劇場公開日 2023年5月26日

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aftersun アフターサンのレビュー・感想・評価

全150件中、81~100件目を表示

5.0ラスト数秒に全てが凝縮された、忘れがたい一作。

2023年6月22日
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鑑賞方法:映画館

決して楽しい気分で観終えるような映画ではないので、全ての人におすすめできるわけではないのですが、それでも間違いなく、本作は今年これまで公開された作品の中でも屈指の作品です。

かつてトルコに親子旅行に行った時の父親と同じ年齢に達した娘が、その時撮影したビデオ映像を観返しながら、その時気がつかなかった父親の想いに気がついていく、という設定だけでも、どこか懐古的な雰囲気を感じさせるものがあります。実際に物語が進んでいくと、単に楽しい子ども時代の回想ではなく、予想以上に父親の抱えていた葛藤や精神的な病みに深く食い込んでいることが分かってきます。

陽気なホテル滞在の描写と父親に兆す陰、という乖離した状態は物語が進むごとに強まっていき、しかもそれとなく悲劇を予感させるような描写が散りばめられているため、非常に気分か落ち込んでいるといった状況で鑑賞してしまうと、父親の心情に入り込み過ぎてしまう恐れがあるほどです。素晴らしい映画を観た、という鑑賞感を得ることは間違いありませんが、鑑賞に際しての心の状態には慎重にあってほしいところです。それでも映像の視点や構図で精神的な奥底まで観客に示してみせる手法は、まさに映画ならではの語り口で、忘れがたい印象を残します。

結末近くに、ある名曲が流れてくるのですが、何度も聞いたメロディーや歌詞の捉え方が全く変わってしまうほど素晴らしい使い方でした。

そして結末、説明的な台詞を極力排除しているため、時として謎に思えていた作中の描写が、わずか数秒程度で全て繋がってしまう衝撃と美しさは圧倒的です。おそらく本作を観た方の多くは、この結末を今後も決して忘れないと思います。

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yui

5.0まったくの偶然で「父の日」に見ることができた幸せ

Mさん
2023年6月18日
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11歳の時の思い出を、ただただ淡々と流すだけの映画。なのに、とても心に残る。たまたま父の日だったこととも無関係ではないかもしれない。
ちなみに「aftersun」とは、日焼けの跡のこと。暑い夏の日の後に残った日焼けの跡。なんか、この映画にふさわしい題名ですね。日焼けの後に塗るローションのことも「Aftersun」と言うそうです。
見終わった後になって、じんわりと心に響いてくる。
きっと自分の父親のことを思い出すだろう。そして、親として自分は子どもに何をしてあげたかなと考えてしまうだろう。
クィーン(とボウイ)の「Under Pressure」が心に残る。

追記
ある記事の中の感想「すべての完璧でない親たちと、これからの子どもたちの未来に優しく寄り添ってくれているような気がして、泣いてしまった」という言葉に、こちらが泣きそうになった。

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M

3.0アカデミー賞絡みって知り興味もった

2023年6月18日
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序盤で大事な箇所あったら申し訳ないですが、穏やかに流れ過ぎて睡魔が。。。
復活後は父娘の時々の想いを何があったのか推測しながら観てました。
幼少期のフィルムや写真は大切だと思います。親子さん残してあげて下さいね😄

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asgy213

4.0理解できると心えぐられる作品、できれば、ですが。

2023年6月17日
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鑑賞方法:映画館

父親とバカンスを過ごす少女の視点で記録されたホームビデオの映像を中心におっていきます。父親に対する愛情、バカンスの楽しさ、背伸びした男性経験など。これだけで娘を持つ父親視点でも飽きずに見られますが、それだけだと「つまらなかった」で終わってしまう。キモは所々に挟み込まれる大人になった少女の映像と父親が醸す違和感。この違和感に気づけるか、理解できるかで映画の評価が大きく変わると思います。
考察せずとも過剰なわかりやすさで構成され、誰でもわかるテレビドラマ的なものとは対極の作品。
ネット検索で解説が見られなかった時代なら凡作評価をつけていたかも。

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Misty

5.0マカレナ

2023年6月15日
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鑑賞方法:映画館

個人的な理由で最後涙腺崩壊

映画館じゃなければ嗚咽していた

娘のカラオケシーンは切なくて悲しすぎる

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うんこたれぞう

4.0(原題) Aftersun

2023年6月15日
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鑑賞方法:映画館

観客に委ねられる系の映画です!多くは語らず、余韻が残る作品でした。

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AYK68

3.0回想と追憶と...

