aftersun アフターサンのレビュー・感想・評価
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想像の余地があり、定期的に見返したい映画
永遠に続いてほしい旅。最低限の情報だけが提示され、想像するからこそこちらの感情も混ざっていく。今の自分には苦しかったけど、それでも鑑賞後の余韻が胸を打つ。 最後、ある名曲が流れてきて、そのなんとなしに何度も聞いていたメロディーや歌詞が今後の人生で流れてきた時には全く印象が変わってしまうんだろうなと思うほど素晴らしい選曲でした。 ただ、苦しくなってしまう人は今の自分のようにかなり苦しくなってしまう映画なので、ぼんやり眺めてから少しずつ反芻する楽しみ方もおすすめです。
宇多丸さん、ありがとう、アフターサン、おすすめです!
見終わって、せつない気持ちになったが、良い作品を見た感がした。 自分の家族との別れの悲しみ、寂しさなど甦る。 良い映画は自分の人生の思い出と重なるのか? スコットランド、トルコ、自身には馴染みのない場所や国の話なのに身近に感じ共感する。 思春期の甘酸っぱい感じ、後悔など。それぞれの人がどう感じるかは、この映画がすべてをはっきりとは描いていない感じの余韻から余白から広がる。 父にも娘にも幸せを心から願っている自分がいた。 アフターサン、勧めてくれた宇多丸さんとその番組の皆様ありがとうございます!
娘たちとの記憶と重ね涙した
31歳の父親と11歳の娘。 2人で過ごしたトルコのリゾート地での夏休み。 当時の父親と同じ齢になった娘が20年前にビデオカメラで撮った映像を見て振り返るスタイル。 両親は若くして子供ができたが結婚しなかったようだ。離れて暮らすも父娘の距離はさほどでもなさそう。 てか、娘は父親のことが好きなのだろう、きっと。 . . . 二人の娘との記憶と重ね涙した。彼女たちはダメダメだった父親のことを今どう思っているのだろう。
うすいスープを飲まされた気分…
「ター」と並んでめっちゃ評判だったので、ようやく見に行きましたが…。 期待値が高すぎて、うすいスープを飲まされた気分です。 何ごともなく、さ〜〜〜〜っと終わった感じ。さざ波のように。 宣伝で「最後の夏休み」「あの時、あなたの心を知ることができたなら」 とか思わせぶりなフレーズが入っていたから、 ・お父さん、死ぬね?え?いつ? ・お父さん、悩んでるね?え?どの辺? …回収されずに終わりました…。 深読みできなかっただけなんでしょうが。 でも、もっと知りたい!と思わせないところがこの映画でした。 でも、最後まで退屈せずには見れました。 隣の人は爆睡してましたが。
鑑賞動機:あらすじ5割、評判5割
いや、これはなかなか手強い。裏の意図はあまり考えずに、画的な工夫を追っかける事に専念した。バカンスの記録ということだが、逆さになってみたり、鏡越しに撮ったり、あるいは普通のシーンでも誰もいない場所を映して終わるカットがやたら多かったりと、現在シーンも含めてシンプルに撮られたところはあまりなく、「次は何してくるかな」みたいな意味では楽しんだ。
余白
新宿ピカデリーで鑑賞 水曜日なので結構人入ってました 予告編を見てソフィアコッポラ「somewhere」的な話なのかなと想像してたけどそうでもなくて 何か起きそうで起きない(すでに起きている?) めっきり分かりやすいエンタメ映画ばかり見るようになったので、余白が多いお話は解説読まないと難しいなと オチとか伏線とか求めすぎ?
着ている服、流れる音楽
登場人物達の着ている服、流れる音楽や、ゲームセンターのゲーム機の雰囲気で あ、この子と私は同じ世代だ…って気づいたら、 後はただただ、この映画に乗って 時間に身を任せるだけで、切なくて懐かしい気持ちで 胸がいっぱいでした。思ったよりも更に何も語らない映画スタイルだったけど、それがまたよかった。 私にもあったかもしれないとも 思わせる、天国の様な時間 それはもう手に入らないからこそ、そう感じるのだろうな。 良い映画だった。ちゃんと夏の季節に観れてよかった。 映画館で鑑賞
どっしりと重い映画らしい作品
余白のある映画でみなまで語らないので好きに考えることが出来て思い思いの重さを感じて映画館から帰れる。 あと数日で31歳を迎える父親と11歳の娘の夏休みの思い出フィルムを31歳になった娘が観ている映画 お父さんとお母さんが一緒に暮らしてくれたらいいのにと思う娘 父親の不安定さと娘の不安定さが衝突したり、仲直りしたり、愛しい家族のかたち。 幸せな瞬間や切ない瞬間、初めてのキスや、バカンスに来てる17~18歳くらいのカップル達への憧れ 11歳の複雑で幸せな記憶のプールを泳ぐような、そんな映画
自分の人生と娘の人生
20代30代なんて、本当は自分個人の問題でもたいへんな時期なんですよ。 しかし多くの人はそんな時期に子供の親になる。 見る前は父の愛情を大人なった娘の視点からなぞり返し、お父さんありがとうみたいな結末に至る話だった嫌だな……と思っていたのですが、そこは非常にドライで、彼女もまた子供を持った地点にいることだけが示され、ベタベタした愛情物語にはなっていませんでした。 むしろ、自分の人生と娘の人生との間に置かれる父親を(彼自身の子供時代のトラウマも示唆されながら)、言葉で説明せずに、滲み出る情感を通じて描こうとする手法はたいへん素晴らしいと思いました。 「父娘はこうあるべき」ではなく、父も娘もそれぞれに個人であるという視点がしっかりあるんですね。
類稀な作品
