「心が温かくなる」パリタクシー とろりさんの映画レビュー(感想・評価)
心が温かくなる
やさぐれタクシー運転手と少し面倒くさそうな老婆のお客さんとのやりとり。
最初は面倒だと思っていた老婆の話に耳を傾けていたやさぐれ運転手の心が、次第ににこやかに、そして目的地での別れと帰路につきながら涙目になっていく所は見ているこっちも寂しさと切なさで胸がいっぱいになった。
92年という歳月を時代の理不尽さや色んな不幸に見舞われながらも必死に生きていた彼女の最後に、この運転手と出会えたのは奇跡。
そして、崖っぷちだったこのタクシー運転手もこの老婆と出会えたのは奇跡だったと思う。
人生最後の日、たとえ身内でなくともこんな風に想い、自分のために泣いてくれる人と出会いたいと思った。
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