劇場公開日 2023年5月26日

aftersun アフターサンのレビュー・感想・評価

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3.0Tai-Chi(太極拳)

2023年5月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

私、劇場で映画鑑賞してもパンフレットは買いません。後から解説や考察を調べるとも殆どないですし、他の方のレビューすらサラッと目を通す程度です。なので、自分の解釈が正しくなくてもあまり気づかずにレビューを書いているため、詳しい方からしたら「何も解ってない」と思われるかもしれないですが、それでも、意地でも、、、いやぁ、、それにしても、本作はかなり難解ですね。。。
本作、IMDbなどで評価が高いだけに、観ている最中、どこかで一気に何かが解けるのかと思いながら観続けましたが、結局、最後の最後まで悩みながらもうエンディング。。。正直、書くことが見つからずに、こんなことをツラツラ書いています。
父であるカラム(ポール・メスカル)が、別れた妻と暮らす娘・ソフィ(フランキー・コリオ)と二人で過ごす夏休み。ソフィがハンディカムで撮影する(カラムの)映像で始まりますが、これが兎に角観辛い。その後も、大事そうな場面でこれが繰り返されますが、そもそもこれは、当時の父と同い年になったソフィが、そのビデオを観て回想しているというのがこの映画の設定だからこその演出。ただ、元々トレーラーすら観ていなかった私に、それを気づかせるのもだいぶ後半になってからで、まぁ、集中力が要る映画です。当然、そういう代物だから映写されるものは全く以て巧くないので、下手すると気を失いそうになります(苦笑)。
ソフィ11歳に対し、父カラムは31歳。要するに、20歳の頃出来た娘で、背伸びする年頃で大人びた表情をする娘と、若い父親の関係性は他者から見ても「兄妹」と間違えられることも。とは言え、決して「禁断の愛」みたいな単純な話ではないのですが、カラムは時折観ている我々を不安にさせる「危うさ」をチラつかせることがあります。そして、本人がそれを自覚しているのか、常にそのことを意識しているようでTai-Chi(太極拳)で呼吸を整える様子、また実際に研究しているのか(Tai-Chiの)本が映されるシーンもあります。
それでもまだまだ若い彼。娘との別れの日が近づくと更に不安定さを抑えられない様子。当然、ソフィも父の様子に気づいていますが、そこはやはり11歳の少女です。それでも、周囲の大人たちの「言動」を微妙な距離感でやり過ごすところなどは、若い父との付き合いの中で自然に会得しているよな大人びたところがあります。
とまぁ、解らないながらというか、あまりの解らなさに結局飽きずに観終わりましたが、未熟な私には楽しむまでの余裕はなく、どうしても高い評価は付けきれませんでした。すいません、難しかった。。

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TWDera

3.5自撮旅行

2023年5月26日
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2022年のベストムービーにあげる評論家も多い、イギリス期待の新星シャーロット・ウェルズによる自伝的ヒューマンドラマ。しかし、公開初日に見た感想を正直に申し上げるならば、その評価少々盛られすぎのような気がする。何せ本人がカミングアウトしているのかどうかもよくわからないのだが、そのファッションや髪型からして監督シャーロットおよびその分身ソフィはレズビアンであり、その父親カラム(ポール・メスカル)も(劇中はっきりとは説明されてはいなのだが)多分自分がゲイであることに苦悩していたのだろう。

つまり本作は、離婚した父親と母方に預けられている一人娘のトルコ旅行を描いているとともに、LGBTQのエコーも感じとらなければならない作品なのである、そして、日本の濱口竜介にまさるとも劣らないスコットランド人シャーロット・ウェルズの映画エリートとしての経歴が、本作高評価の一翼を担っていることは間違いないだろう。年齢的にはちょっと上になるけれど同じ女流フェミニスト監督のケリー・ライカートやセリーヌ・シアマと比べると、実力的にはまだまだという感は否めないからだ。

ほとんどの客がイギリス人で占められているトルコにあるファミリー向け観光ホテルで過ごした数日間を、娘ソフィがホームビデオで撮った映像と、通常のカメラ映像とで綴られている。大人に成長したソフィと父カラムが真っ暗闇のディスコで踊り狂うシーンが意味深に登場する以外、父娘がプールサイドやレストラン、ホテルのベッドでダラダラと過ごす様子が淡々と映し出されるだけ。その〈ディスコ〉が何を意味しているのかわからないと、この映画の良さがまったく伝わらないのである。

これはシャーロット・ウェルズがインタビューで答えているので別にネタバレにはならないと思うのだが、このカラム(おそらく市川猿之助と同じ理由で)、旅のある時点で自殺して帰らぬ人になってしまったのだろう。その生前に撮ったビデオを大人になってから見直したソフィは、とごろどころ抜け落ちている記憶を埋めるために、〈ディスコ=アフターライフ〉をさ迷っていたカラムの亡霊とともに妄想の中で、最期の父娘旅を完結させようとしたのではないだろうか。ラスト、自分との別れを惜しむ娘の愛らしい表情を撮り終えた亡き父は安心してあの世へと旅立っていったのである。

大林宣彦監督『異人たちとの夏』や黒木和雄監督『父と暮らせば』にも通じる感覚はどこか東洋的で、日本人の方が見てもわりとすんなり受け入れられる気がする。私なんぞは、一人旅で間違えてファミリーホテルにチェックインしてしまった時の居場所のなさを、この映画を見てふと思い出してしまった。のんびりとした昼下がり、他に何もすることがなくホテルのベランダで海パンを干している時に、階下から微かに聞こえてきた子供たちのハシャギ声。その声にボッチ感を増幅されて、いたたまれなくなった時の記憶がよみがえって来たのである。