父親と同じ歳になった子を持つ娘が、当時のビデオテープを見て振り返る。ただそれだけの映画。 ストーリー展開なんてものも無ければ山場なんて無い。かつて父と過ごしたサマーバケーションの日々を思い出すだけ。なのにこんなにも心を揺さぶるとは…。 その多くはこの親子の演技が繊細で巧みさによって生まれている。 明確ではないものの、精神的な不安定さを感じさせる父親の言動や会話に滲み出る表情。その感情の機微を絶妙に演じているからこそ言葉の壁を超えて伝わってくる。 その消えてしまうんじゃないかと不安になるような陰が見え隠れする事で、娘とのバケーションの日々がより輝いて見えるし、尊く感じられる。 カメラワークも人物の表情に寄ったカットが多く、人物の内面に迫った見せ方もうまく心の移り変わりを引き出しているように思う。 「SOMEWHERE」にも似た登場人物の行間を読む作品。そして想像させるに最低限の情報だけが提示され、想像させる見せ方も絶妙。こういう映画は語り過ぎてはいけない。想像するからこそ感情が入る。感情が入るからこそ鑑賞後の余韻が胸を打つ。 こういう作品こそ映画の醍醐味! 分かりやすさが今まで以上に求められてそういう映画が多い現代だからこそ余計にインパクトを受けた。 この作品こそがロングランヒットを記録するような時代になってほしい。
正直、親父がキモいだけ
なんて言うと、お前は映画がわからないって言われそう。でも、まあ、あの泣いてるところは引きました。 刺さる人も多いようですが。 2回観ないとわからないって言われても、1,800円2時間2回は無理ですね。 ただ、ソフィは可愛かった。
何かしらの結末が欲しい私
11歳の思春期の娘と父が、ひなびたリゾートホテルで過ごすひと夏の物語。 二人の微妙な距離感やそれぞれの心情がリアルに描かれている。 「いい映画だった」とか書きたいけど… 何かしらの結末が欲しかったというのが正直なところ。
ラスト数秒に全てが凝縮された、忘れがたい一作。
決して楽しい気分で観終えるような映画ではないので、全ての人におすすめできるわけではないのですが、それでも間違いなく、本作は今年これまで公開された作品の中でも屈指の作品です。 かつてトルコに親子旅行に行った時の父親と同じ年齢に達した娘が、その時撮影したビデオ映像を観返しながら、その時気がつかなかった父親の想いに気がついていく、という設定だけでも、どこか懐古的な雰囲気を感じさせるものがあります。実際に物語が進んでいくと、単に楽しい子ども時代の回想ではなく、予想以上に父親の抱えていた葛藤や精神的な病みに深く食い込んでいることが分かってきます。 陽気なホテル滞在の描写と父親に兆す陰、という乖離した状態は物語が進むごとに強まっていき、しかもそれとなく悲劇を予感させるような描写が散りばめられているため、非常に気分か落ち込んでいるといった状況で鑑賞してしまうと、父親の心情に入り込み過ぎてしまう恐れがあるほどです。素晴らしい映画を観た、という鑑賞感を得ることは間違いありませんが、鑑賞に際しての心の状態には慎重にあってほしいところです。それでも映像の視点や構図で精神的な奥底まで観客に示してみせる手法は、まさに映画ならではの語り口で、忘れがたい印象を残します。 結末近くに、ある名曲が流れてくるのですが、何度も聞いたメロディーや歌詞の捉え方が全く変わってしまうほど素晴らしい使い方でした。 そして結末、説明的な台詞を極力排除しているため、時として謎に思えていた作中の描写が、わずか数秒程度で全て繋がってしまう衝撃と美しさは圧倒的です。おそらく本作を観た方の多くは、この結末を今後も決して忘れないと思います。
まったくの偶然で「父の日」に見ることができた幸せ
11歳の時の思い出を、ただただ淡々と流すだけの映画。なのに、とても心に残る。たまたま父の日だったこととも無関係ではないかもしれない。 ちなみに「aftersun」とは、日焼けの跡のこと。暑い夏の日の後に残った日焼けの跡。なんか、この映画にふさわしい題名ですね。日焼けの後に塗るローションのことも「Aftersun」と言うそうです。 見終わった後になって、じんわりと心に響いてくる。 きっと自分の父親のことを思い出すだろう。そして、親として自分は子どもに何をしてあげたかなと考えてしまうだろう。 クィーン(とボウイ)の「Under Pressure」が心に残る。 追記 ある記事の中の感想「すべての完璧でない親たちと、これからの子どもたちの未来に優しく寄り添ってくれているような気がして、泣いてしまった」という言葉に、こちらが泣きそうになった。
アカデミー賞絡みって知り興味もった
序盤で大事な箇所あったら申し訳ないですが、穏やかに流れ過ぎて睡魔が。。。 復活後は父娘の時々の想いを何があったのか推測しながら観てました。 幼少期のフィルムや写真は大切だと思います。親子さん残してあげて下さいね😄
理解できると心えぐられる作品、できれば、ですが。
父親とバカンスを過ごす少女の視点で記録されたホームビデオの映像を中心におっていきます。父親に対する愛情、バカンスの楽しさ、背伸びした男性経験など。これだけで娘を持つ父親視点でも飽きずに見られますが、それだけだと「つまらなかった」で終わってしまう。キモは所々に挟み込まれる大人になった少女の映像と父親が醸す違和感。この違和感に気づけるか、理解できるかで映画の評価が大きく変わると思います。 考察せずとも過剰なわかりやすさで構成され、誰でもわかるテレビドラマ的なものとは対極の作品。 ネット検索で解説が見られなかった時代なら凡作評価をつけていたかも。
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