aftersun アフターサンのレビュー・感想・評価
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11歳のお嬢さんが、ふだん一緒に居ない父親31歳と、二人きりでトル...
11歳のお嬢さんが、ふだん一緒に居ない父親31歳と、二人きりでトルコのリゾートに出かけて、思いきり満喫する数日間の様子。
お年頃の女子ならではの機微とか、父も慣れずにぎこちないとか、
言葉に至らなくても互いのことを想っている、視線や背中の様子、無性に暖かく切なくなりました。
そういえば、郷里の親と一緒に旅行したのって、初任給のときだっけかな・・・と、他人事ではなく自身のことと照らし合わせて思い出しました。
うわ〜じんわりと良い映画
あの頃のビデオテープを探してみたくなった
まさに夏観るにふさわしいヴァケーション映画。滅多に会えない父と娘の許されたふたりきりのバケーション。昭和の日本風に言うなれば熱海旅行のホームビデオみたいなのが始まりと終わりを告げる。にしても、懐かしのSONYのハンディカムと、あの水中カメラ(ミノルタだったか)。冒頭の再生音や停止音がとても懐かしく、切ない。ああ、もうハンディカムで撮られた子たちが自分の子供を持つ年齢になるんだな、と思うとどうしても内省的かつ感傷的になる。そして時折映るクラブの映像。きっと現代から振り返ってるのだろう、あ、これは横道世之介風の立脚点の作品だ、と思ってみているとアンダープレッシャーが流れ意表を突かれてエモーショナルな感情に。。きっと監督も自身の懐かしの行楽ビデオか何かをみて思いついたのかもしれないが、見ているこちらも何か懐かしのテープを探してみたくなった。
お父さんが11歳の時、どんなだった?
どんな大人ぬなってると思ってた?
それを見ている20年後の自分なんて考えただけでも切ない。
今の私には刺さりすぎる多くを語らない映画
ひとことで言うと離婚して別々に暮らしている父と娘のひと夏の楽しい夏休み旅行の思い出フィルムです。話の展開もとてもゆったりしていていますが、多くを語らず、多くを映さず、不意に心の描写が入って来る素敵な映画でした。思春期に入り始めた娘が幼かったなりに両親の離婚を必死に飲み込もうとする姿がとても心苦しかったです。父親の心の闇も明るく努力している姿も理解できますが、とりあえず少なくとも2回は全力で引っ叩きたくなりました泣。いつでも1番に願うのは子供の幸せのはずなのに過去に囚われてなかなか難しかったり、不甲斐ない自分を責めたり。。何度も不安な気持ちにさせます。
エンディングの曲も劇中の父親の気持ちを思い出させる様な幻想的な曲調で最後まで涙が止まらなくてとても困りました。
あれ?父娘の旅行ドキュメンタリー。
古典文学のように、観る人を選ぶ映画なのか、寝不足気味の私にはあまりハマらなかったです。
ただ、主演おふたりのたたずまいはホントに父娘のようで、その様子を垣間見している気分でした。
子どもはもちろん、親も余裕がなければ子どもにあたったりしてしまい、自己嫌悪に陥る(私も経験あり)。
11歳の娘が、ホントに大人で、そこに感嘆しきり。
父親に気を使い、元気づけ、受け入れている。
まだ無邪気に癇癪起こしていい時期なのに、いい子過ぎて反対に心配になってしまった。
私の場合、旅行やキャンプ、スキー・スノボに行く時は、数組の家族と行くのが恒例なので、子ひとり、親ひとり旅行って、静か。
社会的にひとりっ子が増えてるけど、やっぱり家庭内には複数の子どもがいる方が、双方居心地いいように思った。
想像の余地があり、定期的に見返したい映画
永遠に続いてほしい旅。最低限の情報だけが提示され、想像するからこそこちらの感情も混ざっていく。今の自分には苦しかったけど、それでも鑑賞後の余韻が胸を打つ。
最後、ある名曲が流れてきて、そのなんとなしに何度も聞いていたメロディーや歌詞が今後の人生で流れてきた時には全く印象が変わってしまうんだろうなと思うほど素晴らしい選曲でした。
ただ、苦しくなってしまう人は今の自分のようにかなり苦しくなってしまう映画なので、ぼんやり眺めてから少しずつ反芻する楽しみ方もおすすめです。
宇多丸さん、ありがとう、アフターサン、おすすめです!
娘たちとの記憶と重ね涙した
うすいスープを飲まされた気分…
鑑賞動機:あらすじ5割、評判5割
いや、これはなかなか手強い。裏の意図はあまり考えずに、画的な工夫を追っかける事に専念した。バカンスの記録ということだが、逆さになってみたり、鏡越しに撮ったり、あるいは普通のシーンでも誰もいない場所を映して終わるカットがやたら多かったりと、現在シーンも含めてシンプルに撮られたところはあまりなく、「次は何してくるかな」みたいな意味では楽しんだ。
余白
着ている服、流れる音楽
どっしりと重い映画らしい作品
自分の人生と娘の人生
20代30代なんて、本当は自分個人の問題でもたいへんな時期なんですよ。
しかし多くの人はそんな時期に子供の親になる。
見る前は父の愛情を大人なった娘の視点からなぞり返し、お父さんありがとうみたいな結末に至る話だった嫌だな……と思っていたのですが、そこは非常にドライで、彼女もまた子供を持った地点にいることだけが示され、ベタベタした愛情物語にはなっていませんでした。
むしろ、自分の人生と娘の人生との間に置かれる父親を(彼自身の子供時代のトラウマも示唆されながら)、言葉で説明せずに、滲み出る情感を通じて描こうとする手法はたいへん素晴らしいと思いました。
「父娘はこうあるべき」ではなく、父も娘もそれぞれに個人であるという視点がしっかりあるんですね。
類稀な作品
父親と同じ歳になった子を持つ娘が、当時のビデオテープを見て振り返る。ただそれだけの映画。
ストーリー展開なんてものも無ければ山場なんて無い。かつて父と過ごしたサマーバケーションの日々を思い出すだけ。なのにこんなにも心を揺さぶるとは…。
その多くはこの親子の演技が繊細で巧みさによって生まれている。
明確ではないものの、精神的な不安定さを感じさせる父親の言動や会話に滲み出る表情。その感情の機微を絶妙に演じているからこそ言葉の壁を超えて伝わってくる。
その消えてしまうんじゃないかと不安になるような陰が見え隠れする事で、娘とのバケーションの日々がより輝いて見えるし、尊く感じられる。
カメラワークも人物の表情に寄ったカットが多く、人物の内面に迫った見せ方もうまく心の移り変わりを引き出しているように思う。
「SOMEWHERE」にも似た登場人物の行間を読む作品。そして想像させるに最低限の情報だけが提示され、想像させる見せ方も絶妙。こういう映画は語り過ぎてはいけない。想像するからこそ感情が入る。感情が入るからこそ鑑賞後の余韻が胸を打つ。
こういう作品こそ映画の醍醐味!
分かりやすさが今まで以上に求められてそういう映画が多い現代だからこそ余計にインパクトを受けた。
この作品こそがロングランヒットを記録するような時代になってほしい。
正直、親父がキモいだけ
何かしらの結末が欲しい私
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