「思い通りにならない非凡な人生も振り返ってみれば夢のようなもの」パリタクシー phoenix1さんの映画レビュー(感想・評価)
思い通りにならない非凡な人生も振り返ってみれば夢のようなもの
年老いた主人公マドレーヌが一人暮らしの自宅を売り払い施設へと向かうタクシーの中で、若き日を過ごしたパリの街並みを寄り道しながら、運転手シャルルを相手にその波乱万丈な人生を回想してゆく。壮絶な人生を歩んでいながら人生の終焉を迎えて穏やかにそれを振り返るマドレーヌの話に気忙しい日々を送るシャルルの心も徐々に引き込まれていく。彼女は、時代に弄ばれたことを嘆くわけでもなく後悔をするわけでもない。死期を悟り人生の儚さを振り返る様子に、施設に到着する頃にはシャルルの心を引き付けて離さないものとなる。
人生の苦悩は、誰にもあてはまるものだ。共感があったり労いがあったりするところから心の絆が芽吹いてくる。そんな当たり前のことを思い出させてくれる。
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