーが印象に残りましたが、あのバリー・ジェンキンスがプロデューサーだったんですね。
魅入った
あまり起伏のある内容ではなく、映画好きなタイプ以外はつまらないものかもしれない。
遠くに離れる父親とトルコでバカンスを過ごしている娘が、当時の父親と同じ歳になった時に録画テープを見て振り返るだけの映画。
なぜか魅入ってしまった。
父親はずっと自殺しようとしていた?何か精神的に抱えていそうだが、娘の前では気丈に振舞っているのが泣ける。なぜ離れて暮らさなくてはならなかったのか、父親は今生きているのか、等は語られないが想像に難くない。
そんなに悲しいシーンがある訳でもないが自然と涙が流れるシーンが所々にあった。
誰の気持ちも、本当にはわからない
モノローグもなく、明確になにか出来事を映し出すということもないので
終わってからも、どの登場人物も本当の気持ちはわからないのですが
それが深い余韻となって鑑賞後も心に残る作品となるのだと思います
が、個人的には、大切な部分を描写しないとお洒落みたいな、
それぞれの想像力でくみ取ってねみたいなのはあまり好きではないので
大人になった娘さんの気持ちくらいはセリフではっきりして欲しかったですね🥺
おそらく娘さんは旅行から帰国直後にお父さんのこと聞いたと思うのですが
その当時の娘さんの気持ちとかを考え出すと...うう...ってなる
20年越しの父娘の愛、すれ違い、別離、理解を重層的に詩的にリアルに描く素晴らしい映画
11歳の夏の楽しいバカンスの思い出。20年後、撮ったビデオを見返すと父も自分と同じような苦しみで心が壊れていたことが明らかに分かる。そこで娘は初めて父が自死したことを許し、自分の現在の状況も理解し乗り越えることができると確信する。
甘い思い出の裏側の真実。しかも現在の自分に直結する真実。20年越しの父娘の愛、すれ違い、別離、理解を重層的に詩的にリアルに描く素晴らしい映画。
計算し尽くされた脚本と撮影、ガラス細工のように繊細な演技、詩的な編集、的を射た音楽と音響、どれも高次元。
子供のころ家族旅行で海に行ったことを思い出しました。
カラム、いろいろ問題を抱えてそうですが愛娘のソフィーを一生懸命楽しませようと、そして自分もこのバカンスを楽しもうとする姿勢が観ていてとっても微笑ましいというか勉強になるというか、良かったです。生きてるといろいろありますよね、うまくいっていないことばかり目についちゃいますけど、ソフィーは健康でかわいいし、腕の怪我も治ったし、ね、応援したい気持ちでいっぱいです。
全64件中、1~20件目を表示