2023年6月14日
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登場人物達の背景は観る人達に委ねられているように思いました。誰も自分達のことを知らない場所で「父子」での旅行。私の解釈では多様性を感じさせる作品でした。淡々と描かれているようで、あとからジワジワくる物語でした。

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らっこねこ

5.0Under Pressure

2023年6月14日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

難しい

めっちゃ好き。つらい。悲しい。でも好き。
兄妹のように見える仲良し親子のホームビデオを観ているようだが、20年後のソフィが出てくることで、これはしっかり観ないとダメだぞと思わせる。

31歳の父親は娘に対して良い父親でいようとしているが、どこか無理をしていて、危なっかしい面が見え隠れしている。
11歳の娘は父親の不穏なところに多少は気づいているが、思春期の少女らしい気遣いと距離感で接している。
それがとても自然で、互いを大事に思っているのが伝わるからこそ、20年後の無表情なソフィとの対比がつらい。擦り切れるほどビデオを観て父親に寄り添おうとしている現実が悲しい。

説明的なセリフは一切なし。思わせぶりな映像は満載。
どう考えても悲観的な結末しか想像できない作り。つらい。悲しい。でも好き。

ソフィ役の子、うますぎる。
人を選ぶ映画かもしれないが、紛れもない傑作。

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ひとふで

3.5難しくって、理解できたかどうかわからないけど

2023年6月14日
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鑑賞方法:映画館

ソフィアの問いにカラムが答えるまでの間がとにかく長い。どんだけ長いかって言うと、「さあ、どんな答えをするのかな?」って息を詰めて待つのだけれど、こらえきれずに「ぷはぁ~」ってため息が出るくらい。
なんで答えないのよって思ったんだけど、そうか!これはソフィアの心の中の「小さなカメラ」に残っていた動画を再生しているからなんだね、ソフィの心だからカラムがその時何を考えていたのかは同じ年になったソフィが推察せざるを得ないから時間がかかるし、明確な答えが出なくたって、それはそれでありだもの。
色々モヤモヤはあってカラムは何故エディンバラは太陽が少ないから戻らないと思うのか?何故カラオケは歌いたくないのに踊りたいのか?などなど。

だけど一番は、この作品はきっとソフィの視点なんですよね、でもワタシは父親の視点、感情でずーっと見てしまったので、空港での別れなんか涙を誘われました。
家族のあり方は一つじゃない、どんな形でも仲良くできるのが一番幸せ、どうか空港での別れのあとも皆が幸せでありますようにと祈りたくなりました。

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ニコラス

3.5あの時抱きしめてくれた父を今なら抱きしめてあげられるのに。

2023年6月14日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

幼い頃、夏のバカンスで父と過ごした最後の思い出。あの頃には気づかなかった、気づきようもなかったあの時の父の思いを同じ年齢になった娘がいま嚙みしめる。

離婚した父とのバカンス。父は娘に気兼ねしてか、娘をキミと呼ぶような微妙な父娘の関係。11歳の娘も幼いながら何かとそんな父に気を使う。

カラオケやら誕生日のサプライズやら。逆に娘に気を使わせる自分のふがいなさに余計落ち込み父は一人でむせび泣く。

暗い海に飛び込んで行ったり、道路を横断してバスにひかれそうになったりと奇行が目立つ情緒不安定な父。それでもかろうじて父親として娘のために踏みとどまる。
父はやたらと娘の日焼け止め(アフターサン)を塗ってあげる。まるでそれぐらいしか父親としてやってあげられないのだといわんばかりに。

あの頃の父と同じ年齢になり、親になった娘はあの頃のビデオ映像を見ながら父を思う。年齢を重ねた今だからこそあの頃の父のつらい思いが手に取るようにわかる。

バカンス最終日、無理に踊って明るく振る舞う父が娘である自分を抱きしめてくれた。今の自分ならあの時の父を抱きしめてあげられるのに。しかし、それはもう叶わない。そんな娘の切ない思いが感じられるラストでした。

監督の実体験というのがまた切ない。

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レント

4.5タイトルなし

2023年6月14日
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鑑賞方法:映画館

僕が大人だったなら、あの時のあなたを抱きしめてあげれたのに。永遠に続いて欲しい旅路。余白だらけの作品だから、違うタイミングで観たら、別の埋め方をしそう。大絶賛か酷評の真っ二つで、観に行くのを躊躇していたが、勧められるまま行って良かった。傑作。

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こち

3.5ラストダンスが意味するもの

2023年6月14日
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11歳のソフィが父親とのトルコ旅行の思い出をを20年後ビデオカメラで振り返る。

11歳のソフィの視点と
31歳のソフィの主観
とが混ざりながら緩やかに物語は展開していく。

父親は別れた妻を愛しているようだが、何らかの理由があって別居している。父親はトルコ旅行は娘とおそらく最後になることも分かっていて、娘に最高のバカンスをプレゼントしたいと思っている。