(精子提供を受けて出産した?)赤ちゃんの鳴き声が隣室がら響いてきた時、大人になったソフィもまたトルコのファミリーホテルで居場所をうしなった時のなんともいえない孤独感を思い出したのではないだろうか。死んだ父親と同じ31歳になったソフィは、あの時の父と同じく自殺願望にとりつかれたのではないだろうか。その心の穴は意外にも深く、ソフィを〈あの夏の断片的な思い出〉へと、〈父のいるバルド〉へと導いたのではないだろうか。「パパ安心して、こんな私でもちゃんと家族ができたのよ、私は大丈夫」と伝えるために。

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かなり悪いオヤジ

4.0映画というよりアートっぽい

2023年5月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ストーリーがほぼないので映画鑑賞としてはナシかもしれない。でも、配色の美しさやカメラの鮮烈さ、効果的な音楽の使い方など、美意識がけっこう刺さる。
主人公のソフィの自然体の笑顔や仕草も魅力的。
意識高い系のアート作とも言える。都心の独立系の単館でかかってそうな作品。

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CR7

2.5悪くはないけど 特別良くも…

2023年5月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

点描画のような淡い色彩と気持ちの良い父娘の会話。

期待は超えない淡白な作品。

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すったもんだだよ

4.0親である前にひとりの人間であること

2023年5月26日
iPhoneアプリから投稿

私も子供の頃になんとなく心の隅に引っかかっていたことが
親になってから、スッと理解できることがあったので、とても刺さる映画だった
ラストは哀しく印象的

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m m

2.5申し訳ないが今のところ今年のワースト候補かも。 クイーン&ボウイ「...

2023年5月26日
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鑑賞方法:映画館

申し訳ないが今のところ今年のワースト候補かも。
クイーン&ボウイ「Under Pressure」がかかるシーンはよかったけど。

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teraox

5.0父親の心情に注目したい傑作

2023年5月26日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

楽しい

まぶしい太陽の中で、父親のカラムと娘のソフィのやり取りで物語が進んでいきます。
中盤のあるシーンで、カラムの心情が解るようなカラムの顔が映し出されたように感じました。
ラストシーンの背景にも注目したいです。カラムの心情が汲みとれます。
観終わった後、何とも言えない気持ちになり、傑作と感じました。

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ゆきとう

4.0タイトルなし

2023年5月26日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

予告編以上のものではなかった。女の子の表情はとても良かった。ヴァカンスの日常のシーンを重ねていく手法。ノスタルジックで美しい。映像の使い方もいい。でも、私的すぎて、何なのかわからない。独りよがり。

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えみり

1.0だから何なの?

2023年5月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

寝られる

アイデアはなるほどと思うが、結局、この作品は題名のとおりだから何なのと言いたいぐらい単調。娘の視点で父娘の親子トルコ旅はわかるが、何故父だけなの?など疑問だらけの内容。娘の人生の大冒険はわかるのだが。この父親も娘に何をしたかったのか全く伝わらなかった。今年のワースト作品候補。

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ナベウーロンティー

4.0夏の思い出の中の、手が届かない裏側

2023年5月26日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

主人公・ソフィが父親と過ごした夏を振り返るところから始まるストーリーで、その回想はほぼソフィの視点のみで描かれ、ソフィが回想の中で感じていた違和感の正体も、ソフィが回想を始める動機も、回想を終えた胸の内も明確に語られることはない。観客はソフィよりも少ない情報で物語を終えることになる。
劇中の違和感は観客の関心を牽引するものではあるが、その真実を得ることは本作の目的ではないのだろう。夏の空気や、旅行先で冒険したり退屈したり大胆になったりする時間、ティーン手前の娘と父親との距離感などを疑似体験する作品なのではないだろうか。照りつける太陽の眩しさと熱、プールの塩素の匂い、夜の浜辺の空気の重さを想起させるような映像に、夏を疑似体験しているような気分になった。
本作が欧米で人気だったというのも、バカンスシーズンの思い出を持つ人々に強いノスタルジーを感じさせたからかも知れない。

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うぐいす

5.0あの夏の潮風も、陽射しも、笑顔もまぶしくて、切ない。

2023年5月24日
iPhoneアプリから投稿

照りつける太陽が作り出す影のような父。
思い出の父の年齢になっても、あの父には追いつけない。
夏の休暇が一生続けばいいのにと願ったのは、娘よりも父だったのでは。

潮の香混じりの風や、肌を焼く陽光。
あの場所に確かにあった物に映る2人。
2人を見つめる切ない眼差しに涙が滲んだ。

。...............。...............。...............。...............。

ど直球に突き刺さりました。。

予告から伝わってきていたあの悲しい匂い。
説明は少なめですが、あの鬱々しさは読み取れる表現で盛り込まれています。
そこに思春期の娘ソフィの瑞々しさや、少し大人に手を伸ばしたい焦ったさが可愛い。

あとは、被写体に心をうつす表現。ぜひこれは観て欲しい。このエモさ…監督のセンス素晴らしい。
あの夏のリゾートですごした感情が、そしてそれを見る感情が、時の流れと共にどう心を動かしていくかがそこに写されていると感じました。

オンライン試写で鑑賞しましたが、映画館に絶対観にいきます…!👒

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山田あゆみ