父と娘のたった数日間の物語ではあるが、とても自然体で感情移入される人も多いだろう。

最後の父と娘のダンスは、欧米圏では非常に意味深いものであるが、日本人には馴染みがない。

本来欧米圏で『最後のダンス』と言うと、結婚式の披露宴での父と娘のダンスであり、それまで手塩にかけて育ててきた愛娘を手放さなければならないニュアンスがある。

ここでは、今世の別れになることを示唆しているが。

劇中に何度か挿入される31歳の父と同い年の娘のダンスシーンは、永遠の一瞬がフラッシュバック的に立ち現れる。

説明がない分、あらゆる解釈が可能となる本作。
このラストシーンが意味するものをじっくりと考えてみたい。

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TOKIES

2.5本当に大事な人にだけ勧めたい

2023年6月13日
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予告編負け感は否めませんが、不思議と心に残る作品。
特に何も無くても、大事な思い出って誰にでもあって、でもそれって他人がどうこう言うものでも無いし、その素敵さとか大事さって説明しても伝わらないんだけど、それをよくここまで形にしたよね、と。
今のソフィがどんな状況にあるのかとか、父親がどんな境遇にあったのかとかは、会話や意味深なシーンから推しはかるしか無いんだけど、これは説明したら面白くない。
ある程度観客に委ねる部分を作る事で、その余白で共感を誘うのではないかと思うのです。
…ってここまで書いたらやっぱり予告編含めて素敵な作品で、強烈なおすすめと言うより、大事な大事な友達に勧めたくなる作品でした。

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hanako

4.0無駄なショット意味の無いカットの連続

2023年6月13日
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無駄なショット、
意味の無いカット
(狙い過ぎ)、
の連続で、
荒削りのつくりでも、
気持ちの切り取りを伝える事ができれば成立する例のような作品。

気持ちを伝えるというのは、
急に走ったり、
大声を出すだけではない。

Life is biggerから、
under pressureまでの、
小さな仕掛けの積み重ねと、
空港まで、
そして、
扉の向こうではまだ踊っているのだろう。

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蛇足軒瞬平太

3.023-080

2023年6月13日
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鑑賞方法:映画館

父31才、娘11歳、
20年前の最高の夏休みの記録。

娘を持つ父親として、
父親目線で終始鑑賞。
娘を愛しているが、
それ以上に娘に愛されたい。
娘の行動に、言葉に、仕草に心が留まる。

なんとも形容し難い気持ちになりました😊

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佐阪航

3.5記憶と記録

2023年6月12日
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泣ける

楽しい

難しい

まさに記憶を覗いているようでノイジーな画づくりが好きです。
あらゆる情景が美しい故に、視線や表情までも拾いきるのは難しいのにもかかわらず、鑑賞後はなぜかすっきりとした気分になる。
2人のあの時間にあった確かな愛を映している映画。

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tandem

3.0何か起きる?

2023年6月11日
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映画全体を通してときどき思わせぶりなシーンがさしはさまれて、この後何か重大なことが起きるんじゃないか? と思いながら見ていましたが、とくにそういうことはありませんでした。凝った演出ということなのでしょうが、普通に作ったほうがよかったのではないかなぁと思いました。勝手に期待して肩透かしを食らったような感じがしました。

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むっち

1.0この映画の良さが分からない

2023年6月11日
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この映画の良さが分からないなら映画好きとはいえない。って映画好きが言いそうな映画。
空白を読む映画?知らんけど。
もう少し説明あってもいいんじゃないか?

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ジョージ

5.0お父さんの幸せを願う

2023年6月11日
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鑑賞方法:映画館

大人になる過程の少女の繊細さと、普段一緒にいられない父との、宝箱のようなキラキラした過去の大切な時間を振り返っているという素敵な作品。夏の休暇というシチュエーションが余計に眩しく、今は手にすることができない幻想的な印象が際立っている。時折現れる、色味が少ない印象の凛とした現在の彼女の場面が、ノスタルジックな過去と少し対照的に感じられて、作品を引き締めてくれている。
父は一見普通に楽しそうに過ごしているように見える。だが娘がビデオを撮りながら「11歳頃何になりたかった?」と質問した時に、笑いながらはぐらかして「撮影をやめろ」、と質問に答えていない。おそらく父が子供の頃想像したような未来にはなっていないのであろうことが、会話からうっすらと汲み取れる。
このような細かな父の態度から、娘は「大人の事情があるのだろう」と何となく察しているのも彼らの会話からどことなく感じられる。
テーブルや鏡に人物が映っているところを一瞬分かりづらく見せるカットや、壁が画面の半分以上を占めた構図(父が部屋で1人静かにいる場面)などは、映画を撮っている作為的な感じではなく、間接的に一歩引いて見せることで、より日常に入り込んで傍観しているような感覚がした。
時々挿入されるディスコのようなチカチカしたシーンに、現在の彼女と過去の父や自分自身の姿が入り混じる見せ方も、幻想的で良かった。
映画を見終わった後、父の幸せを願う映画なのではないかと感じた。

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ルカ

1.0理解できず。

2023年6月10日
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鑑賞方法:映画館

正直、よくわからずでした。
どこかで説明的な感じになるのかと思ったらそのまま終わりで。
うーん、という印象。

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khapphom